マネックス証券の「マネラップ」のメリット・デメリット 他の証券会社との違いは?

2020.2.2
投資
(写真=Pressmaster/Shutterstock.com)
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マネックス証券の「マネラップ」はわずか1,000円から投資を一任できるサービスだ。投資初心者が難しいと感じる資産計画の作成から資産運用、リバランス(資産の再配分)まで全てを任せることができる。今回はそんなマネックス証券が提供する「マネラップ」の詳細について解説しよう。

「マネラップ」とは?運用を全て一任できるロボアドバイザー

「マネラップ」とは、ネット証券大手のマネックス証券が提供している投資一任型のロボアドバイザーだ。本来、投資においては資産計画の作成から資産運用、リバランスまで自分で行う必要がある。しかしマネラップではこれら全てを一任することができ、資産計画から資産運用、リバランスを全てお任せで行えるのだ。

投資対象は、日本を含む世界各国のETFの中から顧客の方針に合わせて決定する。ETFの種類も株式に投資するETFだけでなく、債券やリートなど幅広い銘柄を組み入れているのが特徴だ。

マネラップでは、以前は一般口座しか対応していなかったが、2019年3月より特定口座にも対応するようになった。特定口座は投資で得た利益に課税される税金について自動で計算してくれる便利な口座だ。源泉徴収ありを選択すれば納税まで自動で行えるので忙しい会社員でも気軽に挑戦できるだろう。

マネラップ3つのメリット プランの最適化、最低投資金額、投資対象

それではマネラップは他のラップやロボアドバイザーと比べて具体的にどのようなメリットがあるのだろうか。今回は3つのメリットを順番に見ていこう。

メリット1,独自の資産運用コースでより個人に合わせた資産運用プランを提案

まず1つ目のメリットは、マネラップでは簡単な質問に答えると自動で最適な資産運用プランが提案されるという点だ。

投資をする場合には、通常はどのような投資プランにするかを自分で考える必要があり、投資にあまり詳しくない場合は大変な作業だろう。

しかしマネラップでは「資産運用プラン無料シミュレーション」という機能がある。このシミュレーションを利用するためにはまず、以下の4つから自分にあった「資産運用コース」を選ぶ。
  • ためる(マイペース)……まとまった資金をとりあえず運用したい、あるいは定額積立で運用したい方
  • ためる(マイゴール)……マイホームや車購入、教育費など決まった目標額がある方
  • たのしむ……退職金などまとまった資金の寿命を延ばしながら使いたい方
  • そなえる……老後の備えとして、現役時代に貯めて、リタイア後に引き出したい方
コースを選択すると、投資に関する簡単な質問がいくつか用意されている。質問に全て答えるとそれぞれの顧客に合った資産運用プランが提案されるという仕組みだ。

選んだ「資産運用コース」によって質問の内容も変化する。マネラップではこれらの質問によって顧客の投資方針を把握し、最適な資産運用プランを提案しているのだ。

特徴的なのは「たのしむ」資産運用コースで、自分の資産を毎月少しずつ取り崩しながら運用することを想定したコースだ。楽天証券などの他のラップサービスでは用意されていない運用方法で、マネラップ独自の運用コースといえる。

メリット2, 投資金額1,000円から利用可能

2つ目のメリットは、わずか1,000円からマネラップの利用ができるという点だ。月々の積立も1,000円からと手軽な金額で積立ができる。

マネラップ同様に投資一任契約が行えるラップサービスは他の証券会社でも提供されているが、1,000円から投資できるラップサービスは他にない。

大手ネット証券の楽天証券が提供する「楽ラップ」でも最低投資金額は10万円と、マネラップと比較するとやや高額だ。また、もともと「ラップ口座」が富裕層向けのサービスだったこともあり、大手証券会社の中には最低投資金額が数百万円からといった場合もある。

今までまとまった資金がなく「ラップ口座」を利用していなかった人でもマネラップであれば、資金の額を気にせず活用することが可能だ。

メリット3, 世界中のETFが投資対象で分散投資しやすい

3つ目のメリットは、マネラップは世界中のETFを投資対象としており分散投資がしやすいという点だろう。日興アセットマネジメントによれば、世界中で上場しているETFは2017年時点で約7,000本存在する。

マネラップのサービスではマネラップの専用ファンドを通して、約7,000本のETFから個人の資産運用方式にあったものを選定してくれる。シミュレーション画面では自分の投資しているETFの上位10銘柄が確認できる。

同じくラップサービスを提供している楽天証券では、投資対象はラップサービスに特化した15の投資信託に限られる。自分が投資している投資商品をくまなく把握したいという場合にはよいが、より多くの対象商品に投資して分散投資をしたい場合には物足りないかもしれない。

最適な資産運用プランの提案、最低投資金額1,000円から豊富な投資対象といったようにマネラップには数多くのメリットがあるのだ。

マネラップの4つのデメリット NISA非対応、運用開始までが長い場合もあるetc.

