好きなものは「全部やればいい」
少年B:
遊技機デザイナーとして、ニッチな世界で技術を磨いてきたタナゴさんですが、「自分だけのスキル」を見つけたい人に声をかけるなら、何と伝えますか。
タナゴ:
自分の好きをどこまで突き詰められるかだと思います。
同じくらいの技術力の人がたくさんいる時、クライアントが仕事相手を選ぶ決め手は「熱量」だと思うんですよね。だから、「好き」がある人にお仕事がくると思っています。好きすぎるがゆえにクライアントと喧嘩になることもありますけど(笑)
少年B:
わたしは趣味がたくさんあるんですが、好きなものがありすぎる人はどうすればいいんでしょう。
タナゴ:
全部やればいいんじゃないですか。全部やることで、自分に向いていることかがわかってくると思います。
私は遊技機のデザインの経験があったからこそ、LEDの光らせ方がわかったし、自分のサイバー活動にも大いに役立ちました。いずれつながってくるので、好きなものは全部追いかけていいと思います。
少年B:
好きなものに自分の技術をかけ合わせていくって感じですね。
タナゴ:
あともうひとつ。営業をしても、自分のことをちゃんと見てもらえるかわからないですよね。だったら自分から発信して、相手から見つけてもらう方法を探すといいんじゃないかなと思います。
少年B:
タナゴさんのサイバー活動みたいな感じですね。ちなみに遊技機デザイナーの仕事が、いまのサイバー活動に繋がっている部分もありますか?
タナゴ:
それは間違いなくあると思いますね。だってパチンコってサイバーじゃないですか。
少年B:
たしかに……ピカピカして派手でデザインにグッとくる、みたいなところは共通してますね。サイバー活動をしてからお仕事は増えましたか?
タナゴ:
増えました。遊技機デザインはニッチな仕事なので、いままではあまり外に知られることがなかったんですけど、活動を始めてから見つけてもらいやすくなりましたね。
タナゴ:
遊技機デザイン以外の収入は、サイバー活動から入ってきた仕事がほとんどなんです。「何やってるかわからないけど、一緒にお仕事したいです」って言われることも多くて。
少年B:
「わかんないけど一緒に仕事をしたい」って言ってもらえるのすごいですね!?
タナゴ:
声をかけてもらえたおかげで、遊技機デザイン技術を生かせる場も広がっていきました。だから、好きなものは全部追うのがいいし、いろんなことをして、見つけてもらうことが大事だなぁって最近改めて実感しています。
【記事のまとめ】
・広く世に知られていない仕事でも、「技術」と「広げる力」があれば食べていける
・遊技機デザインは「何でもやりたい」デザイナーにおすすめ
・技術が同じなら「熱量」が勝つ
・好きなものは全部追えばいい
・営業よりも発信。「相手に自分を見つけてもらう」ことも大事
文・執筆:少年B 編集:泉/提供元・Workship MAGAZINE
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