FX口座はなぜ複数持った方がよいのか?メリット・デメリットや組み合わせや選び方は?

2020.7.24
投資
(写真=manusapon/stock.adobe.com)
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FX取引は複数口座で取引するのがおすすめとされている。メイン口座に加えて、複数のサブ口座を併用するほうが、機会損失を回避してお得に取引できるためだ。その反面、複数口座を持つことのデメリットも存在する。FXの複数口座取引のメリット・デメリットを詳しく紹介する。

目次
1,複数のFX口座を作る3つのメリット
2,初心者が使いやすいFX10口座の特徴を比較
3,おすすめの組み合わせ3パターン
4,複数のFX口座を作る2つのデメリット
5,複数のFX口座を併用することでさいていきな取引環境を

1,複数のFX口座を作る3つのメリット 相互補完、リスクヘッジ、自分とのマッチングなど

複数のFX口座を併用するメリットは、大まかに言うと、メインのFX口座だけでは不十分だった面をサブ口座で補完できることだ。

各社のFX口座はそれぞれ、業界トップクラスのサービスや他社に勝る特徴、あるいは使い勝手における弱点が異なる。それぞれの強みを持つ複数のFX業者を併用することで、自分だけのパーフェクトなFX環境を構築できるのだ。

FX複数口座を併用する具体的なメリットを3つ紹介しよう。

メリット1,それぞれのFX口座の強みを使い分けられる

各社が提供するFX口座には、それぞれ
  • スプレッドが業界一狭い
  • スワップポイントが業界一高い
  • 約定率が業界一高い
  • スリッページが少ない
  • 専門家のハイレベルなレポートを提供している
  • 通貨ペアの種類が業界トップクラス
  • 相場が荒れていてもスプレッドがあまり広がらない
といった強みがある。複数のFX口座を持つことで、これらの強みを使い分けて投資を行うことができる。

メリット2,リスクヘッジができる

FX取引を続けていると、保有するポジションをすぐにでも決済したいのに決済できず、大きな損失を出してしまうことがある。為替相場の急変で注文が殺到し、損切りしようにも約定できない場面や、システムトラブルが発生して肝心なタイミングにログインできない場面などは、容易に想像できる。

注文の殺到やシステム上の問題が発生すると、同一のFX口座内では打つ手がない。対策として考えられるのが、他のFX口座を利用して損失を相殺する、あるいはその状況を逆手にとって、損失を上回る利益を狙うことだ。

通常はメイン口座で取引していても、いざとなったらサブ口座でリスクヘッジする。複数口座を持つことは、資産を守るためにも不可欠なのだ。

メリット3,最初に開設した口座が自分にとって良いかどうかを確認できる

1つの口座だけを使っていると、それが本当に自分にとって使いやすい口座なのかを判断しにくい。とりわけ、約定のしやすさやスリッページ、あるいはツールの使いやすさなどは、FX口座によって異なる。ホームページに書かれているとおり「業界一」なのかどうかは、他社と比べてはじめて実感できる。

FX取引にある程度慣れてきたら、自分にとってピッタリの口座であることを確認するために、追加の口座を複数開設してみよう。その結果、最初に開設した口座が最も使いやすければ、メイン口座として使い続ければいい。他の口座のほうが使い勝手が良ければ、そちらをメイン口座に切り替えて、最初に開設した口座をサブ口座として使っていくのもいいだろう。

FXにはリスクもあるが、大きなリターンも狙える。1つの口座で満足するのではなく、自分にとって最高の取引環境を見つける手間を惜しまないようにしてほしい。
 

2,初心者が使いやすいFX10口座の特徴を比較 GMO、DMM、SBI、YJFX!など

FX口座を選ぶ際は、まず自分のトレードスタイルが短期なのか中長期なのか、またスキャルピング、スイングトレード、それともデイトレードなのかを見定める。これがわかれば、自分のFX取引において優先順位が最も高い条件はスプレッドの狭さなのか、スワップポイントの高さなか、高い約定率なのかなどがわかる。

次に、各口座でイチ押しのサービスを確認しよう。最優先事項に最も強いFX口座をメイン口座に据え、サブ口座としてメイン口座の弱点を補完できる口座を複数持つ。このように複数のFX口座で取引環境をより良くしていくことで、ストレスの少ない投資環境が整うはずだ。

