大手ドラッグストアの中でも順調に業績を伸ばしているのが、ウエルシアHDとマツキヨココカラHDだ。実は、両者を比較すると、それぞれの会社の特徴が見えてくる。

ここでは、ウエルシアHDとマツキヨココカラHDを比較する。

売上・店舗数などの数字で業績比較!

ウエルシアHDとマツキヨココカラHDは、それぞれM&Aなどを行って規模を大きくしている。マツキヨとココカラファインは21年10月に経営統合し、マツキヨココカラ&カンパニーになっており、直近1年間の決算ではウエルシアと比較ができない。そこで、22年3月期第三四半期で両社を比較してみよう。

売上高 営業利益 純利益 店舗数
ウエルシアHD 756,403 29,815 20,208 2,302
マツキヨココカラHD※ 507,857 27,795 28,763 3,328
単位:百万円、店
※株式会社ココカラファイングループの上期連結業績は含まれていない

売上高

売上高を比較すると、ウエルシアHDがマツキヨココカラHDよりも大きいことがわかる。

営業利益、純利益

本業のもうけを表す営業利益ではウエルシアHDの方が大きいが、売上高ほどの差がなく、最終的な純利益では、マツキヨココカラHDの方が大きくなっている。これは、ウエルシアHDが薬剤師などの資格者採用を積極的に実施し、人件費が高くなっていることなどが影響しているようだ。

店舗数

マツキヨとココカラファインの経営統合により、マツキヨココカラHDのほうが、店舗数は多くなっている。

また、マツキヨココカラHDの上記の数値には、経営統合前の株式会社ココカラファイングループの上期連結業績が含まれていないことにも注目だ。来年度以降、株式会社ココカラファイングループの1年間の数字がプラスされるので、売上高などが伸びることが予想できる。

薬、化粧品…品目別売上高から見えるお店の強みは?

次に、両社の主な品目別の売上高を見てみよう。

医薬品 調剤 化粧品 雑貨 食品
ウエルシアHD 150,016 147,415 118,096 109,554 170,593
マツキヨココカラHD※ 92,941 64,067 162,472 109,952 49,504
単位:百万円、店
※株式会社ココカラファイングループの上期連結業績は含まれていない

ウエルシアHDは食品の売上に力を入れているのがわかるだろう。一方、マツキヨココカラHDでは、化粧品に力を入れているのが見て取れる。

ウエルシアHDはイオングループの会社であり、イオンなどのスーパーマーケットに出店している。一方、マツキヨココカラHDが駅や繁華街などを中心に出店しているため、客層が異なることのあらわれだろう。

これからもウエルシアHDとマツキヨココカラHDに注目!

ウエルシアHDもマツキヨココカラHDも、積極的に店舗数を増加させている。両社とも、これから業績をさらに伸ばす可能性を秘めており、これからも目が離せない存在だ。

文・はせがわあきこ

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