目次
年収別の利用想定金融機関
・年収別の利用想定金融機関1.年収500万円未満
・年収別の利用想定金融機関2.年収500万円~
・年収別の利用想定金融機関3.年収700万円〜
年収別の利用想定金融機関
年収帯によってローン審査が通りやすい金融機関も異なります。下記は、年収別に区切って利用想定先の金融機関をあらわした表です。
年収 | 利用想定金融機関 |
---|---|
700万円〜 | メガバンクや信託銀行 |
500万円〜 | 地方銀行・ノンバンク・ネット銀行 |
500万円未満 | 政府系銀行 |
金融商品の中には、「年収700万円以上の人しか融資をしない」ことを資料で明言しているローンもあります。「前年度の税込年収(自営業の方は所得)が700万円以上で、ご返済期間中安定した収入が見込めるお客さま」などです。このように条件があらかじめ示されている場合は、借り手にとってもわかりやすいです。
ただ実際には、公表されている情報だけでは一律に判断できない場合もあります。
たとえば、金融機関と融資を紹介する不動産会社との独自な商品開発、提携ローンがある場合などは、その不動産会社を通してローンを組んだ方が有利な条件で借りられる場合もあります。
一般的には、年収別に、次のように考えることができます。
年収別の利用想定金融機関1.年収500万円未満
日本政策金融公庫など、政府が全額または一部を出資し、民間のサービスが届かない部分を補うもので、現在4社(日本政策金融公庫、日本政策投資銀行、国際協力銀行、商工組合中央金庫)があります。
不動産投資のための融資は、この中では小口の事業資金融資などを取り扱う日本政策金融公庫が受け持ちます。
特徴としては金利が低く、融資が比較的受けやすいところでしょう。ただ、普通貸付だと融資金額は上限4,800万円(無担保枠2,000万円)で、融資期間は20年までなので、一棟物件など高額な物件には向いていないかもしれません。
年収別の利用想定金融機関2.年収500万円~
年収500万円以上ある人なら、地方銀行やノンバンク、インターネット銀行が選択肢になるでしょう。なお、年収500万円から不動産投資をはじめる場合の注意点についてはこちらをご覧ください。
地方銀行
地方銀行はマンション一棟投資の際の相談先として考えられます。
地方銀行は不動産投資への融資に積極的なところが多いですが、シェアハウスへの融資問題もあり、以前よりも融資審査は厳しくなっていると推測されます。
地方銀行は融資可能エリアが限定されていることが多いです。また、地方銀行は長く付き合うほど信頼が増し、融資に対して理解を示してくれる傾向にあります。さらにエリア内の顧客のみを対象とする信用金庫は、地方銀行よりも融資のハードルは低めだといわれています。
ノンバンク
ノンバンクは、銀行以外の金融機関のことをいいます。預金の受け入れをせず、貸出ししか行わない金融機関のことです。銀行などと比べて融資のハードルが低いという利点があります。一般的な銀行よりも融資が通りやすいといわれており、ノンバンク系の不動産投資ローンの融資は増えています。
ネット銀行
主にインターネット上で取引を行うネット銀行は、利用者も増えています。不動産投資ローンにおいても、店舗を構える一般的な銀行よりも、融資が通りやすいといわれています。
ネット銀行では、区分マンションの融資に対して、パッケージ化された「アパートローン」と一般的にはよばれる融資が提供されています。
年収別の利用想定金融機関3.年収700万円〜
大手都市銀行や信託銀行は金利が低い一方で融資のハードルが非常に高いとされています。大手企業で勤続3年以上、年収が1,000万円以上あるような人といった、いわゆる「属性の高い人」には、年収の10倍以上の融資をつけてくれることもあります。
地方銀行や信用金庫と違い、物件のエリアで左右されることはありません。中古物件については厳しく審査するところもあるようです。
融資を受けるときに必要な費用
次に、実際に借入れをする金額と、物件価格の関係について考えていきます。
収益物件を購入する際には、物件本体の購入費用のほかに、「諸費用」がかかります。諸費用とは、不動産の登記にかかる登録免許税、司法書士の手数料、ローン借入れの際に発生する事務手数料、火災保険料、地震保険料、仲介手数料などです。これらすべてを合わせると、多めにかかる場合では物件価格の7%前後の金額になるとされます。
諸費用は自己資金で支払い物件価格の全額を借りることをフルローン、自己資金ゼロで諸費用まで含めて借りることをオーバーローンといいます。
オーバーローンが可能かどうかは、物件の担保価値が高いこと、属性が高いことの両方が求められます。
オーバーローンを付けることができれば、資金効率は非常に高まりますが、同時に毎月の返済金額は高くなります。家賃収入に対する返済比率とキャッシュフローをきちんと把握した上で取り組むことが重要です。
注意としては、オーバーローンとは物件価格以上の買い物をすることともいえます。「身の丈」以上の勝負はリスクが高いはずです。返済総額も多くなります。