トヨタ ハリアーとは
トヨタ・ハリアーは通常のモノコック構造を持つクロスオーバーSUVで、比較対象として挙げさせて頂きました。重量は1580kg、エンジンは152PS/21kgm、サスペンションは、前:ストラット、後:ダブルウィッシュボーン式で、一般的な乗用車に近い構造となっています。
ただ、実はモノコック構造のSUVとしては、先駆者的な存在であり、世界の同様のモノコックSUVの中では、お手本的な車種であったりします。
悪路走破性は?
クロスカントリーSUVで特徴的なのが、リジッドサスペンションです。一般的には、3リンク、4リンク、リジッドアクスルなどと表記されることもあります。リジッドサスペンションは、一般的な乗用車で多い車輪1つごとにサスペンションがあてがわれる独立懸架ではなく、左右の車軸が1本に繋がった、車軸懸架と呼ばれる形式です。
リジッド(rigid)とは固定していて動かせないことを指します。
特徴としては、強度が高く、右のサスペンションが下がると左のサスペンションが上がる構造のため、大きな起伏のある路面では接地性が高くトラクションを得やすいのが特徴です。また、リジッドサスペンションはボディを水平に保つ能力が高いため、安全に悪路を走破する能力が高いのです。FJクルーザーは後輪に、なんとジムニーシエラには、前後ともリジッドサスペンションとなっています。このことから、前後とも悪路に対する接地性が高いのはジムニーシエラと言えるでしょう。
また、悪路の路面はアスファルトで舗装されているわけではないため、泥やぬかるみが存在します。こうした状況においてはその軽さが重要となり、その点でも軽いジムニーシエラに分があると言えるでしょう。ハリアーでは、車体は傾き、タイヤも上手く接地はできないでしょう。ただし最低地上高は高いので、ちょっとした凸凹なら乗り越えることはできます。
下の写真はJEEPですが、リジッドサスの働き方をよく表した写真です。このように片側に障害物がある事で、左右でタイヤと地面との接地点の高さに違いがある路面に対しても、サスペンションがうまくバランスを取り、車体を水平に保てていることが分かると思います。