目次
大胸筋の自重トレーニングの効果的なやり方
大胸筋を鍛える自重トレーニングメニュー10選
大胸筋の自重トレーニングの効果的なやり方
この様に、筋肉トレーニングである分基礎代謝の向上は確実に狙えますし、大きく目立つ胸筋を鍛える事はモチベーションも続くなど良い点が色々とあります。本格的なトレーニングに入る前に、自重メニューを実践する際の効果的なやり方を覚えておきましょう。
正しい姿勢で行う
まず1つは、正しい姿勢を意識してキープしながら行う事です。理想的な厚い大胸筋の形成には、いかに各種部位を効果的に鍛える事が出来るかが大切になります。その際、姿勢が崩れた良くないフォームでは、思うような結果を得られない事が多いのです。
例えば、胸筋を鍛えたいはずなのに、腕に負荷がかかってしまうようなフォームでは期待できない事がよく分かるでしょう。また、間違った姿勢で覚えてしまうと癖になり、直すのも難しくなりがちです。最初から正しい姿勢を意識して行えば、ピンポイントで大胸筋に効かせられます。
ゆっくりとした動作で行う
続いて2つ目、トレーニングはゆっくりとした動作で行いましょう。基礎代謝の向上と同様にこれもどんな筋トレにも言える事ですが、筋肉の増加はゆっくり動かす事で高い効果を得られます。動きが緩い分、高い負荷がグッとかかる為です。
逆にキツいからといって早い動作、特に動きの勢いに任せた動作では、負荷を十分に掛ける事が出来ずに得られる効果も半減してしまうでしょう。使用する筋肉の時間を長くすれば、1回1回ずつのトレーニングの中で高い負荷をかけられますから、こちらも意識しましょう。
鍛えたい部位を意識しながら行う
そしてもう1つは、鍛えたい部位を意識しつつトレーニングを実行することです。今回で言えば大胸筋が該当しますが、マインドマッスルコネクション、通称MMCが関係し、簡単に言えば脳と筋肉を連動させる能力が重要なのです。
人間の筋肉というのは、本人が意識していなくても使いやすい部位を使おうとする傾向があり、何も意識しないままでは狙った部位の筋肉の増大に時間がかかります。トレーニングの中で大胸筋に十分な負荷をかけられているか、各種メニューを実践する上で常に頭の中に入れておいてください。
大胸筋を鍛える自重トレーニングメニュー10選
単に体を動かすだけではなく、これら効果的な実践の仕方を念頭に置いておくことで、トレーニングの質を高められるようになります。ここからは、自重だけで出来る大胸筋に効くトレーニングのメニューを10点紹介していきます。
大胸筋の自重トレーニング①ノーマルプッシュアップ
まず1つ目は、ノーマルプッシュアップです。肩幅よりも拳2つ分腕を外に開いて床に手を付き、伸ばした足をつま先で支えた状態になります。そこから自分の胸を床に接触させるようなイメージで体を下に下げ、限界まで落としたら元に戻る動作を10~15回繰り返します。
このノーマルプッシュアップは、上腕三頭筋、及び今回の目的である大胸筋の外部、内部の3点を鍛える事が出来る代表的で有名なメニューになります。これから筋肉トレーニングを始める初心者の方でも取り組みやすく、最初に行うメニューとしても推奨できます。
このプッシュアップで効果を高めるには、体を下ろすときにはゆっくりと、戻すときには素早くという動作を意識することです。姿勢は首から足まで一直線のままをキープし、始めたばかりの方は回数にはあまりこだわらないで1回ずつに集中しましょう。
大胸筋の自重トレーニング②インクラインプッシュアップ
続いて2つ目のトレーニングは、インクラインプッシュアップです。こちらでは椅子やベンチなどのある程度の高さがある家具を用意し、そこに両手を乗せて腕立て伏せのポーズを取り、そのまま息を吐きつつ肘を曲げて椅子に近づけます。限界まで落としたら2,3秒キープして元に戻ります。
これも1つ目と同様にプッシュアップ系のトレーニングの1つですが、台を使って行う斜めの腕立て伏せです。こちらでは腕の筋肉にかかる負荷が比較的軽くて済みますし、斜めの動きは大胸筋の筋肉へより高い負荷をかけられます。
ここでポイントになるのは、大胸筋をしっかり収縮させられるように上体を十分に下げる事です。また、下げる際に広背筋を意識し、肩甲骨を内側に占めるように動かす事で、より大胸筋側に負荷をかけられます。
大胸筋の自重トレーニング③デクラインプッシュアップ
3つ目は、デクラインプッシュアップです。こちらでもベンチや椅子を用意して今度は足をそこへ乗せ、そのまま床に肩幅より広めに手を付きます。あとはノーマルプッシュアップと同じようにゆっくりと上体を下げ、戻すときには素早く上げる事を意識して行います。
インクラインでは重心が足側にありましたが、デクラインでは頭側にずれます。鍛えられる部位としては上2つと同じ上腕三頭筋と胸筋外、内部ですが、重心の場所が変わる分かかる負荷がやや高くなり、1回ずつの効果がより期待できるものになります。
こちらで重要視すべきは、体の角度です。具体的には、角度は30度未満になるようにしましょう。頑張ってそれ以上の角度を目指そうとすると逆に負担がかかり過ぎてしまったり、フォームが崩れるなどの弊害がありますので、目安として覚えて下さい。
大胸筋の自重トレーニング④ナロープッシュアップ
4つ目のナロープッシュアップは、椅子もテーブルも使用しません。マットなどを敷いた状態でうつぶせに転がり、肩幅よりも狭い場所に手をついてつま先で体のバランスを取ります。そこから床に体が付かないギリギリまで落とし、限界まで落としたら素早く戻す動作を繰り返します。
