5.世界15カ国のオミクロン株の予測と検証

以下に南アフリカ、日本を含む世界15カ国の昨年5月からの陽性者データと山火事理論によるオミクロン株の予測を示します。各図は、陽性者の対数表示で、各国のデータに係数を掛けて縦に並べています。

5.1 スペイン、フランス、スウェーデン、ドイツ、ベルギー

オミクロンのピークアウトはいつか:山火事理論で予測
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

図4は、1月1日までのデータを使って予測した、ヨーロッパ5カ国、上からスペイン、フランス、スウェーデン、ドイツ、ベルギーです。これらの国々は昨年の10月の中旬から同期してデルタ株の2度目の上昇が始まり、11月の末から12月にかけてピークアウトを迎えました。

その後、スペイン、フランス、スウェーデンは、連続してオミクロンの上昇が始まったので、そのままひとつの山を形作る予測になっています。一方、ドイツ、ベルギーは、一度ピークアウトした後、新たにオミクロンの上昇が始まるツインピークのような形になっています。

スペインは既にピークアウトしていますが、他の4カ国は依然急上昇をしています。オミクロンの亜種の情報がありますが、今のところまだその詳細は分かりません。

5.2 トルコ、イギリス、アメリカ、南アフリカ、オーストラリア

オミクロンのピークアウトはいつか:山火事理論で予測
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

図5は、トルコ、イギリス、アメリカ、南アフリカ、オーストラリアです。予測は1月1日までのデータで行い、イギリスはピークアウトした後、幅が広すぎたため、1月17日に、南アフリカで用いた幅を狭める因子を入れて修正しています

この因子は不顕性感染者の効果の度合いで、幅を狭める因子をまだ入れていないのは、アメリカ、トルコとヨーロッパの5カ国です。

オーストラリアは、予測線はだいぶずれて、予想より早くピークアウトしています。

5.3 ブラジル、モンゴル、インド、イスラエル、日本

オミクロンのピークアウトはいつか:山火事理論で予測
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

図6は、ブラジル、モンゴル、インド、イスラエル、日本の5カ国で、1月1日までのデータで予測したものを急上昇の後の1月17日までのデータで修正しています。日本は更に1月23日までのデータで再修正しています。

ブラジルとイスラエルが、ピークのところに更なる山が追加されたように見えますが、オミクロンの亜種の効果かどうかはまだ分かりません。

文・長谷川 良/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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