フリーランスはネイティブアプリ開発がおすすめ
フリーランスとしてアプリ開発を始めるときは、ネイティブアプリの開発がおすすめです。

上図は1999年〜2016年における日本の情報通信機器の保有状況の推移を示したグラフです。総務省によると2010年以降、その他の機器と比較して「スマートフォン」や「タブレット端末」の保有率は急激に上昇しています。普及が見込める端末で利用するネイティブアプリ開発もまた、需要が高まっていくと予測できるでしょう。
とくにiOSのアプリ開発で利用される言語「Swift」は、2014年に発表されたばかりでまだ歴史が浅く、エンジニアが不足している傾向があります。コーディングがしやすく読みやすい点も、おすすめの理由です。
iOSアプリ開発 vs Androidアプリ開発 どちらに参入すべき?

上記の画像は、ネイティブアプリの代表である「iOSアプリ」と「Androidアプリ」の開発について比較したものです。主な使用言語や、あると便利な知識を比較すると、それぞれの特徴が見えてきます。
AndroidアプリはJavaがベース。利用される分野も広いことから、JavaScriptのアプリ開発フレームワーク『React Native』が使われるケースも多いです。またAndroid開発をするGoogleが、開発ツール『Android Studio』や、モバイルアプリ用の開発フレームワーク『Flutter』をリリースしています。公式が提供するものを利用できる点が、Androidアプリ開発のメリットでしょう。
一方で、iOSアプリ開発はC言語ベース。C言語を拡張させた言語・C++に加え、EC機能などの構築を可能とするJavaを学ぶことで、幅広いシステム開発に活かせるでしょう。
比較1. OSのシェア率
StatCounter Global Statsによると、日本におけるOSのシェア率は、iOSが69%と大きな割合を占める一方、Android OSは31%と劣ります。
ただし、MMD研究所調査の日本における「メインで利用しているスマートフォン機器の割合」をみると、iPhone45.7%に対しAndroid47.0%。メイン機としてのシェア率はAndroidの方が上回ります。
OSのシェア率が劣るからといってAndroid OSアプリの需要が低いわけではありません。
比較2. プログラミング言語や必要知識
iOSとAndroidのアプリ開発では、プログラミング言語や必要知識が違います。
iOSアプリ開発では、C言語をベースにオブジェクト要素を取り入れた言語であるObjective-Cや、2014年にiOS開発言語としてリリースされた言語であるSwiftが利用されます。Objective-Cは複雑なコーディングを要するのに対し、Swiftは開発者目線での使いやすさを考えて設計されており、未経験者でも学びやすい傾向があります。使いやすさと新しさから、Swiftの方が募集案件数が多いようです。
一方、Androidアプリ開発では、情報システムやハードウェア開発など多くの場面で活躍する言語であるJavaや、Androidアプリ開発に特化して開発された比較的新しい言語であるKotlinが利用されます。Kotlinは簡素にコーディングが進められるため、Javaを用いるよりも時間を短縮できるメリットがあります。
まとめると、iOSアプリ開発で利用される言語は「比較的かんたんで未経験でも習得しやすい」、Androidアプリ開発で利用される言語は「汎用性が高い」という特徴があります。
比較3. 求人数と単価相場
求人数 | 平均単価 | 最高単価 | 最低単価 | |
iOSアプリ開発 | 1067件 | 60万円〜70万円 | 150万円 | 10万円 |
Androidアプリ開発 | 983件 | 50万円〜60万円 | 150万円 | 5万円 |
(2022年1月17日時点)
求人ボックスによると、東京都における業務委託のiOSアプリ開発の求人数は1067件、Androidアプリ開発の求人数は983件でした。年収1,000万円以上で比較しても、iOS開発は322件、Android開発は303件と求人数にあまり差はありません。
AI dropsによると、月額の平均単価は、iOSアプリ開発が60万円〜70万円、Androidアプリ開発が50万円〜60万円と若干iOSアプリの方が高単価な傾向があります。
iOSアプリ/Androidアプリともに、高単価な案件では、複数言語での3年以上の開発経験など、実績とスキルが求められるようです。