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プレゼン資料作成のコツ3. 「あなた」と「みなさん」を使い分けよう!
やっぱり最後は勇気が大事

プレゼン資料作成のコツ3. 「あなた」と「みなさん」を使い分けよう!

テレビとラジオでは、視聴者への呼びかけ方が違うのをご存じですか? テレビでは、「みなさん、こんにちは!」と言いますよね。でも、ラジオでは、「この番組をお聞きの、あなただけにお教えします」というように「あなた」を使うのが慣例だそうです。

ラジオは車の中や自分の部屋など、ひとりでいる時に聞くことが多いですよね。いっぽうテレビは家族と一緒に複数人で見ることが多い。だから、テレビでは「みなさん」、ラジオでは「あなた」を使うんですって。

また、テレビでは視聴者が数メートル先にいるかのように遠くまで聞こえる声量で話し、ラジオでは、目の前にいる誰かに語りかけるように話すのがコツだという話を聞いたことがあります。この「あなた」と「みなさん」の使い分け、プレゼンにも応用できるんです。

聞く人を飽きさせない、プレゼン資料の作り方
(画像=『Workship MAGAZINE』より 引用)

プレゼンで聞き手に語りかけるとき、ほとんどの場合「みなさん」を使うでしょう。「みなさんこんにちは。本日発表させていただく……」という感じです。「あなたにこんにちは」とは絶対言わないですよね。テレビと同様、プレゼンも「みなさん」を使うのが一般的です。

だからこそ、聞き手の集中力が下がってきたと感じたら、「あなた」を使うと効果的です。例えば、50人ほどの参加者がいるセミナー会場を想像してください。

いちばん後ろの人までは、15メートルほど離れています。その人がスクリーンを見ず下を向いている。もしかしたらスマホを見てるのかもしれません。明らかにプレゼンに集中していないサインです。そんなときに、会場の集中力を高める魔法のことばがあるんです。

「あなたならどうしますか?」と、主語にあなたを使って会場に語りかけるのです。そして、数秒の間を置いてください。スクリーンを見ていなかった人も必ずこちらを見てくれます。プレゼンやセミナーでは聞きなれない、「あなた」という呼びかけのあとの数秒間の沈黙。自分が質問されたと聞き手が勘違いするんです。とくに上の空でプレゼンを聞いている人には効果抜群です。

やっぱり最後は勇気が大事

ヒーローアニメの主題歌みたいな小見出しですが、プレゼンには勇気が必要です。さきほどの「あなた」を使った語りかけ。実際にやろうとすると、思いのほか難しいはずです。

大人数に対して、自然なトーンで「あなた」を使うには練習がいります。声は張って「あなた」と言っても、会場の外の誰かに向けたように感じてしまい、効果がありません。「あなた」のあとの間を空けずに次のスライドに進んでしまってもダメです。

目の前にいる誰かに語りかけるような口調で、一瞬の沈黙を入れて会場の注意を自分に引きつける。はじめから上手くいく人はいません。でも、失敗を恐れずに、何度も使っていけば必ず上手になります。

プレゼンの主役は、あくまで中味(プレゼン資料)ですが、伝え方ひとつで相手の響き方が変わります。苦労して完成させたプレゼン資料、ほんの少しの勇気を出せば、聞き手のモチベーションをあげられるとしたら。やらない理由はないですよね。仮にうまくいかなかったとしても大丈夫です。プレゼンターの聞いてもらうために工夫をこらしている姿勢は、かならず聞き手に伝わります。

ぼくは、そう信じてプレゼンしています。プレゼンが終わったときに、ぼくを見ながら拍手してくれる人がいれば、それだけでプレゼンして良かったなと思えるのです。

(執筆&イラスト:こげちゃ丸 編集:少年B)

提供元・Workship MAGAZINE

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