「ANAカードプレミアム」は、ANAカードの最上位に位置するプラチナグレードのクレジットカード。VISA、JCB、ダイナース、アメックスの4種類あるが、還元率が高く、どれもANAでの旅をお得で快適にしてくれる。各ブランドでどのようなメリットがあるのか比較していこう。

目次
1,「ANAカードプレミアム」の審査基準 必要年収は700~800万円?
2,「ANAカードプレミアム」の年会費&マイル還元率を比較
3,全4枚のANAマイル&スカイコイン獲得数をシミュレーション比較
4,マイル還元率をアップする方法
5,共通する6つのメリット 還元率以外の特徴は?
6,プレミアムとゴールはどちらがお得なのか
7,最適な「ANAカードプレミアム」の選び方

1,「ANAカードプレミアム」の審査基準 必要な年収は700~800万円?

クレジットカードの審査基準は各社とも非公開となっているため、口コミ情報に頼ることになってしまうが、年収条件では700万~800万円以上でないと審査通過は難しいと言われている。

参考までに、申し込み資格を紹介しておこう。これは、あくまでも申し込みできる条件を示したものであり、審査基準ではないことに注意したい。

カード名 申し込み資格
ANA VISAプラチナ
プレミアムカード
原則として、満30歳以上で本人に安定継続収入のある方
ANA JCBカード
プレミアム
30歳以上(学生不可)で本人に安定継続収入のある方
ANAダイナース
プレミアムカード
27歳以上
ANA アメリカン・
エキスプレス・
プレミアム・カード
20歳以上、定職がある方(年金受給者可)

なお、ここで紹介する4枚のうち「ANAダイナース プレミアムカード」は招待制となっている。「ANAダイナースカード」などで利用実績を積み、インビテーション(招待)が届くのを待つのが王道の取得方法。もしくは、所有者に紹介してもらう方法もあるようだ。

2,「ANAカードプレミアム」の年会費&マイル還元率を比較 

「ANAプレミアムカード」は、年会費やマイル還元率、ポイントの有効期限が各カードで異なる。基本的なスペックを比較してみよう。

「ANAカードプレミアム」の基本スペック比較表

カード名 年会費 マイル還元率と
ポイント付与率
ANA航空券
決済時
マイル還元率
ポイント
有効期限
家族カード 電子マネー
ANA VISA
プラチナ
プレミアム
カード
8万8,000円
(税込)
※8万円
(税別)
1.5%
(1,000円→
1Vポイント→
3マイル)
3.5% 4年間 4,400円
(税込)
※4,000円
(税別)
iD
楽天Edy
ANA
JCB
カード
プレミアム
7万7,000円
(税込)
※7万円
(税別)
1%
(1,000円→
1OkiDoki
ポイント→
10マイル)
3.3% 5年間 4,400円
(税込)
※4,000円
(税別)
楽天Edy
ANA
ダイナース
プレミアム
カード
17万500円
(税込)
※15万5,000円
(税別)
1.5%
(100円→
1.5リワード
ポイント→
1.5マイル)
4.5% 無期限 無料 楽天Edy
ANA
アメリカン・
エキスプレス・
プレミアム・
カード
16万5,000円
(税込)
1% 3.5% 無期限 4枚まで
無料
楽天Edy

4種類ある「ANAカードプレミアム」では、各カード会社のポイントを高レートでANAマイルに移行でいる。また、ANA航空券を購入したときには、他のクレジットカードよりも多くのマイルを獲得できるのも特徴だ。

次からは、実際にANAマイルがどのくらい貯まるのかをシミュレーションしていく。

3,「ANAカードプレミアム」全4枚のANAマイル&スカイコインの獲得数をシミュレーションして比較

ここでは、クレジット年間利用金額ごとに何マイル獲得できるかを一覧にした。

通常のクレジット利用年額別獲得マイル比較表―VISAがお得!

