8カ国語対応、使用料無料の越境ECプラットフォーム

いま、越境ECをやるべき理由と成功方法とは?サイト構築から配送までサポートするCafe24 Japanが教える
(画像=Cafe24 Japanが提供するECサイトのテンプレート(有料デザイン)、『DCSオンライン』より引用)

世界の越境EC市場規模は95兆円に達し、対前年比で20~30%の成長を遂げる中、日本でもコロナ禍の2021年あたりから越境ECが注目されるようになった。「越境ECを始めたいのですが」「今始めるならどこの国がよいでしょうか?」といった問い合わせが、Cafe24 Japanに急増しているという。

1999年に韓国で生まれたグローバル企業Cafe24は、2018年10月から日本で事業をスタート。現在の取引数は、全世界で200万ショップに達している。

Cafe24のプラットフォームの最大の特徴は、初期費用、月額費用、販売手数料無料で国内、海外へのECビジネスの展開が可能な点(提供テンプレートはデザインによって無料と有料を用意する)。サイト自体は30分ほどで完成するという。すでに韓国で20年近い実績を誇り、取引先からの要望を反映し機能を拡充してきたことから、アパレル、ジュエリーショップを中心に、薬品、民芸品、伝統工芸品など、幅広い業種で利用されている。

国別ではなく言語別になっているのも特徴で、英語、中国語をはじめ8言語に対応。「実際、あるジュエリーショップさんでは、ターゲットを特定の国に絞らずまずは英語でスタートしてみたところ、思いがけず台湾で売れ始めたというような例もある」(正代氏)

越境ECの参入障壁を減らすためにサポート体制も万全

越境ECに関わるどんな局面においても、一貫して手厚いサポートを提供しているのがCafe24 Japanの強み。「越境ECで多くの事業者を悩ます物流や代行決済の面でも、多様なパートナーと協力体制を構築している。コスト削減とともに、サイトを開設すると同時に機能が使用できるよう利便性を高める努力を続けている」(正代氏)

2021年12月には、越境ECに関わるあらゆる問い合わせに対応する大規模な「ビジネスサポートセンター」を福岡に開設。受注後のCS対応や返品問題などに対しても、きめ細かくアドバイスできる体制を整えた。また今年3月2日からは、オンライン決済サービス「Amazon Pay」とのシステム連携も開始している。

越境ECに関わるすべてをワンストップで、ほぼ無料で提供するCafe24 Japanの利益の源泉はどこにあるのか。「越境ECへの参入障壁となっている部分をすべて当社でサポートさせていただき、お客さまにはビジネスに集中してもらいたい、というのが私たちの考え。結果、お客さまが成長すれば、当社の業績も伸びる仕組みになっている」(同)

配送や決済を行うパートナー企業と連携し、パートナー企業のサービスをEC事業者が導入する。導入社数や売上が上がれば、ともにパートナー企業の売上も上がり、Cafe24 Japanはその収益の一部を受け取るという仕組みだ。

「他社ECサービスの場合、商品が売れれば売れるほど販売手数料や利用手数料が上がっていくことになり、お客さまの負担が大きくなると感じている。より多くのパートナーとECのエコシステムを作り、業界活性化を目指すビジネスモデルにしている」(同)

越境ECが軌道に乗って成長すればするだけ、後続部分で収入を得るという理想的なビジネスモデルが形成されているのだ。