木曽三川の春の風物詩である上りマダカがいよいよ開幕。今回はこの釣りの基本となるマダカの動き、釣り場、タックル、エサ、釣り方について紹介したいと思う。
上りマダカ釣り
二十四節気にあたる「春分」を迎え、いよいよ本格的な春の到来だ。このころを境に日差しは日増しに強くなり、また日照時間も長くなっていく。それにより、私たちは少しずつ季節の移ろいを感じるようになる。

そして人間以上にそれに敏感な魚たちは、私たちが思う以上に早くから春の行動を起こす。河川におけるその代表格は稚アユの遡上であり、この時期にそれを追いかけるように海からマダカが遡上する。
稚アユやマダカの動き
近年、木曽三川の稚アユやマダカの動きは、ひと昔前と比べ変わってきている。稚アユの初遡上の日を見れば一目瞭然だ。これは長良川河口堰のホームページを確認していただきたい。このサイトでは、平成7年度からのデータが記載されている。それによると近年は観測当初に比べ、1カ月~2カ月ほど初遡上が早まったことが分かる。
私は専門家ではないため詳しくは分からないが、これは温暖化による海水温の上昇や海流の変化、地盤沈下などによる自然的な要因、あと川や海などにおける人工建造物などの人為的な要因などが複雑に関わっているように思う。
またこれらは稚アユだけでなく、それに関係するマダカにも変化をもたらしている。つまり、上りマダカの遡上も以前に比べて早くなっているということだ。もちろん、山側からの雪代の入り方次第で遡上日は前後する。そして、今年は2月21日に稚アユの初遡上が確認された。
先ほども述べたが、稚アユの遡上は木曽三川における上りマダカ開幕の合図となる。なぜなら偏食家であるマダカは、この時期稚アユを追って遡上するからだ。
そろそろ稚アユの遡上から1カ月ほどがたつということで、今後は日中をメインとした上りマダカが面白くなる。ちなみに例年4月中旬から5月中旬にかけて、稚アユが数多く遡上していく。