ANA
VISAプラチナ
プレミアム
カード
ANA
JCBカード
プレミアム
ANA
ダイナース
プレミアム
カード
ANA
アメリカン・
エキスプレス・
プレミアム・
カード
200万円 3万 2万6,000 3万 2万
300万円 4万5,000 3万9,000 4万5,000 3万
400万円 6万 5万2,000 6万 4万
500万円 7万5,000 6万5,000 7万5,000 5万
600万円 9万 7万8,000 9万 6万
700万円 10万5,000 9万1,000 10万5,000 7万
800万円 12万 10万4,000 12万 8万
900万円 13万5,000 11万7,000 13万5,000 9万
1,000万円 15万 13万 15万 10万
※表内の単位はANAマイル

通常のクレジットカードでマイルを貯めることが多い人は、「ANA VISA プラチナ プレミアムカード」か「ANAダイナース プレミアムカード」を検討するべきだろう。その他の特典・サービスなどを考えない場合は、「ANA VISA プラチナ プレミアムカード」の年会費が安いので、お得だろう。

年間利用額の10%以上がANA航空券購入の場合の獲得マイル比較表―ダイナースが貯まりやすいが……

上記は通常のクレジット利用の金額で算出したものだが、ANAをよく利用する人も多いだろう。そこで、年間利用金額のうちANA航空券の購入が10%の場合と、30%の場合を比較していこう。

ANA
VISAプラチナ
プレミアムカード
ANA
JCBカード
プレミアム
ANA
ダイナース
プレミアムカード
ANA
アメリカン・
エキスプレス・
プレミアム・カード
ANA
航空券
利用額
10% 30% 10% 30% 10% 30% 10% 30%
200万円 3万
4,000
4万
2,000
3万 3万
3,800
3万
6,000
4万
8,000
2万
5,000
3万
5,000
300万円 5万
1,000
6万
3,000
4万
5,000
5万
700
5万
4,000
7万
2,000
3万
7,500
5万
2,500
400万円 6万
8,000
8万
4,000
6万 6万
7,600
7万
2,000
9万
6,000
5万 7万
500万円 8万
5,000
10万
5,000
7万
5,000
8万
4,500
9万 12万 6万
2,500
8万
7,500
600万円 10万
2,000
12万
6,000
9万 10万
1,400
10万
8,000
14万
4,000
7万
5,000
10万
5,000
700万円 11万
9,000
14万
7,000
10万
5,000
11万
8,300
12万
6,000
16万
8,000
8万
7,500
12万
2,500
800万円 13万
6,000
16万
8,000
12万 13万
5,200
14万
4,000
19万
2,000
10万 14万
900万円 15万
3,000
18万
9,000
13万
5,000
15万2,100 16万
2,000
21万
6,000
11万
2,500
15万
7,500
1,000万円 17万 21万 15万 16万
9,000
18万 24万 12万
5,000
17万
5,500
※表内の単位はANAマイル

「陸」だけでなく、ANA航空券購入でのマイル獲得も視野に入れている場合、貯まりやすさはダイナース→VISA→JCB→アメックスの順だ。

年会費も考慮に入れて計算してみよう。ダイナースが17万500円、VISAが8万8,000円で、その差は8万2,500円。上記のシミュレーションを見ると、クレジットカードの年間利用額1,000万円以上で、うち30%がANA航空券購入の場合、ダイナースとVISAのマイル獲得数の差は3万マイル。一般的に1マイルは2円相当の価値があるとされているので、金額換算するとダイナースの方が約6万円の多く獲得できていることになるが、それでも年会費の差をペイできていない。

年間のクレジット利用額が通常ショッピングで700万円、ANA航空券購入で300万円という人はなかなかいないだろうから、マイル還元率のみを考えた場合、多くの人にとってもっとも効率的にマイルを貯められるは「ANA VISA プラチナ プレミアムカード」ということになる。

ANAスカイコインへの交換レート比較表――ダイナースとアメックスに注目

夏休みや年末年始などの繁忙期は、ANAの上級会員でないとマイル搭乗券が取れないことも多い。そんな時に役に立つのが、ANAスカイコインだ。これはANAサイト上で支払いに使える電子クーポンで、ANAサイト内であれば現金と同じように使える。

マイルは、スカイコインに交換することができる。「マイルは貯まっているが、特典航空券が取りづらく、有効期限を過ぎてしまう……」という人は、スカイコインの利用を検討するといいだろう。交換レートは、以下のとおりだ。

