「キャリアを築くには専門性が必要」と言われることが多くなりました。でも専門性とは、いったい何なのでしょうか。わたしはライターをしていますが、グルメに旅行におもしろ記事まで、書けそうなものは何でも手当たり次第に書いています。自分の専門性って何だろう……そんな悩みを持つ人も少なくないはず。

そんなとき、ふと思ったのです。「ニッチでオンリーワンなお仕事をしている人の生き方に、専門性を身につけるヒントがあるのでは?」と。

今回お話をお伺いしたのは、お笑い芸人の「ネタ作家」として300組以上の芸人さんのネタを考えた芝山大補さん。えっ、そんな仕事あるんだ……!? ネタ作家という仕事についてお聞きしたら、相手を知り、伝えることの大切さを教えてもらいました。

目次
ネタ作家とは?芸人から転向した理由
理論と実績が信用になった

ネタ作家とは?芸人から転向した理由

少年B:

芝山さんのご職業である「ネタ作家」とは、いったいどんなお仕事なんですか?

芝山:

そのまんま、芸人さんのネタ作りですね。TwitterのDMなどで依頼をいただいた芸人さんとファミレスや喫茶店でお会いして、3時間で1本ネタを作るみたいな感じです。

少年B:

3時間で1本!? 爆速じゃないですかそれ。

芝山:

ネタを考えるのは確かに早いほうかもしれないです。

あとはネタ作家以外にも、YouTuberさんやVTuberさんに笑いのテクニックをコンサルしたり、漫才のネタを提供したりしてますね。企業相手の仕事も多いです。

お笑い界のゴーストライター!?「ネタ作家」に聞いて分かった、自分の“おもろい部分”の引き出し方
(画像=『Workship MAGAZINE』より 引用)

少年B:

芝山さんのご職業である「ネタ作家」とは、いったいどんなお仕事なんですか?

芝山:

そのまんま、芸人さんのネタ作りですね。TwitterのDMなどで依頼をいただいた芸人さんとファミレスや喫茶店でお会いして、3時間で1本ネタを作るみたいな感じです。

少年B:

3時間で1本!? 爆速じゃないですかそれ。

芝山:

ネタを考えるのは確かに早いほうかもしれないです。

あとはネタ作家以外にも、YouTuberさんやVTuberさんに笑いのテクニックをコンサルしたり、漫才のネタを提供したりしてますね。企業相手の仕事も多いです。

お笑い界のゴーストライター!?「ネタ作家」に聞いて分かった、自分の“おもろい部分”の引き出し方
(画像=『Workship MAGAZINE』より 引用)

少年B:

それで、ほかの芸人さんのネタを書き始めたんですね……!

芝山:

はい。でも、芸人の業界って「お金もらえるなら誰にでも書くで!」ってのは、あんまりよくない感じやったんですよ。その当時はとくに。

昔から作家が「座付き作家」として芸人さんについて、初めはだいたい無償でネタを一緒に考えて、その芸人さんが売れたら自分も引っ張ってもらうみたいなやり方はよくあったんですけど。

少年B:

「自分が惚れた芸人さんについていく」みたいな感じですね。

芝山:

そうなんです。でも、僕は「お金くれたら誰でもやるよ」って。とんだビッチが出てきたもんやから……。

少年B:

(笑)

芝山:

「なんやあいつは!?」って始めたころはめっちゃ言われて。僕も「そうなるやろなー」って思ってたんで、だから始めるかどうかも迷ってたんですけど……。でもええわ、やろ!と思ってTwitterでポンと言って。それが始まりですね、ネタ作家は。

少年B:

では、最初は叩かれてお客さんも少なく……?

芝山:

いや、批判も多かったけど、問い合わせもめっちゃ多かったんですよ。これは正直意外でしたね。みんなネタに困ってるんやなあと。

理論と実績が信用になった

少年B:

どうして最初から問い合わせが多かったんでしょうか。

芝山:

それはたぶん、僕の経歴が影響してると思うんです。自分はキングオブコントの準決勝に2回行ったことがあるんですけど、それぞれ別のコンビでなんですよ。

少年B:

2009年には「D・N・A」、2011年は「アストロNエース」というコンビで準決勝に進出されてますよね。キングオブコントに同じコンビで2回出るのと、違うコンビで出るのでは、難しさはかなり違うんですか?

お笑い界のゴーストライター!?「ネタ作家」に聞いて分かった、自分の“おもろい部分”の引き出し方
(画像=『Workship MAGAZINE』より 引用)

芝山:

コンビの個性が変わるので、ゼロからの挑戦になりますよね。たとえばフワとコンビを組んだらフワの良さを引き出さなきゃだし、もちろん自分の良さも考えてのネタ作りになってくるわけなんで。

だから、一組では何とかたどり着けたとしても、別のコンビでまたその相手を活かすネタを思いつけるかどうかっていうのは、けっこう難しいことなんです。

少年B:

たとえば洋食店のシェフがハンバーグやパスタで評価されることはよくあるけど、芝山さんの場合は和食でも評価された、みたいな感じですか?

芝山:

優勝できたわけじゃないんでアレですけど、「どっちの料理もそれなりにウマいな」って評価してもらえたところはあると思ってます。

で、「同じコンビで2回じゃなくて、コンビ変えてもいけたってのは、コントの構成が良かったんちゃう?」って言われて。笑いを理論で考えるのが得意なのかもしれんなと思ったわけです。

お笑い界のゴーストライター!?「ネタ作家」に聞いて分かった、自分の“おもろい部分”の引き出し方
(画像=『Workship MAGAZINE』より 引用)

少年B:

昔からお笑いの理論を考えていたんですか?

芝山:

うーん……たとえば自分たちがやったネタで、自分が想像してなかったとこでお客さんが笑ったら、お客さんに直接「なぜそれが面白かったか?」を聞きにいったりしてましたね。それを次に活かしたりとか。

だからまぁ、仮説検証を重ねていくのは得意やったんかな?