FX口座は数多くあるが、FX初心者が使いやすい10口座をピックアップして、その特徴や強みを簡単に説明しよう。

1,GMOクリック証券 FXネオ――株式取引もする人には資金振替が楽で便利なFX口座

GMOクリック証券のFX専用口座であるFXネオ。株式取引ができる証券会社なので、総合証券口座とFX専用口座を同時に開設すれば、株式もFXも好きな時に取引できる上に、タイムラグなく資金振替ができるので非常に便利だ。もちろん、FX専用口座だけを開設することもできる。

取引単位は1万通貨単位ではあるが、スプレッドは業界最狭水準で、スワップポイントも業界最高水準。ロスカットルールが厳格であり、GMOインターネットグループ傘下なのでシステムの信頼性も高い。

パワートレーダー向け取引ツールや、高機能チャート搭載のスマホアプリの使い勝手も優れており、初心者から中上級者まで満足できて、長く使用できるFX口座だ。

2,DMM FX(DMM.com証券)――徹底した低コスト取引ができるDMMのFX専用口座

あらゆるコストを極限まで抑えて、低コストでFX取引ができる環境を提供している。コストに徹底的にこだわって取引したい人には、おすすめしたいFX口座だ。

取引ツールやスマートフォンアプリもシンプルで使いやすく、投資情報も必要最小限で煩わしさがない。シンプルにFX取引をしたい初心者に最適な口座と言えるだろう。

取引単位は1万通貨単位であるが、デモ取引が充実しており、参加者の純資産額ランキング上位者に対するプレゼント贈呈キャンペーンも随時行われている。本格的なFX取引の前のトレーニングとして、ランキング上位を狙うのもいいだろう。

DMM.com証券内のDMM FX、DMM株、DMM CDF-index、DMM CFD-commodity、DMMバヌーシー口座とリアルタイムで資金振替ができるので、いろいろな商品にチャレンジしたい人にはおすすめだ。

3,SBI FXトレード――取引単位は1通貨単位から!少額でリスクを減らして取引を実践できる

SBI FXトレード最大の特徴は、業界最小の取引単位だ。取引単位が1万通貨単位、1,000通貨単位のFX口座が多い中、SBI FXトレードの取引単位は何と1通貨単位から。たとえば1米ドル=108円のレートで、米ドル/円の通貨ペア1単位を取引する場合は、5円を証拠金として入金するだけで済む。

これなら、損失を出しても怖くないだろう。FX取引に不安を感じるならば、このような超少額で実戦体験を積むことをおすすめする。

業界最狭水準のスプレッドも強みの一つだ。人気がある米ドル/円通貨ペアについては、1~1,000通貨単位以下ならスプレッドは0.09銭と業界ダントツの狭さだ。もちろん各種手数料も無料なので、余分なコストで利益が目減りすることもない。

34もの通貨ペアを取り扱っており、取引に慣れた中上級者が取引したいと考える通貨ペアがほとんど揃っているのも魅力の一つだ。

初心者にとって必須条件である「少額」と「低コスト」に両方を満たしており、中上級者のニーズにも応えられるFX口座だ。
 

4,YJFX! 外貨ex――取引でPayPayか現金がもらえるヤフーグループのFX専用口座

PayPayを日常的に使っている人におすすめしたいFX口座。すべての通貨ペアを対象に、10万通貨単位以上取引すると、取引量に応じてPayPayまたは現金がプレゼントされる。

期間限定で、一部通貨ペアを対象に、付与されるPayPayまたは現金が増額されるキャンペーンもある。PayPayを選べば、もらったPayPayをコンビニやショッピング、ヤフオクで利用できる。現金を選べば外貨ex口座に直接入金されるので、再投資にも使えて無駄がない。

外貨ex口座開設者には外貨両替サービスも提供しており、1年間の利用件数が3万件以上という人気ぶりだ。外貨exのFX取引を介して日本円と交換した主要外貨の現物は、1,000通貨単位以上で銀行の外貨預金口座に出金して(外貨出金手数料1,500円)、海外旅行などで実際に使うこともできる。

取引単位は1,000通貨単位でスプレッドも業界最狭水準、各種手数料も無料なので、初心者でも安心して利用できる。

5,外為どっとコム――業界最狭水準のスプレッドに業界最高水準のスワップポイント

もともとスプレッドが業界最狭水準のFX業者だが、2020年9月1日午前3時までの期間限定で、「全10種スプレッド縮小キャンペーン」として、米ドル/円の原則固定スプレッドが0.1銭に縮小されている。