交換マイル数 交換コインレート、コイン数
ANAカードプレミアム
ANAゴールドカード
ANAカード(一般・ワイド)
1~9,999マイル 1倍:1~9,999コイン 1倍:1~9,999コイン
1万マイル 1.2倍:1万2,000コイン 1.2倍:1万2,000コイン
2万マイル 1.3倍:2万6,000コイン 1.3倍:2万6,000コイン
3万マイル 1.4倍:4万2,000コイン 1.4倍:4万2,000コイン
4万マイル 1.5倍:6万コイン 1.5倍:6万コイン
5万マイル~20万マイル 1.6倍:8万~32万コイン 1.5倍:7万5,000~30万コイン

スカイコインの有効期限は1年間で、まとめて多くのマイルを交換するほどレートは良くなる。「ANAカードプレミアム」の4枚の中でポイント有効期限が無期限なのは、ダイナースとアメックス。マイルの使い道がスカイコインという人は、この2枚のほうがお得に使える機会が増えるはずだ。

・「ANA プレミアムカード」の詳細をチェックする!
>>「ANダイナースカード(一般)」はこちら(公式サイトへ)

4,マイル還元率をアップする方法 VISA、JCB、ダイナース、アメックス それぞれを解説

どのグレードの「ANAカード」にも共通するが、マイル獲得数をアップする方法が数多く用意されている。ここでは、「ANAカードプレミアム」に共通する特典と、国際ブランドごとに異なる特典を紹介する。

共通する還元率アップ方法――ANAカードマイルプラス加盟店での利用

4枚に共通するのは「ANAカードマイルプラス加盟店」で、ボーナスマイルを獲得できること。この加盟店を意識してショッピングをすれば、マイルの獲得効率もぐんとアップするだろう。

クレジット利用ポイントとは別にマイルが貯まる支払い

カード利用店舗 獲得マイル
ANAカード
マイルプラス加盟店
100円(税込)または200円(税込)につき1マイル
ANA航空券・機内販売、
ショッピングサイト
「ANAショッピング A-style」
100円(税込)につき2マイル

同加盟店はANA関連企業のほか、ホテル、お土産店・免税店、レンタカー、百貨店、レストラン、各種交通機関、レジャー施設、ゴルフ場など、旅行関連の店舗が揃っている。他にもスーパー・コンビニ・ドラッグストア、総合通販、ファッション、インテリア、書店、家電量販店、スポーツ用品店、公共料金など日常的に支払いが発生する店舗やサービスもラインナップ。その一部を紹介しよう。

ANAカードマイル加盟店(一部)
飲食店 スターバックス bills メルセデス ミー
交通 ENEOS 出光興産 東京無線
コンビニ
ドラッグストア
セブン-イレブン マツモトキヨシ 沖縄ファミリーマート
百貨店 大丸・松坂屋 高島屋 阪急百貨店
通販 楽天市場 Yahoo!ショッピング ニッセン

ANAカードマイルプラス加盟店の中でも、特にANA航空券・機内販売、ショッピングサイト「ANAショッピング A-style」の利用では、さらに多くのマイルが貯まる。

そのほか、国際ブランドごとに、通常より多くのポイントを獲得する仕組みも用意されている。

「ANA VISAプラチナ プレミアムカード」の還元率アップ特典 

VISAブランドではANAのボーナスマイルの仕組みに加えて、三井住友カードのポイント「Vポイント」のボーナスポイントプログラムも適用される。主なボーナス特典は

  • マイペイすリボ
  • ココイコ&ポイントアップモール

    の2つ。なお、ボーナスポイントは1ポイント→3マイル。通常ポイント1ポイント→15マイルとは交換レートが異なることを覚えておきたい。

・マイペイすリボ――マイル還元率が0.3%アップ
「マイペイすリボ」は、自動リボ払いサービスだ。これに申し込むと、リボ払い手数料が発生した月はボーナスポイントが1,000円につき1ポイント付与される。通常ポイントと合わせると1,000円で18マイルを獲得できることになり、マイル還元率は1.8%となる。

リボ払い手数料が気になる人は、支払い金額に近いリボ払い金額を設定するといいだろう。たとえば、月の支払い総額が10万1,000円だった場合、10万円に設定すれば手数料は1,000円分にしかかからず安くすむ。リボ払い金額はウェブで気軽に変更できるので、手続きが負担に感じないのであれば、ぜひ利用したい。

