常識のレベルを超える長時間労働や、残業手当未払いなど、ブラック企業には様々な問題点があります。

これから就職先を決めるにあたり、ブラック企業だけは避けたい、と考える方もきっと多いでしょう。

とは言え、ブラック企業に勤めるとどのような問題点があるのか、具体的にはあまり把握できていない方も少なくありません。

この記事では、ブラック企業の問題点に注目し、

  • ストレス面
  • キャリア面
  • 給与面
  • 健康面

それぞれのポイントごとに解説していきます。

あわせて、ブラック企業で働いているものの、今後退職して転職先を探そうと考える方のために、ブラック企業での経験を武器にして転職活動を行うことについても解説します。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

目次
ブラック企業の問題点【ストレス面】
ブラック企業の問題点【キャリア面】

ブラック企業の問題点【ストレス面】

ブラック企業の問題点|ブラック企業の職歴が転職に活かせる理由もあわせて解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

ブラック企業で働くことでストレスを抱える人は大勢います。

この章ではまず、ストレス面に注目し、ブラック企業の問題点と言える3つの特徴について解説していきます。

1.自分の意見が言えなくなる

ブラック企業では、パワハラなどの嫌がらせ行為が多くみられます。

特に、

  • 上司の言いなりにならない人
  • 何かにつけて自分の意見を主張しようとする人
  • 仕事が遅い人
  • 仕事ができる人

などは、社内で目立つため職場いじめの対象になりやすくなります。

ユーくん 仕事ができなくていびられるならまだ分かるけど、仕事ができても嫌がらせされるなんて理不尽だね。

ダルマちゃん 良くも悪くも目立つとターゲットにされやすいんだ。

初めは自分の意見を主張したり、「もっとこうしたらいいのでは?」と思うことを提案していた人でも、そのうち「目立たない方がトラブルに巻き込まれないな」と意見を言うことをやめてしまいがち。

これにより、「自分の意見には価値がない」、「自分なんて何を言っても誰も聞いてくれない」とネガティブな気持ちになりってしまうのです。

ですが、自分の思うことを自由に発言できないとなると、それはそれで辛いため、結果黙っていることに対してもストレスを感じるようになり、どうすることもできなくなってしまいます。

2.会社のための自己犠牲に慣れる

会社が言うことであればとりあえず「YES]と答えなければいろいろと面倒なことになる、とブラック企業に勤める多くの人たちはYESマンになりがちです。

会社が言うのであれば、

  • ランチ休憩を取らず通しで働く
  • 休みの日にも呼び出されたら出社する
  • 用事があっても残業でキャンセルせざるを得ない

など、自分を犠牲にしてどこまでも会社に尽くします。

ブラック企業で長く働くほど、この耐性が強く出来上がってしまい、「会社のために自分を犠牲にしている」という自覚さえ感じることがなくなります。

3.ストレスを発散する時間が取れない

どれだけ仕事がきつくても、ブラック企業で働く時間以外の時間は「ストレス解消」の時間に充てることができるはず。

しかし、ブラック企業で働く人の多くは長時間労働や休日出勤を頻繁に行うため、自分の時間を取ることが難しくなっています。

ユーくん 毎日終電で帰るようじゃ、自分の時間なんてそりゃ取れないよね。

自分の時間が取れないと言うことは、

  • 友人とゆっくり話す時間
  • 食事を落ち着いて楽しむ時間
  • 趣味に費やす時間
  • 十分な睡眠時間

などをとることは不可能です。

ブラック企業に勤める多くの人が、「休みの日は死んだように寝ている」状態。

とても趣味や友達との外出などにかける時間的余裕がなく、少しでも時間が取れた場合にはまず何よりも「睡眠を取る」ことをしがちなのです。

結果、睡眠をとることで多少体の疲れが取れても、ストレス解消やリフレッシュには繋がらず、十分な気分転換とは言えないのです。

ブラック企業の問題点【キャリア面】

ブラック企業の問題点|ブラック企業の職歴が転職に活かせる理由もあわせて解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

ブラック企業で働くことで、「あえてキツイ状況に自分を置き、メンタルを鍛える」などの効果を狙う人は確かにいます。

確かに、修行のような毎日を繰り返すことで、我慢強さや強靭な精神力・体力などは鍛えられるでしょう。

しかし、転職の際に活かせる「スキル」としてはどうなのでしょうか。

実際、ブラック企業がこれほどまでに残業や休日出勤を社員に強要するのは、人材不足はもちろんですが、業務効率化が図れていない点も関係しています。

スキルを持った人が、適切に配置されていて、スキルを活かして業務をこなしていれば仕事は効率的に運びますが、ブラック企業ではこれがまずできていないことがほとんど。

というわけで、この章では「キャリア面」に関するブラック企業の問題点を3つ挙げていきましょう。

1.スキルが身に付きづらい

結局、スキルがしっかりと身につき、そのスキルを活かして業務をこなすことができていないために、ブラック企業はいつまでもブラック企業のままなのです。

つまり、ブラック企業に身を置くことでスキルが効率的に身に付くとはお世辞にも言えません。

ダルマちゃん もしもバリバリ皆がスキルを身につけてたら、仕事も捗るし、そんなに長時間の残業ばかりにはなるはずがないんだよ。

転職の際には、ブラック企業に勤めていたことで、その「ハードな業務をこなすだけの忍耐力」はアピールできても、専門スキルの部分でアピールできるケースはとても稀です。

2.転職時にアピールできる実績がない

ブラック企業で働くことが大変なのは、何もたくさんの業務を多くこなしているからとは限りません。

  • 上司からのパワハラ
  • 意味のない残業
  • 度重なる休日出勤

これらの原因があるからこそ、「ブラック企業はやはり大変だ」となるわけです。

転職する際には、具体的にアピールできる実績があるに越したことはありません。

「私は○○の業務に携わり、△△の実績をこれまでに□件あげました!」

などと声を大にして伝えられる「アピール材料」が、ブラック企業勤務だとなかなか見つからないというのも深刻な問題。

結局はキツい思いをした割に、大した実績が積み上がっていないケースがかなり多いです。

3.出世するほど辞めにくくなる

ブラック企業で働いていると、多くの人たちが「この会社はブラック企業だ、早いところ転職しないと身がもたないかも」と懸念します。

ユーくん そりゃそうだよ、だってキツいだろうし、何年後もその会社で働いているとはイメージしにくいもんね。

しかし、ブラック企業では離職率が常に高く、勤続年数が平均して高くないために、入社1年未満の人でさえ簡単に出世できてしまうケースが多いです。

出世、と言えば聞こえはいいですが、出世することで昇給があっても微々たるもの、また役職手当がつくかわりに一切の時間外労働の手当がもらえなくなるなどデメリットもあります。

ただ、マネージャー、チーフ、課長などの役職に就いてしまうことで、より責任のある仕事を多く任され、「辞めるなど言い出せない」という状況に陥ってしまうケースは少なくありません。