また新規口座開設特典として、4つの取引条件を達成すると最大10万3,000円がキャッシュバックされる。スプレッド縮小キャンペーンと併せて、FXを始める絶好の機会になるだろう。

外国為替一筋の老舗FX業者らしく、トムソン・ロイターやフィスコの経済情報に加えて、専門家によるFXと投資を学ぶためのコンテンツや、「外為注文情報」などの外為どっとコムオリジナルコンテンツも読み放題だ。

手数料は無料で取引単位も1,000通貨単位と、初心者にとって敷居が低く、総合的に評価できる。

6,外為オンライン――マーケット情報だけでなく、専門家のレポートや投資情報が豊富

外為オンラインを利用する最大のメリットは、利用価値が高い情報が他社に比べて豊富であること。マーケット情報や経済カレンダー、初心者向け講座に加えて、ベテランアナリストの日次レポートや週間レンジ予報、有名アナリストたちの相場予想など、初心者でも毎日読めばFX通、経済通になれるくらい豊富な情報が提供されている。会員限定のハイレベルでマニアックな情報も一見の価値がある。

他社のFX口座同様、口座開設手数料や口座管理料はもちろん無料、クイック入出手数料と出金手数料は会社負担のため無料、ロスカット手数料も無料、さらに取引単位は1,000通貨単位。ロスカットラインが証拠金維持率100%のコースと、上級者向けの20%コースを選ぶこともできる。

デモもあるので、初心者には申し分のない環境が揃っている。投資情報を読むためだけに口座を開設しても、十分価値のあるFX業者だ。

7,ヒロセ通商 LION FX――スキャルピングが公式で容認されているレア業者

独立系FX業者であるヒロセ通商が運営するFX専用口座、「LION FX」。ホームページで「スキャルピングOK」を謳っている数少ないFX口座のうちの一つ。スキャルピングは短時間に何回も取引を繰り返して、少ない利益を積み重ねるトレード手法なので、初心者でも利益を出しやすい。多くの業者で禁止されている手法だが、ヒロセ通商の超高速で信頼性の高いシステムがスキャルピングを支えてくれる。

取引単位は1,000通貨単位、スプレッドは最狭水準、各種手数料無料、クイック入金対象金融機関は約380行と、初心者にうれしいスペックを備えている。

取扱通貨ペアは、業界最多レベルの50種類。世界中の通貨を取引できるので、投資家を飽きさせない。取引するともらえるオリジナルグルメキャンペーンも頻繁に実施されており、ヒロセ通商で取引するのが楽しくなる仕掛けが施されている。
 

8,FXブロードネット――リピート系自動売買機能が人気の低コストFX業者

初心者でチャートの分析方法がよくわからない人や、多忙で取引に時間を割けない人は、FXブロードネットが提供するリピート系自動売買機能「トラッキングトレード」を試してみてはどうだろうか。上昇トレンド、下降トレンド、横ばいトレンドを選択して値幅を選択したら、あとは自動で売買を繰り返してくれる。

2014年10月15日~2020年4月30日の期間に設定されたトラッキングトレードの81.2%に利益が出ていることから、トレンドの予想が当たれば利益を積み上げられる可能性が高い。

トラッキングトレードには通常1万通貨あたり400円の手数料が必要だが、新規口座開設から90日間は無料だ。さらに、2020年9月30日までの期間限定で、トラッキングトレード手数料半額キャンペーンを実施している。

どの通貨ペアも業界最狭水準で、ブロードライトコースを選択すれば1,000通貨単位から取引できる。ロスカット水準もコースごとに定められており、レベルに合ったリスク管理ができる。

裁量取引の際の取引手数料や入出金手数料は無料なので、トラッキングトレードを利用しなくても、初心者にやさしいFX業者と言える。
 

9,トレイダーズ証券 みんなのFX――低コストで高スワップ&使いやすいスマホアプリ

スプレッドは、どの通貨ペアでも業界最狭水準だ。さらにスワップポイントも高く、中長期でコツコツ貯められるスワップポイント目的の投資もしやすいので、初心者にもおすすめだ。

ホームページも読みやすく、親しみやすい。PC用取引ツールとスマートフォンアプリもシンプルで、初心者でも使いやすい。取引単位も1,000通貨単位で、初心者でも無理なく投資ができる。

