目次
高野山の5つの魅力
高野山で気軽に食べられるベジタリアンカレー
高野山の5つの魅力
高野山の魅力1:奥之院

高野山に行くべきところの筆頭は奥之院です。高野山で最も東にあるこの場所は、最も聖なるところ。
高野山を大きな寺院と見ると、墓場のような場所です。バスを降りたところ入口にトイレ。奥之院の建物前にもトイレがありますが、そこまでも距離があるので済ませておいた方が無難です。

墓のように見えるものは基本的に供養塔。豊臣秀吉や織田信長のような天下人や法然、親鸞といった宗教人、戦艦陸奥殉教者など様々な供養塔があります。さらに、大企業の供養塔もいくつかあり、思わず足を止めてみたくなる供養塔も。
ちなみに奥之院には、奥之院バス停前の中の橋からのルートのほか、奥之院口バス停から続く一の橋のルートがあります。訪問時は道の渋滞が悪く通行止めになっていましたが、そのルートにも戦国大名の供養塔が多く並んでいます。

いよいよ奥之院の建物が見えると、撮影不可の地域に入ります。帽子も脱いでください。
御廟橋(ごびょうばし)を越えると本当の聖域となり、そのまますすむと燈籠堂があります。この燈籠堂の裏手には御廟があり、その地下に今でも空海が生きているとされます。
なお2022年1月現在は、コロナ禍により入れませんが、かつては御廟の地下にある空海のすぐ近く、石壁を挟んだ地下の石室まで行けました。
高野山の魅力2:壇上伽藍

高野山で行くべき2つ目は壇上伽藍。これは高野山でも西側にあり、高野山全体を寺院で見たときに本堂などが並ぶメインの伽藍になります。
そしてここは、奥之院と並んで高野山の二大聖地、様々な宗教行事もここで行われます。

朱色の中門をくぐると、壇上伽藍の敷地内になります。ここは高野山に来た空海が最初に造営した場所。空海が中国から持ち帰った密教の世界観(曼荼羅)を具現化しました。
その中でも最も存在感があるのは根本大塔。高さは48.5mあります。本尊の大日如来を中心に金剛界の四仏、16本の柱には十六大菩薩(じゅうろくだいぼさつ)、四隅の壁には密教を伝えた八祖(はっそ)像があります。
ちなみに空海は真言八祖の八世です。

壇上伽藍には、根本大塔のほか、高野山の総本堂に当たる金堂など合計19の諸堂が立ち並んでいます。
境内には六角経蔵(ろっかくきょうぞう)、愛染堂(あいぜんどう)、大塔の鐘・高野四郎(こうやしろう)など他の寺院にはないような珍しい建物もありました。驚くことに神社(御社:みやしろ)があります。高野山山麓の天野社から地主神として、この地に勧請(かんじょう:御霊を分けてもらう)し、高野山の鎮守となりました。
そのほか登天の松と杓子の芝(とうてんのまつとしゃくしのしば)、そして訪問時には氷が張っていた蓮池など見どころ豊富です。
高野山の魅力3:金剛峯寺

金剛峯寺は、高野山の総本山。本坊にあたります。ここは高野山真言宗座主の住寺。現在の金剛峯寺は、明治時代に青巌寺と興山寺 が合併してできました。
1593年と寺院内ではもっとも古くに建てられた正門から一礼して入っていきます。

金剛峯寺の境内の広さは48,295坪。主殿、奥殿、別殿、新別殿、阿字観道などの建物がつながっています。そして、境内は自由に入れますが、拝観料中学生以上(1,000円)を払えば、寺の内部に入ることも可能。早速入ってみました。

広い寺内部は、大広間と持仏の間、梅の間、柳の間などの部屋があり、それぞれに美しい襖絵があります。ただしこの部屋や襖絵の撮影は禁止。
代わりに蟠龍庭(ばんりゅうてい)を撮影しました。国内最大級の2,340平方mの石庭。ちょうど砂の上に雪が積もり冬だからこその白い庭園風景が広がっています。
このほか三つの窯で一度に2石(約2,000人分)のご飯を炊いた台所などを見られます。
高野山の魅力4:大門

奥之院、壇上伽藍、金剛峯寺は絶対に抑えておきたい場所ですが、時間に余裕があれば、大門にも行きましょう。
ここは高野山の西の端にあり、まさしく高野山の入口・総門です。
壇上伽藍からも歩いて行けますが、バスのフリーチケットがあればより便利です。

大門は過去4回再建されました。現在のものは1705年に再建され、国の重要文化財に指定されています。そして大門の左右に立っているのは、仁王像こと金剛力士像で、これは国内で二番目に大きいとか。
左右の仁王像は、4人の仏師(康意、運長、康敬、康伝)によって作られました。じっくりと眺めているだけで生きているかのような荒々しさがあります。

大門のもうひとつの見どころは絶景。門の外の道路からは下界の眺望が見渡せます。また徒歩で高野山を目指すときに通る道、高野山町石道が大門から下に続いています。
西側にあるため夕陽のスポットともいわれており、「和歌山県朝日夕陽百選」や「日本夕陽100選」にも指定されました。
高野山の魅力5:高野山霊宝館

高野山霊宝館は、壇上伽藍の前にある高野山が所有する宝物を収蔵展示している建物です。
国宝21件(4,686点)を始め、重要文化財(13,884点)142件、和歌山県指定文化財(2850点)13件など全部で約5万点もの文化財を収蔵。料金は一般1,300円、高校・大学生800円です。

1910年に高野山の宿老会で建設が決まり、1921年に旧館が開館しました。
その後、1961年高野山大宝蔵が、1984年に新収蔵庫、2003年に平成大宝蔵が完成します。
内部には貴重な高野山の文化財の数々が展示されておりますが、建物自体にも価値が見いだされ登録有形文化財に登録されています。
高野山で気軽に食べられるベジタリアンカレー

高野山の食事と言えば、宿坊などで出す精進料理を思い浮かべるかもしれません。しかし、精進料理は意外に高いもの。
もっと気軽に食べられるお店がないかと探していたら、壇上伽藍のすぐ近くにベジタリアンカレーを出すレストラン丸高がありました。

厳密には精進料理ではありませんが、野菜だけのベジタブルカレーは、サラダ、野菜コロッケ、スープがついて1,200円です。そのほかにも大きな海老が2匹のったエビフライ定食1,500円や唐揚げ定食1,200円がありました。
また丸高の奥様はチェコ出身とのこと。そのためチェコの手作りケーキがあります。夜は高野山で貴重な居酒屋営業も行っていました。国際的な観光都市高野山に来る訪日観光客も行きやすいお店、高野山に滞在する人にも最適です。
丸高(マルタカ)
- 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山795
- TEL:0736-26-7705
- 営業時間:12:00~14:30、18:00~22:00