このナロープッシュアップは肩幅よりも手が狭くなっている分、これまで紹介してきたトレーニングでも鍛えられる上腕三頭筋を集中的に鍛えるメニューとして有名です。ですが、それに加えて大胸筋の内部にも効果が高いとされています。
ここでもノーマルと同じ様に、下げる時にはゆっくりと、上体を起こすときは素早く戻すのを意識します。また、肘を外側へ広げすぎるのも良くありません。広がってしまう場合は、右の指を2時、左の指を10時の方向に向けてやってみましょう。
大胸筋の自重トレーニング⑤ワイドプッシュアップ
5つ目のワイドプッシュアップも、プッシュアップ系のトレーニングの1つです。うつ伏せで寝転がった状態になり、両手は肩幅からこぶし2つ分広げた場所に付きます。足を伸ばしてつま先で支え、体と肘が90度で曲がる様に肘を開いてゆっくりと下げ、素早く戻すのを繰り返します。
ナロープッシュアップとは逆に、床に付く手の位置が外側になります。その分比較的取り組みやすいトレーニングとなっていて、初めての方はノーマルと併せてスタートしてみましょう。主に上腕三頭筋と胸筋の外部を集中的に鍛えられるメニューです。
手を付く位置こそナロープッシュアップとは異なっていますが、意識することは同じで肘を広げ過ぎない事です。足はくっつけたまま、体を下ろすときに息を吐き、上げて戻すときに吸うなど呼吸のタイミングにも気を付けます。
大胸筋の自重トレーニング⑥膝つき腕立て伏せ
膝をついた状態の腕立て伏せも効果的です。マットの上に膝をついた状態でうつぶせになり、そのまま手を肩幅よりも開いて四つん這いになります。後は他と同じでゆっくりと体を下に下げていき、下がり切ったら一旦停止してから持ち上げるのを10回1セットで繰り返します。
最初に紹介したノーマルのプッシュアップをするのがどうしても厳しいという場合には、この肘付き腕立て伏せでも十分胸筋を鍛える効果が期待できます。フォームさえ正しくして続ければ、崩れた姿勢でノーマルを実践するよりも大胸筋に負荷をかけられます。
膝をつくという事で油断をしてしまいがちですが、ポイントは胸をしっかり床に接触できるまで落とした状態で停止することです。お腹が落ちると本来の成果を期待できませんし、ケガにも繋がりかねませんので筋肉を意識しながらやってみましょう。
大胸筋の自重トレーニング⑦ヒンズープッシュアップ
5つ目は、ヒンズープッシュアップでのトレーニングです。肩幅よりも手を広めにした腕立て伏せの姿勢になり、お尻を持ち上げて三角形の状態になります。そこから両腕の真ん中を通る様に下へ上体を落とし、体を一周させて元に戻るまでを繰り返します。
プッシュアップ系のトレーニングではありますが、これまでのものとはフォームも全く異なっています。加えて前後に体を動かす動作まで加わりますので、上腕三頭筋に脊柱起立筋や僧帽筋、大胸筋の上部と下部、外部とバランスよく鍛えられます。
ここでは腕ではなく体全体を動かす事になりますので、肘だけを曲げるのではなく体を全面的に地面近づけるような感覚で取り組みましょう。他と違って回数の制限をするのが難しいメニューでもある為、時間内にできる回数まで頑張ってみましょう。
大胸筋の自重トレーニング⑧ディップス
ディップスは、器具を使用して行うトレーニングです。専用のものでは無く平衡に固定できる棒を2本用意し、そこにつかまって少し体を前傾姿勢にします。そこから肘を曲げて落としていき、直角になるまで落としたら元の位置に戻る動作を繰り返します。
このトレーニングでは、大胸筋の中でも特に下部部分へ集中的に負荷をかけられます。自重トレーニングというくくりの中でも比較的高い負荷をかけられますので、実際にトレーニングメニューの中に取り入れている方も多い程です。
体を落としていく際、揺らさないように注意しましょう。揺れると反動が生じて勢いで戻り効果が薄れますので、地面に対し垂直に体を落とします。また、体を落とすときにはゆっくりと、且つ筋肉が収縮していくのを意識しつつ行います。
大胸筋の自重トレーニング⑨フロントラットプルダウン(動作のみ)
フロントラットプルダウンも、器具を使用してのトレーニングとなります。器具のバーを肩幅よりも広めに持ち、ゆっくりと自分の胸へ引きつける様に下げて素早く持ち上げます。これを15回1セットで3セット分繰り返します。
フロントラットプルダウンは、背筋の中でも最も広い広背筋を鍛えられる事で有名なトレーニングメニューですが、それと同時に大胸筋の上部にも十分な負荷をかけられます。ウェイトバーに関しては、通販でも入手可能ですので気軽に始められます。
基本的に意識することは、正しいフォームを意識してリズムを崩さない事です。他と同様にバーを下げる時にはゆっくりと下げていき、戻すときには素早く持ち上げて戻します。
大胸筋の自重トレーニング⑩胸寄せ
最後の10点目に紹介するのは、胸寄せです。こちらでは器具は使用せず、立っても座っていても良いので両手を45度下に組み、手首同士を力いっぱいくっつけます。すぐに力を緩め、再度力を込めて手首を合わせる動作を繰り返します。
胸寄せでは、大胸筋の下部、内部をピンポイントで鍛える事が可能です。手軽でお風呂に入りながらでもできます。腕、肘に関しては極力動かさずに、慣れたら力を籠める時間を2秒間にしてやってみて下さい。