メンズフィジーク選手にオススメしたい4種目
ワークアウトの組み方
これから紹介するワークアウトは、ハムストリングの種目から開始する。どうしてハムからなのかと不思議に思う人も多いだろう。実際、脚のワークアウトと言えば大腿四頭筋の種目から開始するのが一般的だ。ハムストリングからスタートしてほしい理由は2つある。ひとつはハムは多くの競技でその重要性が見落とされている場合が多く、そのため脚の裏と表とで筋力の差が大きくなってしまい、そのアンバランスが原因でケガするアスリートが非常に多いのだ。もちろん、力のアンバランスだけでなく、見た目のアンバランスも起きやすい部位である。できるだけ表と裏のバランスを整えるためにも、脚のワークアウトではまずハムストリングの種目から開始することを勧めたい。2つ目の理由は、ハムを最初に刺激することで膝、股関節、殿筋を十分に温めることができる。これらの部位の血流量を高めたあとで大腿四頭筋の種目を行えば、効率が高まるだけでなく、ケガの予防にもつながる。
カーフのワークアウトは大腿部と切り離して行うのもひとつの方法である。いずれにしても、カーフについては週1回、もしくは週2、3回に頻度を増やして行ってもかまわない。カーフは高頻度でワークアウトしても、そう簡単にオーバートレーニングに陥る部位ではない。実際、多くのチャンピオンたちは、ほぼ毎日の頻度でカーフを刺激している。例えばカーフを週3回の頻度でトレーニングするなら月・水・金曜日、あるいは火・木・土曜日に行うといい。腹筋と同じようにカーフも疲労回復が早く、持久力に優れた部位だ。遠慮は全く無用なのである。
[ライイングレッグカール]
ハムストリングをメインに刺激する種目だ。トレーニーの中には、動作中に骨盤をシートから浮かせてしまう人もいるが、それは勧められない。必ずシートに骨盤をつけた姿勢を保って行うようにしよう。腰が浮いてしまうのは、おそらく重量が重すぎるせいだ。腰を浮かせて動作を行うとハムへの刺激が分散されてしまう。どうしても腰が浮いてしまう人は、まず使用重量を軽くし、骨盤と腹部を意識的にシートに密着させた状態で動作を行ってみよう。トップでは必ずハムを完全収縮させた状態を2秒ほど保つ。その後、ゆっくりと下腿をスタート地点まで下ろして1レップの完了だ。下ろす動作に7秒ほどかけるようにすると、ハムへのネガティブ収縮を確実に得ることができる。
[レッグプレス]
フロントスクワットを選択してもかまわない。いずれにしても、これがこの日のメイン種目である。下背部に不安がある人はフロントスクワットよりレッグプレスを選択するのが安全だ。どちらを行う場合でも、押し上げる動作は瞬発的に、下ろす動作は丁寧にゆっくりと行うようにする。特別なことはない。セットごとに使用重量を増やし、レップ数を減らしていくやり方だ。すでにバーベル・ハックスクワットで膝周辺は温まっているはずだが、この種目も本番セットを開始する前に必ず1、2セットのウォームアップを行うようにしよう。なお、最後のセットはバックオフセットとし、ハイレップを行って終えるようにする。
[ウォーキングランジ]
脚のワークアウトの最後に行ってもいいが、ここでは脚のワークアウトを終えて3日後に行う「疲労回復促進種目」としてスケジュールに組み込むことを勧めたい。疲労回復を目的としているので、決して追い込まないことが大切だ。ウォーキングランジには筋肉をつくる要素と有酸素機能を高める要素の2つが備わっている。身体の内外を同時に刺激するので、健康づくりにも役立つのだ。ウォーキングランジは股関節周り、殿筋、大腿四頭筋、ハムストリング、下背部などの下半身の筋肉をしっかり刺激することができるだけでなく、心肺機能を高め、体脂肪の燃焼にも役立つ種目だ。メンズフィジークで頂点を目指しているなら、ウォーキングランジはマストと言っても過言ではないだろう。
[シーテッドカーフレイズ]
カーフを構成しているのはヒラメ筋と腓腹筋だ。ドンキーカーフレイズやスタンディングカーフレイズは表層部にある腓腹筋を刺激するが、その深部にあるヒラメ筋を刺激するなら膝を曲げて行うシーテッドカーフレイズを行う必要がある。ヒラメ筋は遅筋線維が全体の半分を占めているため、疲労するまでには50〜100レップというかなりの高回数が必要になる。この種目では超ハイレップに挑戦してみよう。
William Litz
カナダのウィニペグで活動する有資格のパーソナルトレーナー。過去10年以上にわたり、フィットネス系雑誌やオンライン雑誌にトレーニング関連の記事を執筆してきた。ボディビルに精通しており、熱狂的なボディビルファンでもある。
提供元・FITNESS LOVE
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