特定の細胞に感染する仕組み

(画像=まずシロイヌナズナから2種類の遺伝子を取り出し、同時にウイルスを裸にします / Credit:Canva . ナゾロジー編集部、『ナゾロジー』より 引用)
実験の第一段階はまず、シロイヌナズナから赤い光に反応して結合する2つのタンパク質の遺伝子を抽出するところから始まりました。

(画像=シロイヌナズナから取り出した遺伝子を使ってウイルスと細胞に仕掛けをする / Credit:Canva . ナゾロジー編集部、『ナゾロジー』より 引用)
そしてタンパク質「PIF」の遺伝子を、感染能力を奪って裸にしたウイルスに組み込み、本来のスパイクの代わりにPIFをウイルス表面に作らせました。
またもう片方「phyB」の遺伝子を細胞に結合する部分を付け加え、新たなタンパク質として再生産させました。
そしてこれら2つをシャーレ上で混ぜると、上の図のように表面にPIFを持つウイルスと、結合したpyhBをもつ細胞が混在するという図式ができあがります。

(画像=赤い光があたるとウイルス表面のタンパク質(PIF)は細胞表面のタンパク質(phtB)に結合する / Credit:Canva . ナゾロジー編集部、『ナゾロジー』より 引用)
この状態で赤い光(レーザー)を特定の細胞に向けて狙って打つと、近辺に浮遊しているウイルスが赤く照らされた細胞だけに結合、狙った細胞でのみ遺伝子の書き換えが起こります。