目次
入居率の高い物件の特徴
入居率UPを目指す!ぜひ実践して欲しい入居率を上げる3つの方法
入居率の高い物件の特徴
では、逆に入居率が高い物件には、どのような特徴があるのでしょうか?
入居率が高い物件の一般的な条件として、地域などの立地条件、建物や設備の条件が挙げられます。
まず、東京をはじめとする首都圏、大阪市や京都市、名古屋市、福岡市など政令指定都市であれば、都市の人口が多いため、入居率は高まります。立地条件としては、駅から徒歩10分以内、保育園や小学校があるといったことが挙げられるでしょう。
建物設備としては、追い炊き、浴室乾燥機、24時間ゴミ捨て可能なゴミ置き場、オートロック機能などの設備が充実していて、家賃が相場並みかやや安いといった条件であれば、入居率が高まります。
入居率UPを目指す!ぜひ実践して欲しい入居率を上げる3つの方法
しかし、物件が必ずしも前述のような特徴を備えているとは限りません。そのような場合、入居率はどのようにすれば上がるのでしょうか?
よくある方法として挙げられるのは、リフォームです。しかし、例えば畳の部屋をフローリングにリフォームすることが入居率アップにつながるかといえば、そうとは限りません。「畳の方が落ち着く」という入居者も存在するためです。
確実に入居率を上げるためには、下記の3つの方法が有効です。
①入居者目線で長く住みたくなる住まいを目指す
物件の入居率を上げるためのキーワードは、ずばり「入居者目線」です。入居者の目線をもって物件と物件の周辺環境を見直すと、さまざまなアピールポイントが見えてきます。
最も重視したいのは、立地の良さです。生活しやすい場所に自分の住居があれば、「長く住み続けたい」と思うのは当然でしょう。それは「駅から近い」だけではなく、「学校や病院などに近い」「商店街に近い」「自然環境がいい」「職場の近くにある」なども含まれます。
中古物件を探している方も新築を考えている方も、立地をしっかりと見極めることが高い入居率につながると覚えておいてください。
次に重視したいのが、居心地を考えた仕様や設備です。現代生活ではテレビやパソコン、スマートフォンの充電など多くの家電製品を使用するので、たくさんのコンセントがあればウリの一つになります。多少コストはかかりますが、宅配ボックス、浴室乾燥機やシャワートイレなどの仕様・設備が設置されていると、居住空間の快適度は増すものです。こうしたワンランク上の仕様・設備は「ここに長く住んでいたい」といった心理の呼び水になることでしょう。
ただし、過剰な設備投資は資金の回収に時間を要します。入居者ターゲットをしっかりと把握し、適切に判断しましょう。
また、短所だと思っていたポイントを逆の角度から見ることで長所ととらえることもできます。具体的には、繁華街から離れていて活気がないなら治安が良い、都心から離れているならば騒音が少なく周りに自然が多い……といった解釈です。
上記のように、物件を探している人が気づきにくいアピールポイントを、募集をする際に広告するとよいでしょう。
②「清潔感」を追求する
お金をかけず、確実に効果が見込まれるのが、部屋をきれいに清掃することです。①の利用者目線にも関連しますが、ゴミが散らかっていたり、トイレが汚れていたりする部屋に住みたいと思うでしょうか? ほとんどの人は住みたいとは思わないはずです。
きちんと清掃や報告をしてくれる物件管理会社に依頼して、共有部・専有部ともに清潔な状態にして内覧する人を迎えることが、確実な入居率アップの方法といえます(自信で管理をし、高い入居率を実現している大家さんは、小まめに清掃をしています)。
また、明るい照明を設置して明るい雰囲気を演出する、ワックスをかけてフローリングをピカピカに磨き上げるといった、通常の清掃以外の方法で内覧の印象を良くすることも重要なポイントとなります。
③安心して暮らせる住環境を提供して入居者満足を高める
空室をつくらず入居者に長く住み続けてもらうことが、安定的な家賃収入を得るために大切なポイントです。物品購入やサービスなどにおいて感じる満足度の指数「顧客満足度」に、近年注目が集まっています。満足度の向上を図ることで、より製品やサービスのリピーターやファンを獲得できるとされているのです。
マンション経営では「顧客満足度」を「入居者満足度」という言葉に置き換えて考えるとよいでしょう。今いる入居者に長く住んでもらうため居心地を考えた仕様や設備の拡充を図るとよいでしょう。たとえばモニター付きインターフォンやお風呂TVなど最先端の仕様・設備は入居者満足度を向上させてくれるはずです。
とりわけ安心して住める住環境が整備されているか否かはとても重要です。水回りのトラブルや防犯、騒音問題など、どのようなトラブルにも適切かつ迅速に対応してくれる管理体制が欠かせません。従って、管理を代行業者に委託する場合は、管理に定評のある管理会社を選択しましょう。
④不動産業者との関係性を良好に保つ
入居率と不動産業者は密接な関係があります。なぜなら、実際に入居先を探している人に物件を紹介して内覧の案内をして契約を成立させるという一連の紹介活動を行うのは、不動産業者だからです。
不動産業者との関係を良好に保つために、特別なことをする必要はありません。連絡を密に取る、小さなことで怒ったりしないなど、基本的なマナーを守ることが大切です。また、不動産業者から良い意味で“ひいき”にされるためには、数千円台の値引きは不動産業者の裁量に任せるなどの方法を取ると、不動産業者のやる気を引き出すことができます。もちろん、この場合はしっかりと利益が確保できる範囲での値引きが前提です。
不動産投資を成功させるための大切なパートナーとして、不動産業者と付き合いましょう。
⑤サブリースシステムを使用する
ほかにも不動産投資を成功させるため役立つのが「サブリースシステム」です。オーナーが所有する物件を管理会社が借り上げて、毎月の家賃をオーナーに入金する仕組みです。多くのオーナーが空室対策としてサブリースシステムを利用しています。
サブリースシステムを利用するメリットは、さまざまな知識が求められる管理・運営業務を代行してもらいつつ家賃収入も滞りなく得られること。家賃滞納があった際にも管理会社が対応してくれ、時間と手間を自らが割くことなく安定的に運用できます。管理会社によって契約期間や更新年数、手数料、各種条件が異なります。対応してほしい内容を満たしているか、かかる費用など自身の状況と照らし合わせて比較してみてください。