なお、「ANAゴールドカード」では「マイペイすリボ」の利用で年会費が割引になるが、「ANAプレミアムカード」には年会費特典が用意されていないので注意したい。

・ココイコ&ポイントアップモール――日々の買い物でボーナスポイントが貯まる
このカードでは、事前にエントリーして対象店舗でカードを利用すると、ポイントアップやキャッシュバックを受けられる「ココイコ!」というサービスも提供されている。対象店舗の一部を紹介しよう。

クレジットカード
利用先
ポイントアップ率 キャッシュバック
大丸 3倍 1%
高島屋 3倍 1%
ビックカメラ 2倍 0.5%
東急ハンズ 3倍 1%
松坂屋 3倍 1%
紀伊國屋書店 2倍 0.5%
東急百貨店 3倍 1%
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 3倍 1%

ウェブショッピングの際も、「ポイントUPモール」を経由して一部サイトを利用すると、2~25倍のボーナスポイントが付与される。該当するサイト(一部)を一覧にした。

総合通販 Amazon 楽天市場 Yahoo!ショッピング
旅行・チケット じゃらん エクスペディア 一休
家電 ビックカメラ.com Apple公式サイト コジマネット

「ANA JCBカード プレミアム」の還元率アップ特典

JCBブランドの「ANAプレミアムカード」で用意されている還元率アップ特典は、JCBが提供している以下の3つだ。

  • Oki Dokiランド
  • JCBスターメンバーズ
  • 楽天Edyチャージボーナス

    「Oki Dokiランド」と「JCBスターメンバーズ」で付与されるボーナスポイントは1ポイント→3マイルのレートで交換できる。それぞれの特徴を解説していこう。

・Oki Dokiランド――多くのサイトでボーナスポイント付与
「ANA JCBカード」共通のサービスで、ポイントサイト「Oki Dokiランド」経由のショッピングでは、最大で20倍のポイントが付与される。

Amazon、楽天市場、Yahoo!JAPANをはじめ、JTBやエクスペディアなどの旅行系、一休、ぐるなび、ホットペッパーグルメなどのグルメ系もラインナップしているので、使い勝手はいいはずだ。

・JCBスターメンバーズ――カードを使うほどお得度アップ
年間利用金額に応じ、その翌年1年間、最高25%までポイントアップされる「JCBスターメンバーズ」。カードごとにポイントアップ率は異なる。「ANA JCB プレミアムカード」の場合は以下のとおりだ。

1年間の利用金額合計(税込) 翌年のポイントアップ率
300万円以上 25%アップ
100万円以上 20%アップ
50万円以上 10%アップ

・Edyチャージボーナス――200円で1マイル加算
Edyにチャージすると、チャージ分200円→1マイルが加算される。Edyへのチャージ分はクレジットカードのポイントプログラムの対象で、利用分は「Edyでポイント」という登録制のプログラムが適用される。

「ANAダイナース プレミアムカード」の還元率アップ特典

ポイントアップ加盟店(ホテル・レストラン・各種ショップ/サービス)で100円につき1ポイントのボーナスポイントが貯まるほか、ポイントサイト「ダイナースクラブ ポイントモール」でボーナスポイントやキャッシュバックを受けられる。適用対象の一部をピックアップした。

ポイントアップ加盟店 東京マリオット
ホテル
京都センチュリー
ホテル
オリエンタルヒルズ
沖縄
さとふる リーデル シモンズ
ポイントモール エクスペディア じゃらん 一休
楽天市場 Yahoo!ショッピング ebookjapan

「ANA アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」の還元率アップ特典

アメックスブランドで還元率アップを狙うなら、Edyを積極的に利用したい。Edyマイルプラス対象店舗であれば、200円で2マイルが貯まる。

また、ANAカードマイルプラス加盟店に加えて、

  • ロッテ百貨店(ソウル)
  • シンガポール高島屋(シンガポール)
  • アレクサンドラ・ソジュフェル(パリ)
  • ハロッズ、リバティ、セルフリッジ(ロンドン)

    など、アメックス会員限定の加盟店が用意されている。

    ダイナースとアメックスは、ステータスカードブランドらしく高級店でのボーナスポイントを用意している。一方、日常使いでボーナスポイント獲得を狙うなら、VISAやJCBのほうがいいだろう。年間利用額に応じて次年度のボーナスポイント付与率がアップするプログラムが用意されている分、還元率をアップさせる仕組みはJCBのほうが充実していると言える。

・「ANA プレミアムカード」の詳細をチェックする!
>>「ANAダイナースカード(一般)」はこちら(公式サイトへ)

5,「ANAカードプレミアム」共通の6つのメリット 還元率以外の特徴は?