マネラップには数多くのメリットがある一方で、デメリットも存在する。デメリットの1つが目標金額達成確率80%以上の運用プランでないと運用が始められない点だ。

デメリット1,達成確率80%以上の運用プランでないと運用開始できない

マネラップでは投資を始める前に、前述の通り簡単な質問によって顧客の運用プランを自動で作成している。実際に作成された運用プランには資産運用の目標額の達成確率が定められており、目標達成確率が80%以上でない場合は投資が始められないのだ。

デメリットとして挙げているが、より確実性が高い投資を行うためにはありがたいサービスだ。ラップサービスを提供する他のネット証券ではこのようなサービスは見受けられない。

仮に目標達成確率が80%未満の場合、運用期間の変更や積立金額の増加、目標金額の引き下げ、運用のリスクを上げるなど、運用プラン作成のための回答を見直すことで目標達成確率の改善を図ることが可能だ。

デメリット2,税金非課税のNISAに未対応

他の証券会社のラップサービスでも対応していないものが多いので、マネラップ特有とは言えないが、NISA非対応というのもデメリットの1つだろう。NISA口座は投資における運用益に課せられる税金が非課税になるお得な制度だ。

しかし、残念ながら現在のところマネラップでは未対応となっているため、一般的な投資と同様の税金が利益に関して課せられてしまう。投資初心者はマネラップの利益に20.315%の課税がされるということを留意しておこう。

デメリット3,申し込みから運用開始まで1ヵ月以上かかる場合も

申し込みから運用開始までにある程度の時間がかかる点もデメリットの1つだ。マネラップでは、運用開始日を契約締結月の翌月11日(休日・祝日の場合は翌営業日)に設定している。

月に1度しか運用開始日がないため、マネラップの契約締結日によっては、運用までに1ヵ月以上かかる場合もあり注意が必要だ。同じくラップサービスを提供する楽天証券では、最短で申し込みから2日で運用が開始できるため、早く運用を開始したい人にとってはデメリットになるだろう。

デメリット4,契約締結から2ヵ月程度解約できない

契約締結日から2ヵ月程度解約できない点もデメリットの1つだ。同サービスの契約解除は契約締結日の翌々月1日以降より受け付けており、約2ヵ月程度解約ができない。

急な出費などで解約が必要になった場合でもすぐには解約できないため、よく考えて投資金額を決める必要がある。例えば、ウェルスナビが運営するロボアドバイザー「WealthNavi」では解約したいときにいつでも解約できるため、2ヶ月解約できないのはデメリットといえる。

マネラップを始めるまでの4つのステップ

マネックス証券のマネラップを始めるためには、以下の通り4つの手順が必要だ。

STEP1, 無料シミュレーションで資産計画づくり

STEP1は無料シミュレーションで資産計画づくりを実施することだ。マネラップ利用のための口座を開設する前に、無料シミュレーションで資産計画づくりをする必要がある。

無料シミュレーションでは前述したとおり、最初に年齢や投資方針など顧客に関するいくつかの質問があり、質問に回答していくことで自動的に顧客の投資方針を把握し、資産計画が作成される。

資産運用プランには目標達成確率も記載されており、無理のない資産計画かどうかが確認できる。自分の希望に沿った問題のない計画であれば、次のステップに進もう。

STEP2, 投資一任口座の開設

STEP2は投資一任口座の開設だ。マネックス証券の取引口座を持っていない人だけでなく、すでにマネックス証券に総合取引口座を持っている場合であっても投資一任口座を新たに開設する必要がある。

投資一任口座は無料で開設することができ、すでにマネックス証券の総合取引口座を持っている場合はログイン後画面から投資一任口座を申し込むことが可能。

マネックス証券の総合取引口座を持っていない場合は、総合取引口座の開設申し込みと同時に投資一任口座の開設も申し込める。申し込み方法は郵送かオンラインのどちらかだ。

STEP3, 本コンサルティング(資産計画)開始

STEP3は本コンサルティング(資産計画)開始だ。STEP1で行った無料のシミュレーションと同様に、今度は実際に投資を開始するための資産計画を作成しよう。作成方法はSTEP1と同様に簡単な質問に回答するだけで、顧客の希望に合った資産計画が作成される。

作成された資産計画をしっかりとチェックし、問題がなければそのまま次のステップに進めるが、自分の希望と合っていない計画であれば、資産計画を再作成する必要がある。

自分の希望に合った資産計画が完成し同意することで、投資一任契約の手続きに進むことができる。案内に沿って契約の締結が終われば次のステップだ。

STEP4, 証券総合取引口座へ入金手続き

STEP4は証券総合取引口座へ入金手続きとなる。資産計画確定後、マネラップのマイページにて運用開始日や投資金額の入金期日を確認することができるようになる。投資金額や入金期日を確認し、期日までに入金を終えることで、全ての手続きが完了となる。

マネラップでの資産運用が向いている人は?明確な目標がある、投資の知識がある人

マネラップはさまざまなことを自動で行ってくれる便利な投資サービスであるが、どのような人が本サービスに向いているのだろうか。マネラップに向いている人の一例として、以下のような人が挙げられる。
  • 資産運用において明確な到達目標か到達時期のある人
  • 投資の知識はあるが投資経験の少ない人
マネラップでは顧客の目標や希望に合わせて、それぞれに合った資産計画が作成される。資産運用プランを作る際の質問でも、目標とする資産の額や到達時期が問われるため、なんとなく資産を増やしたいという人には向かないかもしれない。逆に資産の目標がある人にとっては確実性の高いプランを提示してくれるため、心強いといえるだろう。

他に同サービスに向いている人の一例として、投資の知識が多少あるが投資の経験はないという人も挙げられる。マネラップの資産運用計画に関する質問では、投資リスク許容度や投資に関する一般常識のようなものが問われる。全く投資に関して勉強したことがない人にとっては難しいと感じる質問かもしれない。

また、シミュレーション結果から資産運用プランが本当に自分に合っているかどうかも判断する必要があるため、最低限の投資の知識は必要だろう。

マネラップは資産計画の作成・運用・リバランスなど一任できる優れたサービス

マネックス証券のマネラップは資産計画の作成から資産運用、リバランスといった投資に関わるさまざまなことを一任できる優れたサービスだ。資産計画を立てるのが苦手な場合でも、資産運用が苦手な場合でも全ておまかせで運用ができる。

最低投資金額も1,000円からと気軽に投資が可能なため、興味のある人はぜひマネックス証券のマネラップを活用することも検討してみてはいかがだろうか。

文・右田創一朗(元証券マンのフリーライター)
 

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