多くのフリーランスを悩ませる、案件獲得の手法。人脈やSNSを駆使したり、さまざまなサービスを使ったりしても、なかなか思うようにいかない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、フリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』を使って複数の案件を獲得されている、Webデザイナーの柿澤さんにインタビュー。企業面談やポートフォリオ作成に活かせる4つの案件獲得術を教えてもらいました。
幼少期から絵を描くのが好きで、デザイナーを志した。アパレルデザイナーを経た後にWebデザイナーへ転向。Webサイトやアプリ、チラシなどの紙媒体、ロゴ作成などデザイン全般を手がける。
Workship MAGAZINEで記事執筆や編集を担当。Webデザイナーさんに出会うたびに尊敬の念が止まらない。
目次
- Webデザイナーの案件獲得術1. できる/できないを明確に提示する
- Webデザイナーの案件獲得術2. 初回面談で「掴む」コツ
- Webデザイナーの案件獲得術3. ポートフォリオはWeb版とPDF版を用意する
- Webデザイナーの案件獲得術4. デザイナーに必須なのは「言語化力」
- Workshipは請求管理が楽。案件も選びやすい
Webデザイナーの案件獲得術1. できる/できないを明確に提示する
北村:
柿澤さんは現在、Webデザイナーとして多くの企業で活躍していらっしゃいますよね。大体いつ頃から「Webデザイナーになる」と決められたのでしょうか?
柿澤:
小さな頃から絵を描くのが好きだったんです。当時はなんとなく「デザイナーさんって絵を描く仕事なんだ」と思っていて、それで興味を持ったのがきっかけです。Web業界に入る前はアパレルのデザイナーをしていたのですが、経験を積むうちに、Web業界に市場規模の広がりを感じたため転向しました。
北村:
ということは、そのままデザイナーの道へ一直線だったんですね。
柿澤:
デザイナーの業務をメインで行いつつ、その延長線上で営業補佐も少しお手伝いしていました。
だけど、営業にぜんぜん向いてなかったんですよね。「不慣れだからできない」というよりも「先天的に向いてない」と感じてしまいました。ただ、他の仕事を経たことで、自分に合ってる仕事はデザイナーなんだと覚悟を決められるきっかけになったので、良い経験だったと思ってます。

北村:
営業、苦手だったんですね……!? 現在は多くの案件を獲得されていますが、何か案件獲得のために意識していることはありますか?
柿澤:
はじめに「クライアントが求めているスキルと自分ができる業務の範囲を、ハッキリ明確にすりあわせること」が大切だと思っています。なので、初回面談の時点でニーズをヒアリングして「できる・できない」をお伝えしていますね。
企業の方と話してみると、デザインだけではなくバックエンドのシステム開発領域もおこなえる「Web担当者」を求められている場合もあって。「デザインやコーディングは可能ですが、システム構築などは難しい」と私からお伝えすることで、ミスマッチが起きないようにしています。
北村:
たしかに、できること・できないことどちらも教えてもらったほうが発注側も安心して頼める気がします。
Webデザイナーの案件獲得術2. 初回面談で「掴む」コツ
北村:
初回面談の時点で気をつけていることはありますか? とくに最近はオンライン面談も多いと思いますが。
柿澤:
ファーストインプレッションを良くするように心がけています。顔まわりが明るく見えるような服を着たり、大きめのアクセサリーをつけたりみたいに。
オンライン面談は、対面よりも気軽にいろんな人と話せるぶん、一人ひとりが印象に残りにくいと思っていて。
とくに私のようにフリーランスとして在宅で仕事をする方だと、見た目の重要性をあまり意識されない方が多いのかもしれないと思うんです。営業職のように印象が成果に直結する職業ではないので。
だからこそ、少し気を遣うだけで、ほかの方と違った印象を与えられるんじゃないかと思います。
あと見た目以外にも、オーバーリアクションを心がけたり、突っ込んでもらえそうなアイテムを画面に映るように置いてみたり。
北村:
もしかして、後ろに映っているクッションも、その一環ですか?

柿澤:
そうです! このクッションは、Adobeのイベント公式グッズなんですが、話のきっかけに結構なるんですよ。「そのクッションもしかして……」って。何か一つ印象に残ればいいなと思っていろいろ試してみています。