ここまで、各ブランドの還元率について詳しく解説してきた。マイル還元率以外で「ANAカードプレミアム」全4枚に共通するメリットには、どのようなものがあるのだろうか?

メリット1,入会時・継続時・搭乗時にボーナスマイルが付与される

カード入会時と毎年の継続時にボーナスマイルが贈呈されるほか、搭乗時にも通常のマイルに加えてボーナスマイルが加算される。

入会時マイル贈呈 1万マイル
継続時マイル贈呈 1万マイル
搭乗マイル加算 通常マイルに50%プラス

メリット2,プライオリティが付帯!さらにハイグレードなラウンジも無料で利用できる

空港ラウンジは、航空会社のラウンジと「カードラウンジ」と呼ばれるクレジットカード会員向けのラウンジに大別される。前者のほうがグレードは高い。

航空会社提携カードであっても、ほとんどの場合、無料利用できる空港ラウンジはカードラウンジのみだ。しかし、この「ANAカードプレミアム」では国内のANAラウンジを利用できる。

なおANAラウンジの利用は本会員のみで、家族会員や本会員の同行者は利用できない。対象ラウンジは以下のとおり。

空港名 ラウンジ名
羽田・新千歳・仙台・小松・
伊丹・関西・岡山・広島・松山・
福岡・熊本・鹿児島・那覇空港
「ANA LOUNGE」
成田空港 「ANA ARRIVAL LOUNGE」
(国内線出発ラウンジ)
名古屋(中部)空港 「セントレア エアライン ラウンジ」
宮崎空港 「ラウンジ大淀」の共用待合室

これ以外の国内空港では、各カード会社が提供する空港ラウンジサービスを利用することになる。

また4枚のカードはすべて、世界1,300ヵ所の空港VIPラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」に無料で登録できる。しかも利用回数は無制限で、ANAカードの最上級グレードにふさわしい特典と言えるだろう。

家族会員に関しても、4ブランドすべてで利用料は無料で、さらにアメックスではカード会員の同伴者も1名無料となる。

メリット3,ビジネスクラスカウンターでチェックインできる

国際線利用時、航空券がエコノミークラスであっても、カードを提示するとビジネスクラスカウンターでチェックインできる(同行者は利用不可)。空の旅をより快適にしてくれるだろう。

メリット4,旅行保険が充実している

航空会社系クレジットカードということもあって、旅行傷害保険の補償内容は各社とも充実している。

「自動付帯」とは、旅行代金をカードで決済したかどうかにかかわらず保険が適用されるもの。「利用付帯」とは、旅行代金をカードで決済した場合にのみ保険が適用されるものだ。「家族特約」とは、家族カードを持たない家族にも保険が適用されることを指す。

海外旅行
傷害保険
国内旅行
傷害保険
その他の
旅行保険
ANA
VISAプラチナ
プレミアムカード
最高1億円
(自動付帯・
家族特約付き)
最高1億円
(自動付帯)
・最高4万円の
航空便遅延保険
(海外自動付帯・
国内利用付帯)
・最高5,000万円の
国内航空傷害保険
(自動付帯)
ANA
JCBカード
プレミアム
最高1億円
(自動付帯・
家族特約付き)
最高1億円
(自動付帯)
・最高4万円の国内・
海外航空機遅延保険
(自動付帯)
・最高5,000万円の
国内航空傷害保険
(自動付帯)
ANA
ダイナース
プレミアムカード
最高1億円
(自動付帯・
家族特約付き)
最高1億円
(自動付帯・
家族特約付き)
最高4万円の
航空瓶遅延保険
(自動付帯)
ANA
アメリカン・
エキスプレス・
プレミアム・カード
最高1億円
(自動付帯分
5,000万円+
利用付帯分
5,000万円・
家族特約付き)
最高1億円
(利用付帯・
家族特約付き)
最高6万円の
海外航空便遅延費用

