建物管理の主な業務
建物管理も賃貸管理と同じく、すべての業務を管理会社に委託するのか、一部だけを委託するのか検討しなければいけません。
日常清掃
共用部分(エントランス、廊下、エレベーターホールや手すりなど)の清掃やゴミ出し、植木の剪定などを行います。
入居者の満足度を維持するためにも、1週間に1,2回程度は清掃を行うことが理想的です。
定期清掃
共用部分の資産価値維持のため、半年に1回や年1回など決められた頻度で日常清掃では対応しきれない部分に対して、専用の機械などを使用して清掃を行います。
共用部分の設備保守点検
消防設備や給排水設備、昇降機(エレベーター)、照明器具や自動ドアなどに不備はないか点検を行います。
これらの点検には法定上の点検が義務付けられている法定点検と任意点検があり、法定点検に関しては実施時期や実施回数が定められています。
長期修繕計画の策定、修繕工事の実施
建物の資産価値を維持するためには、定期的に外壁塗装や屋上防水、コンクリートの補修などの修繕を実施する必要があります。
そのために、5年ごと、10年ごとなど長期的な修繕計画を策定し、計画的に修繕工事を行う必要があります。
管理会社選びのポイントと注意点
物件の管理業務が多岐にわたることと、その管理を管理会社に委託するメリットを確認できたら、次は管理会社選びです。
不動産投資の成功のカギを握るともいわれる管理会社選び。良い管理会社を選ぶために、以下のポイントを確認しましょう。
複数の管理会社を比較検討する
管理会社は、1社だけを見て決めるのではなく、複数の管理会社を比較して決めましょう。
その際に重要なことは「自分が管理会社に対して何を期待するのか」を明確にすることです。
たとえば、入居者の募集・契約に強い管理会社が良いのか、24時間トラブルに対応してくれるサービスのある管理会社が良いのか、管理会社に求めるものは人によって違うはずです。希望の条件をリストアップした上で、それらの条件に合う管理会社を選択しましょう。
地域に詳しい管理会社を選ぶ
物件のある地域に詳しい管理会社を選ぶことも重要です。
地域に詳しいということは、その地域に住む人のニーズを把握した募集プランを提案できるということです。
たとえば単身者が多い地域であれば家具付きのサービスが喜ばれるかもしれません。
こういった地域のニーズに合ったプランを提案してくれる管理会社を選べば、空室リスクが軽減されます。
レスポンスの良さも判断要素
メールや電話でのレスポンスが早いかどうかもチェックしましょう。
管理会社には、空室が発生したときやトラブルが発生したときに迅速に対応してもらう必要があります。
トラブルの解決に時間がかかってしまうと入居者が退去するリスクが高まってしまうからです。
メールや電話のレスポンスが早い会社は、委託後も自分の要望に迅速に対応してくれる可能性が高いと考えられます。
ネットで集客できるかどうか
インターネットの普及により、入居者の多くがネットから情報を得るようになりました。
ネットでの集客があまり見込めない地方の不動産会社を除いては、ネットでの集客力は非常に大きな判断要素となります。
退去者が出た場合の集客の方法としてネットを活用できるかどうかも、良い管理会社を選ぶためのポイントの一つです。