目次
会社員は翌年から年末調整でローン控除
 ・控除証明書と年末残高証明書を会社に提出
 ・年末調整書類に取得金額や残高を記入する
売却、買い替え後の住宅ローン控除について
 ・買い換え特例など他の特例を受けると対象外
まとめ

会社員は翌年から年末調整でローン控除

住宅ローン控除とは〜条件や手続き方法を徹底解説
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

マンションを購入したら、「住宅ローン控除」のために毎年確定申告が必要かというとそうではありません。会社員の場合、次年度からは会社の年末調整で控除を受けられます。

控除証明書と年末残高証明書を会社に提出

一度、確定申告で「住宅ローン控除」を行うと、その年の10月下旬頃に税務署より「年末調整のための住宅借入金等控除証明書」が送付されます。この証明書と、借入先から郵送される「年末残高証明書」を、年末調整の時期に会社に提出すれば問題ありません。

なお、税務署からの「年末調整のための住宅借入金等控除証明書」は、確定申告した年に残りの9年分をまとめて送付されます。大切に保管するようにしてください。

年末調整書類に取得金額や残高を記入する

年末調整では、書類の提出とあわせて、該当箇所の記入も必要です。「住宅借入金等特別控除申告書」に、以下の点などを記入し、提出します。

  • 新築または購入にかかる借入金等の年末残高
  • 家屋または土地等の取得対価の額
  • 家屋や土地の総床面積のうち居住用部分の占める床面積、割合
  • その年に適用となる住宅借入金等特別控除額

毎年数字が変わる部分もありますが、1部コピーを取っておくと、その翌年の参考になり便利です。

売却、買い替え後の住宅ローン控除について

「住宅ローン控除」の利用には条件があることは先述した通りですが、売却や買い替えによって控除が受けられなくなることがあります。注意したいポイントをまとめました。

買い換え特例など他の特例を受けると対象外

マンション売却時に「住宅ローン控除」は消滅してしまいますが、その分ほかの優遇措置もあります。そのひとつが「居住用財産の3,000万円の特別控除」です。

これは、マンションが購入額よりも高く売れ、所定の費用を差し引いた後の「譲渡所得」が3,000万円までなら所得税がかからないという制度です。

その他の特例として、新しい住居の取得金額が前の住居を売った金額より大きければ課税を繰り延べる「買い換え特例」や、所有期間が5年を超える住居を売却した際に税率が軽減される「長期譲渡所得の特例」などがあります。

ただし、新たに住居を購入した年の前後2年ずつの計5年間(令和2年4月1日以後に売却した場合は、前2年・後3年の計6年間)にこれらの特例を受けると、「住宅ローン控除」の対象外となります。

どの制度を利用すれば得なのかは、細かい条件によっても異なります。初心者ではわかりにくいので、税務署や税理士事務所などに意見をあおぐのが得策です。

まとめ

「住宅ローン控除」は、年末のローン残高に応じて所得税などの控除を受けられる制度です。新築マンションだけでなく、中古マンションでも活用できる制度ですので、マンションを取得したら、まずは確定申告を忘れないようにしましょう。

監修: 税理士法人 スバル合同会計

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

提供元・RENOSYマガジン

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