襲撃されたシロナガスクジラは、共通の場所を泳いでいた
オーストラリア南西部 ブレマー湾の沖合では、シャチの標的になった3頭のシロナガスクジラ以外にも5頭が目撃されていたが、シャチの標的にはならなかった。その理由はシャチの生息域にある。シャチは大陸棚の切れ目の海側に生息しており、標的にされたシロナガスクジラは、大陸棚の中でも最も縁に近い3頭だった。シロナガスクジラは繁殖地である北に向かっている道中だったと推測されている。
シロナガスクジラの個体数が増えていると推測
シャチが自分よりもはるかに大きなシロナガスクジラを捕食するか調査を進めることで、過去の捕鯨により激減していたシロナガスクジラの個体数が回復しているかどうかを評価する非常に重要な手掛かりになるそうだ。今後もシャチによるシロナガスクジラの捕食行動について、継続的な調査が行われていくという。
現在シロナガスクジラの個体数は世界規模で保護に乗り出した効果もあり、国際自然保全連合(IUCN)の推計によると世界全体で5000頭から1万5000頭のシロナガスクジラが生息しているとみられる。商業捕鯨が行われる以前のことはわからないが、シャチがシロナガスクジラを捕食するという食物連鎖の形に戻りつつあるのかもしれない。
提供元・oceanα
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