東京商工リサーチが、2021年の飲食業の倒産状況について発表した。これによると、2021年1月~12月における、負債1,000万円以上の飲食店の倒産件数は648件。件数自体は前年より減少しているものの、このうち300件はコロナ関連の倒産となっており、コロナによるダメージが大きいことがうかがえる。
倒産件数自体は減少も、コロナ関連倒産は約2倍に
2021年の飲食業の倒産件数は648件となっており、過去最多を記録した2020年の842件と比べると23%減少した。倒産件数が600件台に抑えられたのは、5年ぶりのことだという。2021年の倒産件数が大きく減少した背景について、東京商工リサーチは、コロナ禍の助成金や協力金などの支援策が一定の成果を上げたことを挙げている。
一方で、2021年に倒産した飲食店のうち、46.2%を占める300件がコロナ関連の倒産だ。138件だった2020年のコロナ関連倒産件数と比べると、2.1倍も増加。月別にみてもほとんどの月でコロナ関連倒産の割合が40%を超えている。政府などがさまざまな支援策を講じていたものの、やはり長引くコロナの影響が飲食店を苦しめているようだ。
苦境が続く「居酒屋」業態、倒産の半数以上がコロナ関連
倒産件数を業態別にみると、最も多かった業態は「専門料理店」で170件。これに「酒屋、ビヤホール(居酒屋)」の152件、「食堂、レストラン」の118件が続く。
なかでも、酒類提供の自粛要請の影響を大きく受けた居酒屋業態は、過去30年で最多となった2020年に次ぐ件数となっており、厳しい経営状況が続いている。コロナ関連倒産数も業態別で最も多い84件を記録。コロナ関連倒産数は、前年と比較して約2.5倍に増えており、コロナの影響を色濃く受けている。
一方で、倒産件数を比較的抑えられたのが、コロナで需要が拡大した業態だ。「持ち帰り飲食サービス業」は16件、「宅配飲食サービス業」は23件と、ともに過去10年間で最小の倒産件数となっており、業態間で倒産状況に差が出る結果となった。
2021年は10月以降、感染者数が比較的低い水準で推移していたこともあり、飲食店にも徐々に客足が戻りつつあった。しかし、2022年に入りオミクロン株が急拡大したことにより、現在も全国各地で感染者数が増加の一途をたどっている。1月27日からは、34都道府県にまん延防止等重点措置が拡大され、2022年もコロナの影響が続くことになりそうだ。
提供元・Foodist Media
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