第五の疑問
「日本の安全保障」(「抑止力」)を軽視する「日本マルクス主義」の問題。
日本共産党は、対北朝鮮、対中国の「抑止力」としての日本の「ミサイル防衛」にも反対する。理由は、相手国は「ミサイル防衛」を打ち破る兵器を開発し、軍事対軍事の悪循環を招くからという。
しかし、共産党の言う通りに、仮に日本だけが「ミサイル防衛」を全廃しても、米国・欧州等が「ミサイル防衛」を技術的に整備強化すれば、相手国も当然技術的にこれに対応するから、取り残された日本だけが増々危険となり、日本一国だけの問題でないことは明らかではないか。
今回のロシアによるウクライナ侵略を見ても、同盟関係の有効性は別として、抑止力なき国は他国から侵略される危険性が常にあるのではないか(2022年3月15日掲載「ウクライナ侵略の教訓:抑止力なき国は侵略される」参照)。
日本共産党及び日本学術会議を含め、「安全保障」は「日本マルクス主義」の最大のアキレス腱ではないか(2019年10月26日掲載「日本学術会議は、軍事研究禁止方針を再検討せよ」参照)。
このように、日本共産党は「戦力不保持」の憲法9条順守の「外交」一辺倒であるが、「抑止力」のない「外交」だけで国を防衛できるならば、どの国も相当な経費を要する軍備を持たないはずではないか。
有史以来、外交と軍備は車の両輪であり、国を守るためにはいずれも必要不可欠ではないか。
「日本マルクス主義」はこの疑問にどう答えるのか。
以上、「日本マルクス主義」への五つの疑問に対する回答を待ちたい。
文・加藤 成一/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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