大切な記念日のお祝いの席を飾るマダイの姿焼きと、インパクト抜群のマダイのピザのレシピをご紹介する。
釣ったマダイで祝い膳
春はマダイファン待望の季節。海水温の上昇にともなって、産卵期を迎えるマダイが浅場に移動し荒食いをはじめる、乗っ込みシーズンが各地ではじまる。この季節、お子さんやお孫さんのお食い初めや初節句などの祝い膳のメイン料理は、自ら釣り上げたマダイで飾りたいと思う釣り人も多いのではないだろうか。それを成し遂げ、家族に感謝されようものなら釣り人冥利に尽きるというものだ。
今回はそんな祝い膳にも最適なマダイの姿焼きのレシピを紹介する。祝い膳だけに見た目へのこだわりが最重要ポイントだ。
マダイは『目の下一尺』
マダイは『目の下一尺』と云われる。「一尺」は長さの単位で30.3cmに相当する。つまり『目の下一尺』とは目の下から尻尾までが30.3cmという意味だ。マダイはこのくらいの大きさのものがもっとも美味というのが定説である。全長でいうと30~40cmくらいだろうか。
筆者はこの定説についてはまだそこまでの確信は持てていないが、味はさておき、マダイの尾頭付きの料理をつくるときにこのくらいの大きさのものが扱いやすいのは間違いない。大きすぎる鯛では尾頭付のまま料理するのは困難なので、切り身にすることになってしまう。
たとえば、マダイの姿焼きや鯛めしやアクアパッツァや塩釜焼などは切り身でも料理は成立するが、尾頭付きの1尾まるごとで食卓を飾るほうが見映えがよく華やかな印象になる。