自社開発の堅牢なシステムが高い約定率を実現している点も、安心材料だ。

低コスト、使いやすさ、わかりやすさ、安心感など、初心者に必要なスペックを高い水準で備えている口座である。
 

10,トレイダーズ証券 LIGHT FX――誰もが使いやすいスタンダードなFX口座

取引単位は1,000通貨単位、業界最狭水準のスプレッド、最高水準のスワップポイント、各種手数料無料など、初心者が利用しやすい条件が揃っている。

スマートフォン向け取引アプリは、シンプルで見やすい画面構成。チャートを見ながら注文ができるチャート注文機能があるので便利だ。プッシュ通知、メール通知による約定通知や経済指標アラート、売買比率や価格分布がわかるLIGHT FXオリジナル分析ツールなどの情報ツールが豊富なので、FX取引で大いに役立つだろう。

「とにかくFXを始めてみたい」という人でも使いこなせる、クセのないFX口座だ。
 

3,複数のFX口座のおすすめ組み合わせ3パターン 初心者にはどれがいい?

複数口座を併用するなら、それぞれのFX口座のメリットを活かした組み合わせにしたい。ここでは、2つのFX口座を組み合わせることで、FXトレーダーの取引環境を強化できるおすすめのパターンを紹介しよう。

口座を使い分けるなら→「DMM FX(DMM.com証券)」×「外為オンライン」

DMM FXは低コストで取引ができ、LINEでも電話でも24時間問い合わせができるので、最初の口座開設には最適だ。デモ取引で慣れたら、本物の取引にチャレンジしよう。

外為オンラインでも口座を開設しておけば、豊富な投資情報をフル活用して、投資判断に役立てることができる。外為オンラインには自動売買機能「iサイクル2取引」もあるので、仕事が多忙な時期などは、自動売買を利用するのもいいだろう。

スワップポイント重視なら→「外為どっとコム」×「GMOクリック証券 FXネオ」

どちらもスワップポイントの高さなら業界トップクラス。最初に初心者でもわかりやすい外為どっとコムで口座開設をして、FXや投資について学びながら取引に慣れよう。

慣れてきたら、GMOクリック証券で証券口座とFX専用口座を開設し、長期的に両社でスワップポイントを貯める。FXネオの取引ツールや分析ツールの使い方をマスターしたら、デイトレードにチャレンジするのもいいだろう。

株式取引もするなら、GMOクリック証券をメイン口座に切り替えるのも手だ。

なかなかFXの時間が取れないなら→「トレイダーズ証券 みんなのFX」×「ヒロセ通商 LION FX」

初心者大歓迎のみんなのFXで最初の口座を開設し、わかりやすい取引ツールやスマホアプリを使って、まずは少額で実体験を積む。時間に余裕がなければ、システムトレードを使って自動売買をすることもできる。

FXに対する抵抗感がなくなったら、ヒロセ通商で口座を開設する。LION FXは、スキャルピングができるFX口座だ。隙間時間を見つけて、スキャルピングで着実に利益を積み上げて、グルメプレゼントを受け取ろう。
   

4,複数のFX口座を作る2つのデメリット

口座開設手数料や口座管理料がかかるわけではないので、FX口座はいくつ持っていても困ることはない。しかし、以下のようなデメリットがある。

デメリット1,それぞれのFX口座を活用するには、相応の資金が必要

複数のFX口座間で、直接資金を振り替えることはできない。口座間の資金移動は銀行を経由するので、入金までに数日かかることがあり、必要な時に資金を準備できないリスクがある。

複数の口座を使い分けるためには、各口座で取引できるだけの資金を別々に入金しておく必要がある。

デメリット2,確定申告のために、全FX口座・全取引の損益計算が必要

FX口座は、証券会社の「特定口座(源泉徴収あり)」のような確定申告不要の口座ではない。FXから得た利益は、雑所得として確定申告による申告分離課税が原則だ。

給与所得者がFXで年間20万円超の利益を得た場合は、確定申告をしなければならない。したがって、日頃から全FX口座の全取引の損益をこまめに記録しておいて、いつでも損益状況を確認できるようにしておくことをおすすめする。

FX口座の数が増えれば増えるほど、損益計算の手間が増えることは認識しておくべきだろう。

5,複数のFX口座を併用すれば最適な取引環境が実現できる

投資家によって、短期トレードや長期トレード、スワップポイント重視の取引、テクニカル分析中心の投資スタイル、スマホトレードのみなど、FX取引のスタイルや方針は千差万別だ。

それぞれのFX口座のメリットとデメリットを把握して、自分にとってもっとも取引しやすい環境を構築するために、複数の口座をチョイスできるとよいだろう。
 
執筆・

証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
 

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