がっしりとした分厚い大胸筋にあこがれる方は多いかと思われますが、理想的な胸筋を作る為にはジムで本格的な器具を使わないといけないと思っている方も多いかもしれません。実は、自重で十分鍛える事が可能であり、各種のメニューもあります。今回は、大胸筋に効く自重トレーニングを紹介します。
目次
大胸筋についての基礎知識
大胸筋を鍛えることのメリットとは
大胸筋についての基礎知識
大胸筋と言えばだれでも胸部にある事は分かっているでしょうが、各部位に分かれておりそれぞれの役割も異なっています。実際のメニューの紹介に入る前に、大胸筋の筋肉に関する基礎知識から知っていきましょう。
大胸筋とはどんな筋肉?
大胸筋は、人間の胸部部分を覆っている筋肉の一種であり、上半身にある筋肉の中でも占めている面積は広く大きいです。主に上部と下部、そして外部と中部の4か所に分かれており、のちに詳しく解説するようにそれぞれ異なった体の動きの中で使われます。
この大きな大胸筋の中に、所謂インナーマッスルと呼ばれる小胸筋という、小さめの筋肉もあります。主な役割としては大胸筋の各種の動きのサポートをしていて、まんべんなく鍛える事を目指しているのであれば、この小胸筋を鍛える事も忘れないようにしておきましょう。
大胸筋のそれぞれの部位の役割
先に紹介した大胸筋の各部位の役割について解説します。まず上部の大胸筋は外転、つまり腕が肩よりも上にくるような動作の中で使われ、背伸びをしたり両手を挙げて万歳をする時などが該当します。該当部位の鍛錬のメニューは多く、最も成長しやすい部位とされています。
続いて、下部は、上部とは逆に内転、腕が肩よりも下に来る動作の中で用いられています。直立動作などが内転に当たり、比較的鍛えるのに時間を要します。3つ目の大胸筋内部は外水平屈曲、腕を外側に広げる動作で稼働し、特に腕立て伏せの中で一番使われる部位です。
そして4つ目の大胸筋外部は、これも内部と真逆で腕を体の内側に持っていく動きで使われます。これを内水平屈曲と呼んでおり、胸の前で手を合わせる合掌、ハグなどの動作が該当します。
大胸筋を鍛えることのメリットとは
以上、大胸筋の各部位が使われるシーンなどについて簡単にではありますが解説しました。それでは、そんな様々な筋肉が集まっている大胸筋を鍛錬することで、どんな利点が生まれるのでしょうか。トレーニングに於けるモチベーションの向上につながりますので、ぜひ覚えておいてください。
メリット①基礎代謝が上がる
まず1つ挙げられるメリットは、体の基礎代謝の向上です。これは大胸筋に限った話ではなく、筋肉の鍛錬全般に言える事ですが、筋肉トレーニングは基礎代謝を上げる事に直結します。これは言い換えれば、人が運動など何もしないでも消費するエネルギーの事です。
つまり、基礎代謝が上がれば上がるほど、何もしなくても消費するエネルギーはどんどん増えていき、更に脂肪の燃焼とも深い関係性がある為に痩せやすい体作りができます。代謝の向上には、大胸筋の他に大臀筋や背筋といった、大きな面積を占める部位を鍛えると効果的です。
メリット②胸板が厚くなり見栄えが良くなる
2つ目のメリットは、厚い胸板が形成されて見栄えの良い体作りが出来る事が挙げられます。おそらく大胸筋を鍛える事を想定している方にとってはこれが最も大きい理由なのではないかと思われますが、面積が大きい分鍛えられた胸筋は見栄えがしやすいのです。
単に衣服を脱いだ時のムキムキな体の演出をしてくれるだけではありません。熱い胸板が形成されると全体的な体格も良く見えるようになり、服を着た時にも鍛えていない時と比較して格好よく着こなせるようになるでしょう。
メリット③モチベーションを保ちやすい
3つ目は、モチベーションが維持されやすい事です。何故大胸筋のトレーニングでモチベーションが保たれやすいのかというと、鍛えた分の成果が目に見えて分かりやすいからです。男性の胸筋は女性と違って脂肪が張りにくく、その分筋肉を鍛えやすいです。
体の中でも大きな面積を占めている筋肉に該当しており、また胸筋各種の部位の中でも述べた通り負荷をかけた時に成長しやすい部分もあることなどが影響し、スムーズに鍛えて効果を実感できます。このため、途中で投げ出すことなくトレーニングを続けられるという訳です。
メリット④他のトレーニングにも良い影響がある
大胸筋の成長は、単一で留まるものでは無く、他の筋肉トレーニングにも良い影響を与えます。例えばラットプルダウンは背筋や腕筋に負荷をかけるトレーニングとして知られていますが、この中では少なからず大胸筋も使われているのです。
また、肩に大きな刺激を与えるようなトレーニングをする場合、先に大胸筋が鍛えられていれば、トレーニングのフォームをサポートして安定した状態で続けられます。この様に、鍛えていればいるほど他の筋肉の鍛錬で効率的に刺激を届けてトレーニング自体の質の向上に繋がるのです。