目次
就業人口増加は数万人規模
総武線沿線に多い大学
 ・家賃比較
 ・2020年秋の賃貸需要

就業人口増加は数万人規模

これだけの大規模な数々の再開発によって、就業人口の増加に関する正確な試算データはありませんが、数万人規模と見られているようです。

なお丸の内・八重洲、日本橋が位置する中央区と、大手町が位置する千代田区は、その他の区と比較しても就業人口の伸び率は高くなっています。

 2005年2015年増加率
中央区48,003人66,868人139%
港区74,581人89,508人120%
千代田区21,053人24,692人117%
中野区131,513人140,129人107%
豊島区115,193人121,926人106%

参考:国勢調査 15歳以上就業者数より増加率上位5区

総武線沿線に多い大学

また、両国より西の総武線沿線には、多くの大学キャンパスが存在します。水道橋駅、御茶ノ水周辺は大学や専門学校が多くあり、それぞれ学生数は数百人〜数万人規模となっています。主なキャンパスは次の通りです。

日本大学 歯学部784名
日本大学 理工学部8,750名
明治大学 駿河台キャンパス11,564名
東京医科歯科大学 医学部、歯学部3,001名
順天堂大学 本郷・お茶の水キャンパス
(国際教養学部)
728名
日本大学 経済学部6,678名
東京歯科大学 水道橋校舎本館836名※1
東京理科大学 神楽坂キャンパス9,356名
法政大学 市ケ谷キャンパス16,734名※2
大妻女子大学 千代田キャンパス5,632名
上智大学 四谷キャンパス12,225名
慶應義塾大学 信濃町キャンパス1,122名
津田塾大学 千駄ヶ谷キャンパス481名

2020年5月時点 ※1)全キャンパスの学生数 ※2)2019年5月時点

家賃比較

これらの大学周辺のワンルームマンションの家賃の中央値は、以下の通りです。

駅名1K/1Rの家賃(中央値)
御茶ノ水98,000円
水道橋92,000円
飯田橋98,000円
市ケ谷92,000円
四ツ谷95,000円

どの駅周辺も9万円を超えています。一方で、次の3駅は上記の駅よりも低くなっています。

駅名家賃(中央値)
両国86,000円
錦糸町83,000円
亀戸81,000円

(RENOSY調べ 2020年)

同じ路線で乗り換えせず通える距離の両国〜亀戸は、学生の入居需要も見込めます。

2020年秋の賃貸需要

錦糸町に事務所のある仲介不動産会社に話を伺いました(2020年9月取材)。この会社の仲介実績によると「錦糸町、両国、亀戸」の人気は高まってきていて、家賃も上昇傾向とのことです。

このエリアで物件を探す多くは大手町〜日本橋〜大門に勤務されている方々で、総武線へのニーズは高まっているそうです。with コロナの現在、密を避けるために、もっとも混雑する路線(通勤通学時間帯199%、2019年国土交通省調査)として有名な東京メトロ東西線沿線での家探しを避ける傾向が出ているとのこと。また、リモートワークを前提とした家探しのため、仕事場の確保という目的もあって2LDKの需要が増え、また1LDKといっても少し広めの30〜35m2の部屋が人気だそうです。

両国〜大門は都営大江戸線で1本、大手町や日本橋も乗り換えをしても約15分弱です。