資産寿命の延命策③「資産運用」
「長期・積立・分散」投資が原則
資産寿命を延命させる3つ目の方法として、お金に働いてもらう「資産運用」を検討しましょう。
資産運用の王道は「長期・積立・分散」投資です。
まず、株式に投資することを念頭に考えてみます。
株式投資において、確実に儲かる個別銘柄を予測することは不可能です。
しかし、ペンシルベニア大学大学院教授のジェレミー・シーゲル氏が著書『株式投資』の中で述べているように、アメリカでは1802年から2003年の約200年間で、株式は60万倍に膨れ上がりました。1ドルが60万ドル(約6,400万円)になったのです。一方、現金は0.07ドルに下落しました。
株価は常に上下します。ですから「いつ」買うべきかを予測することも難しいのが実情です。
そのため一定の期間ごと(たとえば毎月1日)に定額分を少量ずつ買う、という投資方法があります。それが積立投資です。
投資の格言に「タマゴを一つのカゴに入れるな」というものがあります。
一つのカゴにすべてのタマゴを入れて、転んでしまったら全部割れてしまいます。
しかし、別々のカゴに分けて入れておけば、たとえ一つのカゴのタマゴがダメになっても、残りのタマゴは残すことができます。
これが分散投資の考え方です。
つみたてNISA
「長期・積立・分散」投資を効果的に行える制度の一つに「つみたてNISA」があります。
つみたてNISAは2018年1月からスタートした積立型の少額投資非課税制度です。
毎年投資できる上限額は40万円まで、非課税期間は20年、累積投資残高の上限額は800万円となっています。
iDeCo
もう一つ積極的に検討したいのが「iDeCo(イデコ)」です。
iDeCoは個人型確定拠出年金のことで、私的年金制度です。
公的年金とは違って、自分が拠出した掛金を自分で運用し、資産を形成する年金制度となります。
つみたてNISA、iDeCoともに言えることですが、貯蓄可能額全額を投資するのは危険です。
いざ現金が必要になったとき、つみたてNISAを解約すると、時期によっては損失になることもあります。
また、iDeCoは60歳になるまで引き出すことができません。
不動産投資
分散投資の一環として、金融資産だけでなく実物資産への投資も検討されてはいかがでしょうか。
たとえばワンルームマンションなどの不動産投資は、ミドルリスクミドルリターンの投資方法と呼ばれる魅力的な投資方法の一つです。
不動産投資のメリットは、①金融機関から融資を受けられるためレバレッジ効果が大きい、②家賃収入という安定的な収入を得られる、③専門的な知識はほぼ不要、④節税効果があるなどが挙げられます。
一方、主なリスクとしては、①入居者が決まらない「空室リスク」、②家賃が支払われない「家賃滞納リスク」、③売却時に物件価格が下落してしまう「価格変動リスク」などがあります。
不動産投資について、詳しくは「5分でわかる不動産投資とは? メリット・デメリットとリスク回避方法」でも紹介しています。あわせてご覧ください。
まとめ
「貯蓄から投資へ」という言葉を耳にしながらも、なかなか資産運用に踏み切れない人は多いものです。未知なるものを恐れるのは、人間の本能かもしれません。
しかしながら、ゆとりのある老後生活をおくるためには、資産寿命を意識する必要があるのは本記事で解説したとおりです。
まずは支出を減らすことから始めて、生まれた余裕資金を元手に、自己投資による収入の増加、そして資産運用へとチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
提供元・レイビー
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