不動産投資の中でも初期投資額が比較的少ないため、初心者向けと言われているワンルームマンション投資。

その一方で「ワンルームマンション投資は儲からない」という意見もあり、投資すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、ワンルームマンション投資はすぐに大きく儲けるのは難しい投資です。
しかし、資産価値がある物件を手にすることができれば、長期的な目線で見ると儲かる可能性は十分あります。

この記事ではワンルームマンション投資が儲からないと言われる理由を解説した上で、投資を成功させるポイントをわかりやすく解説していきます。

「自分はワンルームマンション投資に向いているか」知りたい方は、是非参考にしてみてください。

目次
「ワンルームマンション投資は儲からない」と言われる理由
ワンルームマンション投資は収支マイナススタートもあり得る

「ワンルームマンション投資は儲からない」と言われる理由

なぜ「ワンルームマンション投資は儲からない」と言われるの?
(画像=『レイビー』より引用)

ワンルームマンション投資が儲からないと言われるのは、以下3つの理由が主な原因です。

  • 初心者向け=簡単に儲かると勘違い
  • 最初から収支がプラスになると思っている
  • 節税効果に期待しすぎている

初心者向けだという言葉を鵜呑みにして安易に投資しても、思ったようには儲からないでしょう。

しかし、しっかり知識を得た上で適切な物件に投資すれば、儲けられる可能性は十分あります。

「初心者向け」の勘違い

サラリーマン大家という言葉が流行したときから、「ワンルームマンション投資は初心者向け」と言われてきました。

初心者向けという言葉は、投資に対するハードルを大きく引き下げます。

しかし初心者向けというのは、「マンション一棟買いなどの不動産投資に比べて」の話です。
手軽に始められると言っても、リスクや収支をしっかり考えなければ儲けは出せません。

実際、初心者向けと言われるワンルームマンション投資にもリスクはあります。
最たる例が空室リスクです。投資している部屋で、数か月にわたって空室が発生すれば収益は簡単に悪化してしまいます。

後述しますが、新築ワンルームマンション投資は他の不動産投資に比べると利回りが低めになっています。
適切な計画を立ててリスク対策しておかなければ、キャッシュフローがマイナスになってしまうこともあるでしょう。

しかし、こうしたリスクや注意点は、事前にきちんと調べれば把握できることです。

それなのに初心者向けだという言葉につられて安易に投資をしてしまい、「儲からなかった」と思ってしまう方が多いのが現状ではないでしょうか。

どんな投資にも言えることですが、「初心者向け」であっても、投資は投資です。投資をするにあたっては自己責任です。
ワンルームマンション投資においても元本保証はないため、適切な対策と計画が重要なのです。

最初から収支がプラスになると思っている

ワンルームマンション投資で不動産投資ローンを利用する場合は、ローン完済後にようやくキャッシュフローがプラスになるケースが一般的です。

こうした事実を考慮せずにワンルームマンションをローンで購入しても、収支はなかなかプラスになりません。
そして数年たっても状況が変わらず、「儲からない!」と思うことになるのではないでしょうか。

実際には、頭金を多めに入れるなどして収支をプラスにするための対策はあります。

ちなみに、人気の高い新築のワンルームマンション物件の表面利回りは、平均4%前後です。

「4%もあれば十分では?」と思うかもしれません。しかし表面利回りとは、年間の賃貸収入を物件の購入価格で割った指標です。

実際に儲けの度合いを示す指標は、表面利回りに経費などを反映した実質利回りです。

つまり物件の家賃収入などで表面利回りが4%あっても、そこから経費を差し引けば、実質利回りはもっと低くなります。

もし空室が数か月続いたり、修繕費が予想以上にかさんだりすれば、実質利回りが1%以下になることもあるでしょう。

ワンルームマンション投資で儲けを出すためには、後述する収支や成功のポイントを踏まえて、長期的な計画を立てるようにしましょう。

節税効果に期待しすぎている

節税目的でワンルームマンション投資を始め、収支がマイナスの状態で投資を続けて「儲からない!」と言う人もいます。

たしかにワンルームマンションを含め不動産投資には節税効果がありますが、その効果は限定的なものです。

節税効果だけを目的に不動産投資を行ってメリットがあるのは、納税額が非常に高額で「税金を払うくらいなら不動産を買ったほうが良い」というようなケースだけでしょう。

不動産投資では不動産所得が赤字になることで給与所得と損益通算できるため、節税につながります。
特に物件の購入初年度は、購入諸費用が大きくかさむことで節税額も大きくなるでしょう。

しかしワンルームマンション投資では、物件の購入に不動産投資ローンを利用する方が多いため、当初からキャッシュフローがマイナスのことも多いのです。
場合によっては、節税額以上のマイナスが発生してしまうこともあるでしょう。

不動産投資の節税効果はあくまで副次的なメリットであり、投資の目的に据えるほどの効果は期待できないと思っておきましょう。

ワンルームマンション投資は収支マイナススタートもあり得る

なぜ「ワンルームマンション投資は儲からない」と言われるの?
(画像=『レイビー』より引用)

先述した通り、ワンルームマンション投資は、投資開始時点では収支がマイナスでのスタートという方も少なくありません。

収支がマイナス状態とは、すなわち赤字の状態です。

毎月の家賃収入からローン返済額や物件の維持管理費を差し引いたら、お金が余らないどころか足りなくなってしまったという状態です。

この話を聞くと、「投資なのに最初からずっと赤字では儲からないのでは?」と思うことでしょう。

しかし不動産投資の収益は、家賃収入だけではありません。

都心のワンルームマンションなど資産価値が高い物件を持つために、最初は収支がマイナスでも投資するケースがあるのです。

ここで大切なのは、収支がマイナスで始めるのが良いのか悪いのか、ではありません。

大切なのは、「資産価値が高い物件を手に入れたい」「(納税額が高いから)節税対策を重視したい」といった明確な目的があるかどうかです。

ワンルームマンション投資に興味がある人は、まず投資する目的を明確にしましょう。

その上で購入したい物件にはどんなリスクがあるのか洗い出し、適切な対策を講じることが重要です。
また長期的な視点で複数の収支シミュレーションを出し、収益の見通しを立てることが大切なのです。