軽んじるわけではないですが、韓国グッズの店がいちばんのウリって、どうでしょう
というわけで、物販店も飲食店もあまりパッとしない状況の中で、この現地取材をした記者が見たところ、地元の中堅モールにはなかった魅力を感じたのは、韓国の少年アイドルグループ、韓国ファッション、それに韓国の脱力系キャラを売っていた店だそうです。

世界に先駆けて少年アイドルグループをスターに仕立てたジャニー・喜多川さんは、お墓の中で七転八倒して悔しがっているかもしれません。
でも、韓国もアメリカも「しろうとっぽいかわいらしさ」だけで芸能界を生き抜ける世界ではないので、これは仕方がないでしょう。
ただ、韓国ファッションって、どうなんでしょう? 私には若い女性のファッションはまったくわかりませんが、この写真を見るとマネキン人形の眼が細くてつり上がっていそうなところ以外に、漠然とでも東アジア固有の何かを感じることができないのですが。

脱力キャラとなると、カカオ・フレンズというのだそうですが、何かによく似ているなって感じませんか?

私には、すみっコぐらしそっくりに見えるのですが。

どちらもデビュー(すみっコぐらしは商品発売、カカオ・フレンズは日本で言えばLINEに当たるカカオ・トークの公式キャラに決定)は、2012年だったそうです。
企業の企画会議などを経て、構想から商品化までかなり時間がかかるはずですから、どちらが相手をマネしたとかの詮索はしないでおきましょう。まあ、時代が脱力感と、丸っこさと、無表情さを求めていたのかもしれません。
娯楽施設は案外客にシビアな価格設定になっています
このモール、人工雪の常設のスキーゲレンデひとつに、水遊び中心と陸上・空中中心のふたつのテーマパークと、子どもからおとなまで楽しめる遊戯施設は充実しているようです。
まず、スキーゲレンデの入り口です。

器具は貸してくれるのでしょうが、このゲレンデの1日利用券が80ドル(約9200円)だそうです。
そして、水遊び系のテーマパーク入口です。

こちらはなんと、1日利用券が115ドル(約1万3000円)もします。そんなカネを払っていったいだれが入るのかと思いますが、全体として閑散とした中でここはけっこう健闘しているようです。
そして、こうしたモール内テーマパークや遊戯が意外に高いのは、決して企画段階で気が大きくなって造ってしまってから、このぐらいの価格設定にしないと元が取れないといった行き当たりばったりの経営をしているわけではありません。
現代アメリカで中層の下以下の所得水準の世帯は、非常に苦しい生活をしています。
30~40年前なら、夫であり父親である男性が工場で安定した職に就いている家族なら、たいてい夏か感謝祭からクリスマスのどちらかに長期休暇を取って、旅行をしていました。
今は、通勤通学以外はなるべくクルマを動かす機会を減らして暮らしています。
そうすると、たまの大きな買いものでモールに行って子どもたちにせがまれると、自分たちが子どものころにくらべてあまりにも行楽に連れていけていないという弱みがあって、ついけっこう単価の高い娯楽施設を使ってしまうわけです。
次は有線テレビの子どもチャンネル、ニコロデオンが運営を担当している地上・空中遊具中心のテーマパークです。

汽車は当然機関車トーマスが引っ張っているものだと思いこんでいましたが、どうもニコロデオンはあの本の版権を持っているようではなさそうで、よく見ると微妙に違いますね。
最大に近い呼びものがパクリ企画というのも、何やら哀愁を感じます。