こんにちは!たびこふれのシンジーノです。

あなたは"加賀の國"と聞いて、なにを思い浮かべますか?

加賀百万石?前田利家?金沢?雅な文化、歴史、北陸の都?

石川県は大きく加賀エリアと能登エリアに分けられており、加賀の中でも、金沢市を除いた南部地方を「加賀の國」と呼んでいます。

市町村名でいうと、加賀市、小松市、能美市、川北町、白山市、野々市市です。

これを聞いても正直「う~ん、イメージ湧かないな」と思ったのでは?

今回私は縁あって、加賀の國に訪れました。

加賀の國をひとことで表すと「恵み」です。

この記事を読むと、「へえ~っ加賀ってそんなに素敵なところだったんだ、訪れてみたいな」と感じられることでしょう。

自然の恵みに抱かれた、いろいろな意味で、とても豊かな加賀の國、これを機会にどうぞ、お見知りおきを!

目次
加賀の國とは?
加賀のグルメ(鴨・いちじく味噌豚丼・フレンチ)
加賀の宿泊(のとや・葉渡莉・TAKIGAHARA FARM)
加賀のモノづくり(水引アクセサリー・石切り・献上加賀棒茶・九谷焼)
加賀の日本酒(菊姫・夢醸)
加賀のお菓子(大判焼・豆大福・加賀パフェ)
加賀の魅力まとめ

加賀の國とは?

まずは加賀の國に属する市町の特徴をひとことで言い表すと、次のようになるでしょうか。

  • 加賀市:加賀温泉郷があり、自然を感じる景色や豊かな食材が魅力
  • 小松市:「コマツ」の創業地。モノづくりが盛ん。地元の人々に人気の粟津温泉、小松空港がある
  • 能美(のみ)市:九谷焼、辰口温泉、いしかわ動物園、手取フィッシュランド、松井秀喜ベースボールミュージアムなどレジャー施設が豊富
  • 川北町(かわきたまち):手取川に沿って広がり、釣りやサイクリングを楽しむ人が多い。「川北花火大会」は、北陸最大級の花火大会
  • 白山(はくさん)市:霊峰白山から日本海まで、四季折々の表情を見せる豊かな自然に囲まれ、登山やスキー等のアクティビティが盛ん
  • 野々市(ののいち)市:金沢市に隣接し、3つの大学、大型商業施設、飲食店、小さなこだわりショップが充実。町家住宅が残る旧北國街道も趣深い

加賀の國は一大観光都市である金沢の陰に隠れて、あまりメジャーではありませんが、日本三大霊山のひとつである「白山」水系の恵みを受け、野菜、米、酒、海産物が豊かで、とても質が良いものを生み出している土地です。

大都会ではありませんが、かといって田舎くさくもなく、洗練されて品の良い、女性が好みそうな街です。

石川県が「住みやすい街ランキング」の常連に名を連ねる理由も、こういった面があるのではないかと思います。

加賀の國のシンボルともいえるのが白山比咩神社です。

加賀の山岳信仰の聖地:白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)

白山比咩神社は、霊峰白山(はくさん)を御神体とし、約2100年の歴史を刻む、全国三千余社の白山神社の総本宮であり、古くから地元の人に「しらやまさん」と呼ばれ親しまれています。

白山は日本三大霊山(富士山、立山、白山)のひとつです。 

「加賀の國」ってどこ?金沢とは違う? 知られざる加賀の魅力(グルメ、温泉、匠の技)探訪の旅!
(画像=<白山比咩神社>、『たびこふれ』より引用)

さて、それでは加賀のグルメ、温泉旅館、モノづくりなどについてひとつづつ掘り下げてまいりましょう。

加賀のグルメ(鴨・いちじく味噌豚丼・フレンチ)

良い水があるところには、美味しいお米、野菜、果物、お酒が生まれます。ここ加賀もそういう場所です。

白山の頂から流れ出す雪解け水が、手取り川となってこの土地を潤します。寒冷な気候から生まれる加賀の食材は、上質で都会的な品の良さを感じます。

素材が良いので、全般に味付けは薄め、且つしっかりと味を感じることができます。

鴨:かが 幡亭(ばんてい)

北陸、加賀と聞くと、まっさきに蟹のイメージが浮かぶかもしれません。もちろん蟹も有名です。意外に知られていませんが、加賀は鴨が名物でもあります。

かが 幡亭は、天然・野生の鴨料理で有名な老舗料亭です。「坂網猟」という、300年もの歴史を持つ古式投げ網猟法で鴨を捕らえます。

坂網猟が始まったのは、江戸時代の元禄の頃、藩士の村田源右衛門が魚捕りの帰りに、低く飛ぶ鴨を見て、漁具のタモ網を投げて捕まえたことが始まりで、その後改良を重ね、坂網となりました。

