伊良湖沖で特別釣行
さて、いよいよ伊良湖沖のドラゴン級を狙った検証実験の話。船は同じく忠栄丸で、午前のタチウオ便が舞台。伊良湖沖でのタチウオ釣りは、本来オモリ80号のテンビン釣り。乗合便では原則テンヤはできない。今回は、忠栄丸山下船長の協力のおかげで、あくまで実験として実現した。
到着したのは水深70~90mのポイント。水深60mのところにタチウオの反応が現れた。今永さんは、先のタックルに掛獲船太刀魚テンヤの60号をセットし投入する。
開口一番にヒットを得た今永さん。上がったのは指4本級のタチウオ。このあともレギュラーサイズを追加していく。ヒットパターンは、60mまで仕掛けを降ろし、リール半回転でひとシャクリするジャークを鋭く2回入れ、1~2秒ステイ。これをくり返し誘い上げていくと、52~53mで食ってくる状態が続いた。
大型タチウオを狙い撃つ
テンヤのメッカ大阪湾などで大型を狙い撃つための定説とされているのが、ゆったりした遅めの誘いを行うこと。フィッシュイーターは好奇心の強い若い個体ほど、派手な動きを好む傾向がある。タチウオも同様だ。
ただし、海域によっては異説もある。このため、今永さんは先にも述べたスタンダードな誘いで、相手の出方を探っていった。

待望の豪引が襲う(提供:週刊つりニュース中部版 五井貴矢)(画像=『TSURINEWS』より 引用)
昼前に時合いが再来。ここで、これまでにない引きが今永さんのサオを曲げた。サオを立ててファイトする今永さん。タチウオの急な突っ込みがあったとき、サオを送っていなせる距離が大きくなるからだ。曲がりの少ない極先調子のサオでは、掛かったサイズを問わずこの方法が有効だ。