メリット5,ANAグループ店舗などでの割引特典もよりお得に

ANAカードには、ANAグループ店舗などで割引を受けられる特典がある。最上位グレードの「ANAカードプレミアム」では、一部でより高い割引率が設定されている。

クレジットカード利用先 割引率
ANA国内線・国際線機内販売 10%オフ
空港免税店 10%オフ
ANA FESTA(空港内店舗) 5%オフ
ショッピングサイト
「ANAショッピング A-style」
5%オフ
新宿高島屋SHILLA&ANA(免税店) 10%オフ
ANAビジネスソリューション
公開講座受講料
15%オフ
セントラルパーキング成田 駐車料金特別割引、マイル付与
IHG・ANA・ホテルズグループジャパン お得な宿泊料金よりさらに5%オフ、
朝食無料&ウェルカムドリンクサービス
JRホテルクレメント高松 正規料金より20%オフ、
朝食無料・ウェルカムドリンク
レンタカー割引 国内5%オフ、海外5~20%オフ

メリット6,コンシェルジュサービスが付帯

4枚ともに24時間・年中無休のコンシェルジュサービスが付帯する。「ANAゴールドカード」にはないサービスで、プラチナカードのステータス性を存分に堪能できる特典と言えるだろう。

6,「ANAカードプレミアム」と「ANAゴールドカード」を比較 年間いくら使えばお得なのか?

「ANAカードプレミアム」の年会費は、最も安いJCBでも7万7,000円(税込み)。年会費が高額なクレジットカードなので、入会する際はよく検討すべきだ。ワンランク下の「ANAゴールドカード」と、どちらがお得なのだろうか?

ANAカードプレミアム ANAゴールドカード
年会費(税込) 7万7,000~17万500円 1万5,400~3万4,100円
入会・継続ボーナスマイル 1万マイル 2,000マイル
フライトボーナスマイル +50% +25%
マイル還元率(ショッピング) 1~1.5% 1%
マイル還元率(ANA航空券購入) 3.3~4.5% 2~3%
ビジネスクラス
カウンターチェックイン
国内線ANAラウンジ無料利用 不可
プライオリティ・パス 無料登録可能 なし

注目したいのは、「ANAプレミアムカード」には以下の3つのアドバンテージがあることだ。

  • ANA航空券決済時のポイント還元率が約1.5%高い
  • 継続ボーナスが8,000マイル多い
  • 搭乗ボーナスが25%高い

    プレミアムカードの中で年会費が最も安い「ANA JCBカード プレミアム」(7万7,700円・税込)と「ANA ワイドゴールドカード(VISA/Mastercard/JCB)」(1万5,400円)を比較すると、ANA航空券の年間決済額が約150万円以上であれば、年会費の差額以上のマイル数を獲得できるので、「ANAプレミアムカード」のほうがお得と言えるだろう。(※1マイル=2円換算)

    プラチナグレードとゴールドグレード、どちらを選べばいいか迷ったら、これを1つの判断材料にしてもらいたい。

    7,どの「ANAカードプレミアム」を選ぶべきか?

    「ANAカードプレミアム」は税込年会費が7万~8万円台の2枚と、16万~17万円台の2枚というように年会費で大別できる。還元率だけで考えると、VISAブランドが最もお得感が強いだろう。

    その他の特典・サービスでは、トラベル、グルメ、レジャーなどでより充実した特典・サービスを受けられるのはダイナースやアメックス。しかし「ダイナースクラブ」と「アメリカン・エキスプレス」はVISAと比べて加盟店が少ないため、特に海外旅行時は他の国際ブランドのカードと併用すべきだろう。

    税込年会費16万~17万円台とかなり高額なので、その特典・サービスがどれほど自分にとってメリットになり得るか、よく検討することをおすすめする。

    一方、税込年会費7万~8万円台の2枚については、加盟店数が多いVISAブランドを選ぶか、海外主要都市にある「JCBプラザ/プラザ ラウンジ」を利用できるJCBブランドを選ぶかがポイントになるだろう。

    自分がクレジットカードに求めるものは、何なのか? 各カードの特典・サービスが自分にとって必要かどうか、よく検討してもらいたい。

・「ANA プレミアムカード」の詳細をチェックする!
>>「ANダイナースカード(一般)」はこちら(公式サイトへ)

モリソウイチロウ
執筆・モリソウイチロウ
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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