「加賀の國」ってどこ?金沢とは違う? 知られざる加賀の魅力(グルメ、温泉、匠の技)探訪の旅!
(画像=<かが 幡亭の鴨治部煮御膳 2,750円(税込)>、『たびこふれ』より引用)

かが 幡亭の鴨肉を食べて、私は鴨肉に対する印象ががらっと変わりました。その辺のそば屋で食べる「鴨南蛮」の鴨とは全然違うのです。幡亭の鴨は、肉と脂のバランスが良く、弾力があって噛みごたえがあり、旨みに満ちています。正にジビエです。また鴨肉は牛、豚、鶏と比べてビタミンA、B1、B2が数倍もある栄養満点の肉なのだそうです。

ちなみに、治部煮が入っている黒いお椀は、治部煮専用の椀だそうです。さすが、治部煮が郷土料理の土地柄ですね。

「加賀の國」ってどこ?金沢とは違う? 知られざる加賀の魅力(グルメ、温泉、匠の技)探訪の旅!
(画像=ばん亭カウンター、『たびこふれ』より引用)

すっきりしていて品のあるばん亭のカウンター。良いお店はこういう雰囲気を漂わせています。

【かが 幡亭】

  • 住所:石川県加賀市大聖寺東町4丁目11番地
  • 電話:0761-73-0141

いちじく味噌豚丼:大口食堂

かわきた町はいちじくが特産です。豚肉にいちじくと味噌を和えて炒めたB級グルメが「かわきた味噌豚丼」です。

大口食堂は、観光客ではなかなかたどり着けないあろう住宅街にあり、地元の人が気取らずに普段使いで通う、知る人ぞ知る名店です。

「加賀の國」ってどこ?金沢とは違う? 知られざる加賀の魅力(グルメ、温泉、匠の技)探訪の旅!
(画像=<いちじく味噌豚丼 750円>、『たびこふれ』より引用)

いちじくが豚肉を柔らかくし、甘めの味つけに温泉卵が交わってまろやかになり、箸が止まりません。ごはんとの相性ばつぐん。罪つくりな丼ぶりです笑。

「加賀の國」ってどこ?金沢とは違う? 知られざる加賀の魅力(グルメ、温泉、匠の技)探訪の旅!
(画像=大口食堂内観、『たびこふれ』より引用)

店内は、昭和のザ・食堂ムード満点で嬉しくなります。

【大口食堂】

  • 住所:石川県能美郡川北町壱ツ屋チ-61
  • 電話:076-277-0972

フレンチ:ビストロ ウールー(BISTRO heureux)

和食が好まれる加賀エリアでは、フレンチはなかなか馴染まないと言われているそうです。しかもビストロ ウールーのある野々市市は観光客で賑わう街ではなく、金沢のベッドタウンです。そんな土地にあってこのお店は20年も続いています。地元の人たちに愛され、応援されてきたからでしょう。

因みに「ウールー」とはフランス語で「しあわせ」という意味。オーナーである久田シェフは子供の頃「ラッキー」というあだ名だったそう。

なんかこのお店で食べるとしあわせになれそうです笑。

「加賀の國」ってどこ?金沢とは違う? 知られざる加賀の魅力(グルメ、温泉、匠の技)探訪の旅!
(画像=<能登産スズキのポワレ 有機人参のシトラスソース>、『たびこふれ』より引用)

写真でもわかると思いますが、皮がパリパリで香ばしく、身はふっくらとジューシー。「うん、いい魚使ってるな!焼き加減も100点だな」と感じます。あ~白ワイン飲みたい!。

「加賀の國」ってどこ?金沢とは違う? 知られざる加賀の魅力(グルメ、温泉、匠の技)探訪の旅!
(画像=『たびこふれ』より引用)

また特筆すべきは、このお店オリジナルの「リンゴバター」。バターの概念が根底から覆された逸品。「リンゴバターだけスプーンで食べたい」と思うほど甘味と酸味が絶妙に交じりあい、思わず笑みがこぼれる美味しさでした。秋星(しゅうせい)という1つ500~600円もするリンゴを使っていて、その強い酸味が独特の味を出しているそうで、他のリンゴではこの味は出ないそうです。

ここのリンゴバター、マジおすすめです。(通販も可。下記公式サイトから)

【ビストロ ウールー】

  • 住所:石川県野々市市押野2-178
  • 電話:076-294-0093

次は加賀の温泉、宿泊施設を見ていきましょう。