遊技機のデザイナーは、オリジナルのキャラも作れる!?
タナゴ:
パチンコ・パチスロデザインの仕事ってなんでもできるから、おもしろいんですよね。
アニメや映画とのコラボもできますし、パチスロオリジナル機種制作のときには、イラストからロゴ、キャラも自分で作れるので。
少年B:
オリジナル機種?
タナゴ:
たとえば「海物語」シリーズのマリンちゃんって女の子を知りませんか?
少年B:
はいはい、よくパチンコ屋さんにのぼり旗が立ってますね。
タナゴ:
マリンちゃんみたいなオリジナルキャラクターを作るのも、遊技機デザイナーの仕事なんです。パチスロのキャラ作りがおもしろいのは、ファンと一緒にキャラを作っていけることなんですよ。けっこう自由度が高いので。
少年B:
キャラをファンと一緒に作る?
タナゴ:
たとえばパチスロファンに人気の「ドンちゃん」ってキャラクターは3兄弟なんですけど、この設定はファン発祥なんです。スロットにドンちゃんの図柄が3つ並んでいたところ、ファンに長男、次男、三男って呼ばれはじめて、公式が乗っかって3兄弟という設定になりました。その後、兄弟それぞれ単独のパチスロがリリースされたり……。
少年B:
そんなことあります?
タナゴ:
そういう面白さも遊技機デザイナーの楽しさですね。「このキャラにあの声優さんの声を当てたい」とかもできちゃうので、オリジナルのキャラやストーリーを作りたい人はけっこう遊技機業界が向いていると思います。
少年B:
自分のキャラクターに推し声優さんの声を! そんなの最高じゃないですか……!
タナゴ:
図柄デザイナーは高齢化が進んでいるので、若い人は狙い目だと思います(笑)
少年B:
ぶっちゃけた話、収入はどうなんですか?
タナゴ:
他の業界と比べると高いみたいで、周りからはよく「結構もらってるね」といわれます。私はロゴと印刷物系だけだからそこまで……って感じですが、映像のデザインもできるともっと稼げるんじゃないかなぁ、と思います。
「Windowsのペイントツール」しか使えなかったけど、デザイナーになれた
少年B:
タナゴさんが遊技機デザイナーになったきっかけは何なんですか?
タナゴ:
私は高校卒業してデザイン学校に入ったんですが、1日でやめて……(笑) 5年くらい、ふらふらパチスロばかりしてたんです。
少年B:
元々パチスロが好きだったんですね!
タナゴ:
そうなんですよ。でも、このままだったら10年後もずっとこの生活続けちゃうだろうなと思って。それで、好きだったイラストやデザインの求人をネットで探したんです。そしたら偶然ビックリマンシールを作ってた「グリーンハウス」さんを見つけて、見習い弟子になったんです。
少年B:
ビックリマンシールもデザイン的にはパチスロのキャラと似たような感じがしますね。線の太さといい、デフォルメ具合といい。
タナゴ:
昔からデフォルメキャラが好きだったんですよ。ビックリマンシールとパチスロのキャラが似てるってのは、最近人に言われて気付きました。でも、遊技機デザイナーは40代以上の人が多いので、ビックリマンシールからパチスロ好きに繋がった人はけっこういそうな気がしますね。
そんな縁もあって、グリーンハウスさんでは1年間、イラレやフォトショの使いかたからデザインの基本まで、しっかり勉強させてもらいました。何せ入社の課題はWindowsのペイントツールで描いてたぐらいだったので、かなり鍛えられたと思います。
少年B:
ペイントで!?
タナゴ:
いま思うと、よくこのレベルで面接受けたよなって感じでしたね(笑) でも、奇跡的に内定をもらって育ててもらえたので、受けてよかったです。
グリーンハウスにお世話になった後は、やっぱりパチスロのデザインやりたいなーって思って、高砂電器産業ってメーカーに入社して、11年働きました。オリジナルキャラクターも描いてましたよ。