不動産投資をする際に、どのエリアに物件を購入するのかは非常に重要です。
元号が変わったこともあり、令和以降も価値が下がらないエリア、もしくは価値が上がるエリアはどこかと気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では令和に不動産投資するならどのエリアに注目すべきなのかを、データと共に解説していきます。
この記事を読めば、令和以降も高い価値を保ち続けそうな地域がどこなのかが分かるでしょう。
目次
令和に突入!不動産投資を行う前に知っておきたいこと
令和で新たに発展する街の特徴
令和に突入!不動産投資を行う前に知っておきたいこと
令和以降も価値の下がりにくい、もしくは、価値が上がる可能性の高い不動産を購入するためには、昭和から平成にかけて不動産市況がどう変わっていったのかを理解する必要があります。
というのも、不動産の価値には傾向があるので、過去から現在においてどのように変わったのかという傾向を知っておくことで、令和にどのような傾向が表れるか予測できるのです。
そのため、まずは昭和~平成の不動産市況を振り返ります。
昭和の地価の推移と特徴
昭和における住宅地地価の変遷は、一言でいうと「西高東低」という結果でした。
具体的には、千代田区・港区・中央区のほかに、いわゆる城南・城西地区といわれる渋谷区や目黒区・世田谷区などの西エリアの地価が高く推移していました。
それらの街には以下のような特徴があります。
- 高級住宅街:千代田区の番町、港区の青山・赤坂・麻布、渋谷区の松濤
- ファッショナブルな街:表参道、原宿、神宮前など
- 住宅街として評価が高い街:世田谷区の成城など
そもそも、東京は戦前から西高東低の構図がありました。
それに拍車をかけるように、高級住宅地やファッショナブルな街が西エリアにできたので、西高東低の構図がさらに強まったというわけです。
平成の地価の推移と特徴
そして、平成の時代に入ると以下のような特徴が出てきます。
- 依然強い都心
- 臨海部の地価上昇
- 交通利便性による変化
依然強い都心
平成になり、六本木ヒルズ・東京ミッドタウンなどの六本木エリアの開発などをはじめとした都心の地価は高く推移していきます。
住宅地の地価は「千代田・中央・港・渋谷区あたりの都心が強い」という構図は、昭和も平成も変わっていません。
臨海部の地価上昇
地価の上昇が見られるのは中央区です。
というのも、平成12年に開通された都営大江戸線などの影響により、勝どきや月島をはじめとした臨海部にタワーマンションが大量供給されたからです。
臨海部の地価上昇により注目が集まったことにより、住宅だけでなくオフィスも増えました。たとえば、勝どきのトリトンスクエアやテレコムセンタービル、ほかにはお台場にあるFCGビル(フジテレビ)などです。
交通利便性による変化
また、交通利便性の変化によってもエリアの評価は変わっています。
上述した大江戸線もそうですが、ほかにもりんかい線・南北線の開通で品川区・目黒区は引き続き評価の高い街といえるでしょう。
職住近接の傾向の強まり
ここで注目すべきは、都心が依然強いものの、実は墨田区・江東区・北区・足立区という「城東、城北エリア」の地価上昇率が顕著だったことです。
これは、南北線の埼玉高速鉄道への乗り入れ、つくばエクスプレスの開業などの要素が大きいでしょう。つまり、交通利便性が増し職住近接という要素が強まってきたと考えられます。
加えて、平成の地価上昇ランキングを見ると、どれも都心ですが駅から近いエリアが人気です。
つまり、駅との近接性による職住近接、交通利便性の向上による職住近接……、いずれも「職住近接」がキーワードになっていることが分かります。
令和で新たに発展する街の特徴
前項までで、昭和・平成の不動産市況の特徴がおわかりいただけたかと思います。
次に、令和に発展するであろう街の特徴を以下で解説していきます。
- 複数の鉄道路線が利用可能で通勤通学が楽
- 再開発が行われた
- 区長が革新的である
- 大学が移転してきた
具体的にどのような街が期待できるかについては次項で解説していきます。
複数の鉄道路線が利用可能で通勤通学が楽
まずは、やはり「職住近接」に関連する、交通利便性の高い複数の鉄道路線が利用可能、もしくは利便性が向上した街でしょう。
このような街は今でも人気がありますが、職住近接への希求度が高まればさらに街の価値は上がります。
再開発が行われた
前項と関連する部分もありますが、再開発が行われるようなエリアも期待値は高いです。たとえば、新駅の開発や鉄道の延伸などは、職住近接を促進させるでしょう。
また、環状二号線に代表される「道路の延伸や開発」によっても交通利便性は向上するので、街の価値も上がっていきやすいでしょう。
区長が革新的である
次に区長が革新的な考えを持っている街も期待を持てます。
たとえば、最近では渋谷区の長谷川健区長は、以下のような取り組みで注目を集めています。
- ICT(情報通信技術)の取り入れによるペーパーレス化
- 上記によるオープンフロアの創設やテレワークの取り組み
- プログラミング授業を行うための公立校への端末配布
- 区内全域から学校を選べる「学校選択希望制」の採用
- 「理数教育重点校」や「英語教育重点校」など、各分野に特化した特徴のある学校
このように、特に教育への取り組みが評価され、平成27年から平成31年の間で人口は約5%増えています。
東京都全体の人口増加率が約2.4%であることから、渋谷区の増加率が高いことが分かるでしょう。
※【参照】東京都の人口|渋谷区の人口
特に教育分野の強化は、ファミリー層に注目される要素であり、同様に今後も色々な取り組みが行われていくはずです。それが人口増加につながり、不動産投資に良い環境を生むことにつながる可能性が高いでしょう。
大学が移転してきた
次に大学の移転も街の価値に大きな影響を与えます。大学が移転してくることによって、若者が集まり、街が活性化しやすいからです。
たとえば、若者が集まることで飲食店や衣料関係のお店など、商業施設が増えます。
また、大学のキャンパスが移転されるとキャンパスに通う学生が千人単位で増えるので、その学生により賃貸需要が上がります。その結果、不動産投資に適した街になっていきます。