3月下旬から4月

桜の咲き始める時期から、朝の冷え込みも和らぎ気温、水温ともに安定してくる。森も芽吹きだし山笑う季節となる。本支流ともに、淵で越冬していた個体が、瀬に差してきて、瀬釣りも本格的に楽しめる。ヤマメの体力も戻りだし、引きも強くなってくる。シーズンで最もヤマメ・アマゴ釣りやすく、数釣りも楽しめる時期だろう。

【2022年】渓流エサ釣り入門 3・4・5月の特徴と釣り方を解説
(画像=タックル図(作図:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)、『TSURINEWS』より 引用)

特にお勧めなのが、開けた渓流域や里川。丸々太った24~30cmクラスの良型がサオを絞る。尺以上の大物も同時に活発にエサを漁り始め、悲願の尺ヤマメに出会うチャンスも高まる。初心者の釣り師をはじめ、釣りに行けるチャンスがあれば積極的に出向きたい季節。また、3月下旬になると、渓流沿いにはタラの芽・葉ワサビ・ワラビなどの山菜が顔をだす。

【2022年】渓流エサ釣り入門 3・4・5月の特徴と釣り方を解説
(画像=数釣りも可能だ(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)、『TSURINEWS』より 引用)

4月中旬ともなれば、一般渓流域は新緑がまぶしく、エメラルドブルーの渓流と相まって本当にすばらしい、いやしの世界が広がっている。

ただし、解禁から1か月以上すぎると、市販のイクラやブドウ虫では見向きもしなくなりスレッカラシの個体が増え釣り難しくなる。やはり、川虫に勝るものはないと感じる。3月いっぱいはキンパク、4月からはヒラコとピンチョロが抜群の食いをみせるので、ぜひ試してほしい。

5月は臨機応変に攻める

ゴールデンウイーク期間中の有名河川は釣り人で荒らされ、なかなか釣果も厳しくなる。これはこれで気難しい渓流魚との駆け引きと割り切って散々攻められた先行者の後を工夫しながら釣果を上げていく面白さもある。釣れない時でも、新緑のすばらしい景色のなかで釣り人をいやし、リフレッシュできる。

【2022年】渓流エサ釣り入門 3・4・5月の特徴と釣り方を解説
(画像=5月は尺ヤマメの季節(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)、『TSURINEWS』より 引用)

ゴールデンウイーク後は、釣り荒れから極端に魚影が薄くなる傾向にある。まったくダメの場合は、支流のまた支流のようなB級河川で思わぬ釣果が得られるので試してみてほしい。

この時期から、体力をつけたヤマメは、荒瀬など流速のある白泡の中やひざ下のチャラ瀬にも入っており、一面がポイントになる。ポイントは、基本下層の底波だが、落下する陸生昆虫や羽化したカゲロウにも目を向けているので、活性に応じて表層を流す臨機応変さも必要。