ITエンジニアはいまや人気の職業です。年収がいくらなのかといった実情が気になっている人もいるでしょう。ITエンジニアの年収事情や、年収を上げる方法を解説します。ITエンジニアとしてキャリアアップしたい人は、ぜひ確認しましょう。
目次
ITエンジニアの平均年収
ITエンジニアの年収は何で変わる?
ITエンジニアの平均年収

ITエンジニアの平均年収を、年齢と職種、プログラミング言語の三つの観点から解説します。これらの属性によっても年収は異なるため、自身と近い属性の平均年収と比べてみましょう。
年齢別の平均年収
国税庁のデータを元に求人サイトが算出したデータによると、ITエンジニアの年齢別の平均年収は以下の通りです。
年齢 | 平均年収 |
20~24歳 | 339万円 |
25~29歳 | 445万円 |
30~34歳 | 533万円 |
35~39歳 | 573万円 |
40~44歳 | 621万円 |
45~49歳 | 651万円 |
50~54歳 | 666万円 |
55~59歳 | 652万円 |
体力勝負な面もあるITエンジニアは、スキル的にも30〜40代が一番、仕事の勢いに乗る時期であり、年収にもきちんと表れているといえます。またそれぞれの年齢において、日本人全体の平均年収よりも高いことも特徴です。
IT人材は今後も大きな需要があるといわれているため、平均年収が高い水準にあるといえます。
参考:ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料|求人ボックス
職種別の平均年収
ITエンジニアの平均年収は職種によっても大きく変わります。エンジニアの職種の中で最も年収が高いとされているものは、システムアナリストです。
システムアナリストとは経営的な観点から社内システムを分析し、システム導入の企画などを行う仕事です。ITだけでなく経営やコンサルティングの知識も求められるため、平均年収も1500万円前後となっています。
また、業務システム系のコンサルタントの年収も高く、1000万円前後が平均年収です。
一方、プログラマーやサーバーエンジニア、ネットワークエンジニアなど、一般的に『エンジニア』と呼ばれる職種の平均年収は500〜600万円程度です。
プログラミング言語別の平均年収
プログラミング言語によっても平均年収は異なります。パーソルキャリアの調査によると、20〜40代で平均年収が一番高い言語は『R』でした。2020年を例に、言語『R』の平均年収を年代別に見ると20代は476万円、30代は569万円、40代は753万円です。
一方で平均年収が一番低い言語は、20代では『F#』で312万円、30代では『PHP』で467万円、40代では『Go』で539万円でした。
プログラミング言語にも流行り廃りによる需要の格差があるため、言語別の平均年収を調べることで今後身につけるべきスキルのヒントを得られるでしょう。
参考:2020年プログラミング言語別年収ランキング|パーソル キャリア
ITエンジニアの年収は何で変わる?

属性による平均年収の違いを見てきましたが、ITエンジニアの年収を左右する要素は何なのでしょうか。年収に影響を与えるポイントを二つ解説します。
職種によって大きく変わる
一口にITエンジニアといっても、その職種は多岐に渡ります。プログラマーなどのアプリケーションエンジニアや、アプリが動作するインフラを構築するインフラエンジニア、またウェブに特化したウェブエンジニアなど挙げればきりがないでしょう。
システムの開発は、どのようなシステムを作るかを決める上流工程と、実際にシステムを作る下流工程に大きく分けられます。ITアーキテクトやシステムコンサルタントなど、一般的に上流工程を担当する職種の方が年収が高い傾向にあります。
スキルレベルも重要
IT業界は実力主義の世界です。高い技術を持っていれば、20代でも年収1000万円を超えることは可能でしょう。
ITエンジニアのスキルレベルを把握するためには、情報処理推進機構が定めた『ITスキル標準』が参考になります。そこでは、ITスキル標準ではエンジニアのスキルを七つのレベルに分類し、それぞれの能力と典型的なキャリアパスが示されています。
平均以上の年収を得るためには、目安としてレベル3以上の技術が必要でしょう。スキルレベル3は『要求された業務を全て自力で遂行できるレベル』と定義されています。