家のリフォームをしたいけれど資金が不足している。そんな時は、リフォーム専用ローンの利用がおすすめです。リフォームローンは、リフォームの規模などによって、適したローンが異なります。ローンの種類と特徴、さらに減税制度についても解説します。
目次
リフォームローンとは
・有担保型と無担保型がある
・リフォームローンの金利について
・変動金利がおすすめの人
・固定金利がおすすめの人
リフォームローンを選ぶポイント
・安い金利のローンを探す
・保証料や他の経費を計算する
・団体信用生命保険の有無
リフォームローンとは
リフォームをする時に考えられるローンとしては3種類あります。
[1]家をリフォームをすることを目的とした「リフォームローン」
[2]自宅購入を主目的とするローンでありながら、リフォームのみを目的とした場合でも利用可能な場合がある「住宅ローン」
[3]自宅の購入とセットでリフォームを行うことが可能な「リフォーム一体型住宅ローン」
このうち[1]のリフォームローンは、担保を必要としない無担保型が一般的です。次のような特徴があります。
- 借入の上限金額が比較的
- 住宅ローンに比べると審査期間が短い
借入できる金額は少ないですが、敷居が低いため、少額で工事ができる部分的なリフォームに向いています。もし大掛かりなリフォームで資金が足りないのならば、担保が必要な(有担保型の)リフォームローンで対応できることがあります。
有担保型と無担保型がある
[1]のリフォームローンには「有担保型」と「無担保型」の2つがあります([2][3]はいずれも有担保型です)。それぞれ審査や審査期間、借入金額、金利に違いがあるため、自分の目的に合う方を選びましょう。ここでは、それぞれの特徴について解説していきます。
有担保型の特徴
「有担保型」は、土地と建物を担保にお金を借ります。金利が低く、借入金額は金融機関によって異なりますが、大型の担保型で1億円以内まで借入可能です。返済期間は最長35年まで設定可能で、大掛かりなリフォームに向いています。
無担保型の特徴
「無担保型」は、担保不要でお金を借りられますが、「有担保型」と比較して金利は高くなります。 金融機関によって幅がありますが、約500~1,000万円まで借入可能です。返済期間が短いのが特徴で、おおむね最長10年~15年以内となります。少額で行う部分的なリフォームに向いているでしょう。
リフォームローンの金利について
リフォームローンの金利の相場は、「有担保型」は約1~2%、「無担保型」は約2~5%です。有担保型は借入限度額が高く、返済期間も長く設定できます。担保物件の審査があるため、その審査が厳しくかつ時間がかかりますが、その分金利は低く設定されています。
無担保型は借入限度額が低いかわりに、金利が高いのが特徴です。有担保型よりも審査が通りやすく、その日のうちに審査が通ることもあります。
有担保型と無担保型ともに、金利の種類は大きく分けると「変動金利」と「固定金利」の2つです(一部「固定金利期間設定型」の取扱をしている金融機関もあります)。それぞれメリットとデメリットがありますので、選ぶ際にはよく検討しましょう。
変動金利がおすすめの人
「変動金利」は、金利の見直しが年に2回あり、国内情勢や景気によって左右されます。メリットは、低金利になった場合に、余った資金を繰り上げ返済などに利用可能なことです。
反対に金利が高くなると、その分損をしてしまいます。リスクヘッジのため、低金利の時に、余った資金を預貯金に回しても良いでしょう。変動金利に向いている人は以下の通りです。
- 収入に余裕がある
- 夫婦共働きである
- リスクに対応できるだけの貯蓄がある
- 将来的にもある程度の収入増が見込める
- 相場観がある
固定金利がおすすめの人
「固定金利」は、ローン完済までの全期間を通して金利が変わらないため、リスクはありません。
固定金利のメリットは、返済金額に変動がないため、将来の計画が立てやすいことです。固定金利に向いているのは、以下のような人でしょう。
- 収入にあまり余裕がない
- 共働きではない
- 子供が小さく教育費がかかる
- 充分な貯蓄がない
- 将来、収入が減る可能性がある
詳しくは「リフォームローンは金利に注目。選び方のポイントもやさしく解説」をご覧ください。
リフォームローンを選ぶポイント
リフォームローンを選ぶ際に、何を基準に選んだらよいのでしょうか?ここでは失敗しない選び方のポイントをご紹介します。
安い金利のローンを探す
リフォームローンを選ぶ際、まず考えるのが金利でしょう。金利が1%違うだけで、返済総額は大きく変わります。
この金利は、金融機関によって異なるため、借入金額やリフォームローンの種類と合わせてしっかりと検討しましょう。低金利かつ、自分に合ったリフォームローンを選ぶことが理想です。
保証料や他の経費を計算する
ローンを借りるときには、「保証料」やその他経費が必要です。経費の種類には、「事務手数料」「印紙税」「登記費用」などがあります。
リフォームローンは一般的に保証人が不要のため、「保証会社」が保証人の役割を果たします。この保証会社に支払う費用が保証料です。また金融機関によっては保証料が不要な場合もあります。
保証料は、基本的に金利に含まれていますが、もし、含まれていない時は要注意です。通常の金利から、さらに上乗せになってしまい、結果的に金利が上がってしまいます。
返済期間35年、借入額1,000万円で、保証料が約20万円かかる場合、経費計算は以下の通りです。
借入額1,000万円の場合 | 一般的な金額 |
印紙税 | 2万円 |
ローン保証料 | 約20万円 |
登記費用 | 約4万円 |
合計 | 約26万円 |
団体信用生命保険の有無
リフォームローンを利用するためには、多くの金融機関において「団体信用生命保険」の加入が義務つけられています。 「団体信用生命保険」とは、ローンの契約者が死亡または高度障害になり、ローン返済ができなくなった場合に、保険会社が契約者の代わりに保険金でローンを全額支払うものです。
その時点での残額が完済される保険なので、残された家族がローンを支払う必要はありません。保険料を支払う必要がありますが、金融機関によっては保険料の負担がない(金利に含まれている)ところもあります。また、ほとんどのリフォームローンには団体信用生命保険が有りますが、稀に無い場合があるので注意しましょう。
また、稀に団体信用生命保険が無い(加入できない)場合があるので注意しましょう。