怪獣映画では、怪獣の大きさを観客に説明するようなカットがあります。1954年公開の「ゴジラ」では、走行する列車の目線からゴジラを見たカットがあり、その大きさを印象付けました。
逆に小さな模型の目線から見ると、すべてのものが大きく感じ、かわいい猫さんだって「大怪獣」になってしまいます。そんな怪獣「猫」さんにNゲージの列車が襲われる様子が、Twitterに投稿されました。
Nゲージの大きな鉄道模型ジオラマ(レイアウト)と、保護猫さんたちとの交流が楽しめる、大阪市の「ジオラマ食堂 てつどうかん」。猫さんたちは自由にジオラマの中を闊歩し、思い思いの場所でくつろいでいるのが名物となっています。
お店の様子は、公式TwitterやYouTubeチャンネルで紹介されていますが、今回Twitterに投稿されたのは、ジオラマを走行するNゲージの鉄道模型から見た動画。鉄道模型の前面に取り付けられた小型カメラによる映像です。
山間のセクションを快調に走行する列車。カーブを抜けていくと、その先の山から巨大な猫さんの顔が見えます。
この猫さんの名前は、トムくん。奈良県で保護され、様々な事情があって保護猫施設を併設した「ジオラマ食堂」へとやってきた、推定2021年3月生まれの猫さんです。
列車はなおも進んでいきます。あ!行く手にはトムくんのお手手が線路をふさいでいます。
列車はブレーキをかけ、トムくんの顔が大きくアップになった地点で停車しました。先へ進むことができないので、後ろへ下がろうとすると……。
トムくんの手が眼前に迫り、次の瞬間、画面は横倒しに。……どうやら、トムくんの猫パンチで脱線転覆してしまったようです。
猫さんは動くものに興味を示し、迫ってくるものよりは、目の前から遠ざかろうとするものに対して手を出す、という傾向が強いようです。今回のトムくんも、目の前から鉄道模型が遠ざかっていくので、ついちょっかいを出してみた、というところなのでしょうね。
ジオラマ食堂では、猫さんがジオラマでくつろいでいることもあって、鉄道模型を走らせると、こういうことは日常茶飯事なのだそう。オーナーの寺岡直樹さんからは、このほかにもNゲージ目線で大怪獣となった猫さんたちを捉えた動画を提供していただきました。
模型目線から見るので巨大ですが、顔が近づいてくるとやっぱり猫さんはかわいいな……と思ってしまうのも束の間、猫パンチで模型がひっくり返るところなどは、怪獣に襲われるのを疑似体験しているようです。
猫さんたちにとっても毎度のことなので、意外と「あ、またきた。えいっ」と、遊び道具の感覚でいるのかもしれません。映像で見ている分には楽しいですが、現実でこういう場面には遭遇したくないものですね。
Twitterのほか、YouTubeの「ジオラマ食堂 てつどうかん」チャンネルでは、鉄道模型ジオラマで遊ぶ猫さんたちの映像のほか、毎週水曜日と土曜日の21時30分からはライブ配信が行われています。猫さんと鉄道模型の取り合わせ、結構楽しいものですよ。
<記事化協力>
ジオラマ食堂officialさん(@officia86839977)
(咲村珠樹)
提供元・おたくま経済新聞
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