ラダーフレームのメリットとは?
「ラダーフレーム構造」は、はしご状のフレームを基本として、その上にボディを載せるという構造であり、下部にはサスペンションやステアリング、あるいは走行装置関連の部品が付いているというのが大きな特徴です。フレーム自体を独立して設計できるので、非常に頑丈な車にすることができます。
また、フレームとボディが別々なので、外部からボディに少々ダメージを受けても、フレームにダメージが及びにくく、車体剛性が失われにくいため、性能低下を招きにくくなっています。対ダメージ性、言い換えると、サバイバル能力が高いという特徴があります。
ハリアーなどのモノコック構造は、外装を含めたボディ全体で剛性を保つため、モノコック構造は少々のボディへのダメージでも全体の剛性が失われてしまう可能性があります。
FJクルーザーもジムニーシエラもラダーフレーム構造であり、この点では引き分けと言えるでしょう
快適性は?
ラダーフレーム構造は重量の増加を招いてしまうというデメリットがあります。FJクルーザーが2トン近いのはこれが原因です。ジムニーシエラは元々の車体が小さいので、このデメリットを打ち消しています。
重量増は、燃費の悪化、オンロードでの加減速能力の低下を招き、泥やぬかるみでも不利となります。ただ、ジムニーシエラは大きなエンジンが積めないため、オンロードでの加速性能はFJクルーザーが有利でしょう。
リジッドサスペンションの特徴として、バネ下重量が大きくなる点が挙げられます。バネ下重量の増加は乗り心地の悪化を招きます。ジムニーシエラは前後ともリジッド、FJクルーザーはフロントが独立懸架ですが、FJクルーザーは重いエンジンがあるフロントのサスペンションが独立懸架であるため、この点が乗り心地を良くすることに繋がっていると考えられます。
総じて、オンロード、乗り心地となれば、FJクルーザーに分があると言えるでしょう。しかし、モノコック構造の4輪独立懸架であり、最もオンロード性能が高い点からして、最も乗り心地も良いのは、言うまでもなくハリアーになると思います。
