不動産投資の種類
アパート1棟
不動産投資には、代表的な商品として3つの種類があります。
1つ目は、アパート1棟を購入する方法です。
特徴として、他の不動産投資と比べると収益性が高いと言われていることや土地をまるごと手に入れられる点が挙げられます。
しかし、注意点としてアパート一棟をまるごと購入するため、多額の資金や借入が必要なことや、木造のため老朽化が早いこと、理論上では高利回りの物件であっても立地が良いとは限らないことなどが挙げられます。
高い収益性が期待できる反面リスクも高くなってしまう点に注意が必要です。
大きなリスクを取ってでも利益を得たいという人や、手持ちの資金に余裕がある人は挑戦してみても良いかもしれません。
中古マンション1部屋
2つ目は、中古マンション1部屋を購入する方法です。
特徴としては、アパート1棟ほどではないものの、新築マンションと比べて高い利回りを期待できます。
ただし、前のオーナーが何らかの理由で手放した物件であるため、直近で大規模な修繕が予定されていたり、賃貸需要が低く家賃収入を得にくいエリアにある物件だったりと、何かしらのリスクが潜んでいる可能性もあります。
また、金融機関から融資を受ける際に、頭金が必要となる物件も多くなっています。
アパート投資と同様、高いリターンが期待できる物件は比例してリスクも高くなるのです。
新築マンション1部屋
3つ目は、新築マンション1部屋を購入する方法です。
一番大きな特徴としては、新築であるため建物の寿命が長く、受け取れる家賃収入の総額が中古マンションと比べて多くなる点が挙げられます。
また、設備等も最新の物であるため当分の間は交換や修繕の必要がなく、予定外の支出が発生するリスクを抑えて運用を開始することができます。
しかし、注意点として、中古と比べて物件の価格が割高となっているため、短期間での利益を求めて運用を行いたい人には適していないと言えるでしょう。
これら3種類の特徴は一長一短ですので、自分に合った運用方法を選ぶ必要があります。
インターネット場の情報に惑わされないよう、一つの情報を鵜呑みにせず、それぞれの種類についてしっかりと理解を深めておきましょう。
不動産投資”5つのメリット”
実際に不動産投資をするにあたって、やはりメリット・デメリットは気になることでしょう。
そこで、まずは不動産投資の5つのメリットについて説明します。
メリット1:年金対策になる
現在、年金は65歳から年金を受け取ることができますが、少子高齢社会に伴い、将来的に受給年齢の引き上げや受給額の減額が行われることも予想されます。
また、退職する年齢が、年金を受け取れるようになる年齢よりも早い場合、収入のない”空白の期間”が生じることも考えられます。
年金収入を得るようになっても、給与収入と比べると低い金額となるため、働いていた頃のような豊かな生活を送ることは難しくなってしまいます。
つまり、退職前と同じような生活水準を求める場合には『 年金を受け取る年齢までの”空白期間”の生活費 + 年金を受け取り始めてからの足りない生活費 』分を用意する必要があります。
その点、不動産投資は入居者がいる限り、毎月家賃収入を得ることができるため、退職後も長期的にある程度の収入を見込むことができます。 ※ ローンの支払いが残っていないことが前提となります。
メリット2:高いレバレッジ効果
レバレッジとは、小さな力で大きな物を動かす「テコの原理」のことを表しており、不動産投資では少ない資金で大きな利益を得ることを指します。
基本的に投資する際には、元手となる資金がある程度必要です。しかし、不動産投資は、金融機関から融資を受けることで、自己資金を抑えて投資を始めることができます。
そのため、他の投資商品と比べてもレバレッジ効果が高い方に分類されるでしょう。
メリット3:節税対策になる
不動産投資は、近年の税制改正に伴う節税対策として、不動産投資が有効だと考えられます。
2000年代に突入してから最近まで、税金に関する法がほぼ毎年のように改正され、給与所得控除の縮小も頻繁に行われています。
一例を挙げるとすると、妻と子ども2人をもつ年収700万円、40歳の会社員が1年間で支払う税金は、2007年では498,500円でしたが、2017年には680,800円と、10年間で年間約20万円も徴収される税金が増えているのです。
では、不動産投資では、どのようにして節税を見込めるのでしょうか?
不動産投資で物件の運用を行う際には、家賃収入を売上、物件の減価償却費、ローンの金利、管理費、修繕積立金、税金などを経費として確定申告をする必要があります。
そして、物件の減価償却費は、経費として分割して費用計上できるため、会計処理上の経費が売上よりも大きくなると、収支上では赤字経営となります。
この赤字分の金額は給与所得等他の所得から差し引くことができます。実際に支出しているわけではないものの、他の所得から不動産投資の赤字分を差し引いた金額が課税対象額となるため、節税効果が見込めてしまうという仕組みです。
そのため、不動産投資を行うことで節税対策につながることもあるのです。
※所得が経費を上回る場合には増税となります。
メリット4:生命保険として活用
ローンの返済中に、オーナーである自分の身に何か起こった場合、借金が残ると家族や親族への負担が発生してしまうのではないかと心配になります。
しかし、ローンを活用して不動産投資を始める場合には、団体信用生命保険という保険に加入します。
この保険は、オーナーが死亡、もしくは高度の障害を負ってしまった場合に、保険会社が金融機関に残りのローン残高を返済してくれる保険であるため、家族に無借金の物件を残すことができるのです。
また、家族は入居者がいる限り、毎月継続して家賃収入を得ることや、物件を売却してまとまったお金を得ることもできます。
この保険は、不動産投資を始める際に加入し、保険料は不動産投資ローンの金利に含まれているので、別途保険料がかかることはありません。
これらのことから、不動産投資の保険は、通常の生命保険と同様の効果を得られると言えるでしょう。
もちろん、上乗せ金利を支払うことで、がんになった場合にも適応になるなど、保障内容をより手厚くすることも可能です。
※ 団体信用生命保険に加入するには保険会社所定の条件があります。
メリット5:インフレ対策ができる
インフレとは、物の価値が上がり、お金そのものの価値が下がることを表しています。
そのため、定期預金のように資産を現金のみで保有していくと、インフレが生じた際に資産が目減りしてしまいます。
しかし、不動産投資の場合は、物の価値が上がるのに合わせて物件の価値や家賃も上昇するため、インフレが起きてもお金の価値に見合った家賃収入を得ることが可能と言われています。