(3)ISS内で行われる宇宙実験の種類分類
今まで、実際どのような分野でISSが利用されてきたのでしょうか。NASAのサイトでは以下6つのカテゴリに分類されていました。
■Biology and Biotechnology(生物学)
ISSの特殊な環境下で生物や作物がどのように誕生するのか、成長するのかについて様々な実験を行っています。宇宙メダカという言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。地上と宇宙とでは成長の方向性が異なる実例も多く生まれているようです。
■Earth and Space Science(地球宇宙科学)
低軌道を周回するISSから地球や宇宙の観測を行い、データの蓄積をしています。
■Educational Activities(教育)
ISSという特殊な環境で行われる実験の公開や宇宙飛行士という珍しい職業の人と話せるなど、教育という観点でもISSは活用されています。
■Human Research(人体への影響調査)
宇宙空間において、人体にどのような影響が起こるのかの実験です。例えば、宇宙空間では骨に影響が出るということを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
■Physical Science(物理学)
ISSの特殊な環境下で物理に関する実験も多く行われています。例えば、微小重力空間で特定の物体はどのような動きをするのか。はさみがISSの中でくるくると不規則な形で回っている映像を見たことがある方も多いでしょう。
■Technology(技術の検証)
ISSでは将来の宇宙開発、宇宙探査のための基礎技術の研究も多く行われています。今後起こるだろう長期的な宇宙探査に向けて、より安全に、低コストで実験を行える場としてもISSは活躍しているのです。
ちなみに、JAXAのサイトにおけるテーマは、NASAのサイトと比較するとさらに細かく分類されていました。芸術という区分けもあったのも印象的でした。
既に行われている実験だけでも多岐に渡っていますね。興味がありそうな分野はありましたか?
(4)ISSでの実験を通して、実際に「地上」で役に立っているもの
ISSのこれまでの活動から派生した商業製品やサービスの例は多く、
・ISSのロボットアームから開発された手術用ロボット
・タンパク質結晶生成から派生した新薬の開発
・植物栽培実験用に開発された空気ろ過システム
・ISSから放出された衛星から撮影した地球表面画像
・ISS船内からの地球観測データと気象モニタリングサービス
などが挙げられます。
さらに、以下のようなISSを利用したサービスも生まれています。
・宇宙へのアクセスを担う輸送機や輸送サービスの提供、
・研究やISSの有償利用サービス
・小型衛星の放出事業
ISSから放出された小型衛星はJAXAのサイトで一覧で確認できますので、興味のある方はぜひご覧ください。