目次
ブラック企業勤務なら知っておきたい残業時間ごとの特徴
残業時間ゼロのブラック企業の実態

ブラック企業勤務なら知っておきたい残業時間ごとの特徴

残業の多いブラック企業の危険性|残業時間ごとの特徴を徹底解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

残業が月に○時間、などと言われてもピンとこない方もきっと多いのではないでしょうか。

この章では残業時間を以下の5つに分け、それぞれの残業時間が体や心に与える影響について解説していきます。

  • 月に25時間残業するケース
  • 月に45時間残業するケース
  • 月に60時間残業するケース
  • 月に80時間残業するケース
  • 月に100時間残業するケース

1.月に25時間の残業

月に25時間の残業は一般的に見て平均的な残業時間と言えます。

以下は、17万人の社員口コミを参考に、残業時間の統計をとりまとめたものです。

▼平均残業時間推移

残業の多いブラック企業の危険性|残業時間ごとの特徴を徹底解説
(画像=出典:OpenWork残業時間レポート、『キャリアゲ』より引用)

残業時間は2018年の時点でおおよそ28時間となっていますね。

ユーくん 残業時間、年々減っているんだね。規制が厳しくなったからかな。

というわけで、月に25時間という残業時間に関してはそれほど体への負担が大きいわけでもなく、至って平均的な数値であると言えます。

毎日1時間くらいの残業があると思えば、「普通」の範囲内であると言えるでしょう。

2.月に45時間の残業

月に45時間の残業とは、おおよそ週に11〜12時間程度の残業となり、日割りで考えると2時間〜3時間という計算。

ダルマちゃん このあたりから体への負担や精神面の負担が大きくなるよ。

実際9時出社18時退社の会社で実働8時間のところ、毎日2時間残業するとなると退社は20時。

9時から20時まで毎日働くとなれば、時間的にかなり長く拘束されるイメージですよね。

自宅に帰るのが毎日21時や22時などになれば、仕事が終わってから一息つく暇はあっても趣味に打ち込むなどの自由時間はほぼなし。

リフレッシュが難しくなり、ストレスを溜め込むようになるでしょう。

3.月に60時間の残業

月に60時間残業ともなると、いよいよ健康面が懸念されます。

週の残業時間は15時間、毎日3時間の残業と考えてみましょう。

9時に出社しても退社できるのが21時。時計が一周してしまいます。

ユーくん 12時間拘束はちょっと無理だよね。こうなったらもう帰ってすぐ寝ないと睡眠時間が取れないよ。

仕事は、「ただ出社して職場にいればいい」わけではなく、仕事をする上で多かれ少なかれストレスも溜まるのが普通です。

拘束時間が長ければ、体力的に疲れますし、精神的にも疲弊してしまうでしょう。

4.月に80時間の残業

過労死ラインと言われる月に80時間の残業については、週20時間、毎日4時間もの残業となるため、かなり負担が大きいです。

9時出社で退社が22時。

帰宅するのが23時を過ぎてしまうケースも多いでしょう。

一人暮らしの場合、帰宅後は食事を摂るにも時間的余裕がなく、コンビニ弁当などに頼りがちになってしまいます。

ダルマちゃん とてもじゃないけれど、自炊なんて無理だよ。だからどうしても栄養不足になりがちなんだ。

ユーくん まあ12時前に帰宅してご飯作ろうなんて思えないよね。食べずに寝ちゃいそう‥。

ごく限られた期間であればまだ我慢できても、日々4時間残業を当たり前に続けていれば体は持ちません。

ブラック企業では80時間を超える残業を強要する会社もありますが、さらに悲惨なのはその残業代さえ支払われないケース。

タダ働きで体を壊すなんて、まさに泣きっ面に蜂です。

5.月に100時間の残業

考えるのも恐ろしいですが、月に100時間の残業についても考えてみましょう。

月に100時間の残業は週に25時間ほど。

毎日おおよそ5時間もの残業時間がある計算になります。

ダルマちゃん 月に100時間なんて本当にあり得るのかと思うかもしれないけれど、実際に100時間を超える残業をしている人はいるんだ。

9時に出社して定時が18時なのにも関わらず、退社時間は23時。

最悪の場合終電を逃して。自宅に帰る術を無くしてしまうケースもあります。

家に帰って食事をしてお風呂を済ませばもう1時を過ぎており、慌てて眠りにつきまた翌日の激務に戻る‥。

このサイクルで毎日働いていれば、健康な人でも体調を壊して当然です。

中には精神的に病んでしまい、会社に行こうとしても気分が悪くなりどうしても出社できない、などの症状が現れる人も少なくありません。

残業時間ゼロのブラック企業の実態

残業の多いブラック企業の危険性|残業時間ごとの特徴を徹底解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

ブラック企業の中には、残業時間ゼロの会社が存在します。

残業がないならそれは素晴らしいこと!と思うかもしれませんが、そうではありません。

ここでは、残業時間ゼロの超ブラック企業とはどのような会社のことなのかを解説していきます。

1.仕事は所定時間内に終わらせるのが基本

残業時間がゼロである理由は、「会社が残業を認めていない」からです。

ユーくん 認めていないなら残業は全くないんじゃないの?

ダルマちゃん それならいんだけどね、ブラック企業の中には残業を認めず残業代を一切支払わない企業もあるんだ。

しかし、蓋を開けてみれば毎日社員が遅くまで残業をしています。

どういうことかというと、残業するのは「個人の勝手であり、会社は認めていない」ということ。

よって、会社は残業を強制していないから賃金も支払う必要がない、という解釈なのです。

このようなブラック企業は声を大にして「残業はない」と言い張ります。

2.自主的に早出・残業をしている

仕事が終わらないからという理由で社員が定時よりも早く出社したり、残業したりする場合にがあります。

しかし、ブラック企業の中にはこれらを全て「社員が勝手にやっていること」だと主張し、残業として認めることをしないところもあります。

  • お客様とのアポイントが定時内で取れない
    →調整できなかった社員の責任
  • 仕事が多過ぎて終わらないから早出した
    →仕事のやり方に問題がある
  • 納期に間に合わないから残業して資料をまとめた
    →計画的に動かなかった社員の責任

このように、言い方に工夫すれば全ての時間外労働を「社員の責任」にすることは可能です。

ブラック企業はこのように屁理屈を並べ、頑なに残業手当を1円も支払わないなどの確固たる姿勢を貫くのです。

3.自宅やカフェなどでの業務

結局残業がなぜ発生するかというと、

  • 時間外にしかできない業務がある(取引先の都合など)
  • 仕事量が多くて定時までに終わらせることができない

以上の2つのうちのどちらかに該当している場合がほとんどでしょう。

特に、ブラック企業は、1人の社員に対して明らかに無理がある過剰な業務量を任せる傾向があります。

当然社員は仕事を終わらせることができず、残業をする他ありません。

このときに、「仕事を持ち帰り、自宅やカフェなどで作業をする」ことを許可するブラック企業は割と多いです。

許可するというよりももはや推奨する企業まであるほどです。

この狙いは、

  • タイムカードを切って退社後に作業しても残業にはならない
  • 誰が何時まで業務をしたか記録が残らない

の2点。

つまり、勤務時間内に終わるはずのない膨大な業務を社員に任せ、定時でしっかりと退社させることにより、社員を社外で残業せざるを得ない状況に追い込むのが狙いです。

ダルマちゃん このやり口は本当にタチが悪いよ。働く社員の立場で考えても、会社で仕事をしているわけじゃないから残業であると主張しにくくなってしまうからね。