新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がさわがれはじめて数か月が経ち、ドラッグストアはもとよりコンビニエンスストア(以下、コンビニ)でも、ここ2か月ほどマスクや消毒品、ペーパー類に加え、4月頭から体温計の電池やその他衛生用品を目にする機会が少なくなっています。
筆者はライターであるとともに現役のコンビニ店員です。この為、ここ数か月の騒ぎはモロに影響をうけています。全国の現場では、色々な問題が発生しています。ドラッグストアへの早朝からの並び込み、売り場での座り込みについては既にテレビなどでも報道されていますが、折角なのでコンビニ店員の視点から本稿では、今回の騒動にからんだ「現場での出来事」を紹介してみます。なお、記事にまとめるにあたり、筆者だけの体験ではなく他のコンビニ関係者(店員や運転手など)からも声をあつめています。
■普段では起こり得ないけれど、コロナが流行ってから起きている事
普段では、この様な事はあり得ない事ではありますが、現在は、あり得ない事が多く起きています。
▼未検品のダンボールや折りたたみコンテナを勝手に開封
この行動をするお客様が色々なコンビニで増えていて、在庫の確認が出来なくなる事も増えています。在庫が合わなくなる事も頻繁にあり、納品時に数が足りなかったのか、考えたくはないですが、納品時に折りたたみコンテナを開けた人が盗っていったのかという事も考えなくてはいけなくなり、日々監視カメラの確認をして在庫の確認をする様になり、本来の仕事が出来ないコンビニ店が増えています。
▼納品トラックを尾行
納品のトラックを狙った行為がここ数か月で増えています。トラックの後をつけ回して各店舗のマスクを買うことが目的。これは非常に危険であり、事故にも繋がるので、本当にやめて頂きたいです。
▼お客様同士が喧嘩→警察を呼ぶ騒ぎに
マスクが納品された直後の出来事でした。検品前のコンテナを勝手に開封して、商品をとりはじめるお客様が出現。それを見かけた別のお客様が注意をしたところ、大げんかが勃発。殴り合いに発展しかけ、警察をよぶ騒ぎに。ここは日本ですか?と思いました。
▼納品トラックに乗り込もうとするお客様
この話を聞いたときは冷や汗がでました。運転手が納品を終え次の店へ向かうべくトラックを動かそうとしたところ……。前方に立ち塞がる人影。運転手が気を取られていると、今度は助手席から乗り込もうとする人が。鍵がかかっていたので乗り込まれることはなかったそうですが、運転手に直接交渉してマスクをなんとかしようと考えたようです。運転手はとても怖い思いをしたといいます。本当に危険な行為なのでやめていただきたいです。もし事故でも起きたら……と考えただけでゾッとします。
▼納品を狙って張り込むお客様
同じ車が長時間駐車していることにふと気づきました。中に人はいます。店内をずっと見ているのです……。こちらも注意深くみていると、次の日も、次の日も、毎日同じ時間から数時間。そしてマスクが納品された日の出来事。すぐに車から降りて買いに来られました。どうやら、納品を狙って張り込んでいた模様。長時間駐車は他のお客様への迷惑ともなります。ほんとうに、やめてください!(悲鳴)
▼万引きの増加
ここ数か月、万引きの被害が増えています。コーヒーや10円ガムのような物から、携帯電話の充電器、体温計用の電池、マスク、酷い物だとお米を盗もうとしたお客様が出たお店もある様です。それぞれ何か事情があっての事かもしれませんが、万引きの増加はコンビニにとって死活問題です。店舗がなくなる事も大いにあり得えます。店員側も生活がかかっているので、普段よりも警戒をして、万引きを捕まえることが増えています。何の事情があるにせよ、絶対にやめていただきたいです。
■店員側の問題点「不確定の希望的な言葉を言わない」
これに関しては、筆者も通常の勤務では良かれと思ってやってしまいがちなのですが、「多分この日に来ると思います」「おそらく納品がこの時間に来るとは思いますが」「ちょっと分からないですが、普段でしたら~」と、希望的な事は言わない事、これに尽きると思います。
後は、店員同士の「マスクって何日に来るんだっけ」等の雑談を売り場でしている事もあり、そういったお店がトラブルが多いかなぁと感じています。
■今後のコンビニの変化
今後のコンビニでは、更にウイルス対策が強化されていくことが予想されるので、下記の様な普段ではあり得ないという事が起こっていきます。以下は、一部のコンビニで既に対応しはじめているので、お客様にとっては失礼に感じてしまう事もあると思いますが、ご了承して頂ければ幸いです。
▼トレーを介してお金を受け渡す
会計の時に、お客様だけでなく、店員もコイントレーにお金を置いて、渡すという、直接手と手が触れない様にする方法。既に一部コンビニで実施されているのでご存じの方も多いとおもいますが、今後さらに増えて徹底されていくと考えます。お客様の中には「自分が感染者のように扱われた」など不快を露わにする方もおられます。しかし、現在はお客様も店員もコロナウィルスに感染しない事が重要。ご理解いただけると嬉しいです。
▼立ち読み・トイレの貸し出し禁止、イートイン・喫煙所・ゴミ箱の閉鎖
こちらも各コンビニで一部実施していますが、人が集まる、感染する可能性を減らす為、この取り組みも今後実施する店舗が増えていくと思います。「やり過ぎでは」という声がお客様から聞こえてきますが、感染するよりは良いはずです。少しでも感染リスクを減らすための努力。いつもよりは不便をおかけしますが、どうかこれもご理解ください。
ここまで、お客様に不便を掛ける様な内容が多いと思います。1人の店員としてはお客様にはなるべく迷惑、不便は掛けたくはないという思いが強いのですが、現状、この様な対策をしていかないと予防できるものもできません。ご不便をおかけしますが、どうかどうか、ご協力をお願い致します。
(戦魂)
提供元・おたくま経済新聞
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