多くのドラッグストア、特にチェーン店舗では医薬品だけでなく日常的な消耗品も扱っている。そこで、よく利用する店舗でポイント多重取りができると大きなメリットがある。ここでは、最大6重取りも可能なトモズでの「ポイ活」手法を詳しく紹介しよう。

トモズでポイント多重取りするための基礎知識

ポイント多重取りとは、1回の支払いで店舗独自のポイントのほか、クレジットカードのポイント、電子マネー決済ポイントや共通ポイントなどを一度に獲得することをいう。いわゆる「ポイ活」の代表的手法だ。

通常、2重にポイントを獲得することは「ポイント2重取り」と呼ばれ、3重なら「ポイント3重取り」と呼ばれる。攻略難易度は高くなるが、トモズでは最大でポイント6重取りも可能 である。

まず、トモズにおけるポイント多重取りの基礎知識を紹介しよう。

店舗独自ポイント「トモズポイント 」

トモズには店舗独自の入会金・年会費無料で作れるポイントカードがあり、申し込み当日から利用可能だ。ポイント還元率は1%。店舗によってはポイントアップデーも開催される。

ポイントの有効期限は、最後にポイントが付与された日から1年間。購入ごとにポイントの有効期限が延長されるので、定期的にトモズを利用しているなら実質無期限 になる。

「Pontaポイント 」との2重取りが可能

「トモズポイント」とは別に、共通ポイント「Pontaポイント」もためられる 。ポイント還元率は0.5%。「トモズポイント」と「Pontaポイント」は2重取りが可能だ。ただし、トモズのオンラインショップでは「Pontaポイント」は付与されない。

クレジットカードでの支払いでポイント獲得

トモズでは、VISA、MasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブなどの国際ブランドの付いたクレジットカードを利用できる。ほとんどのクレジットカードはこれに該当するだろう。そこで、商品代金をクレジットカードで支払うとクレジット決済ポイントを獲得できることになる。

ポイント還元率はカードにより異なるが、1%以上なら高還元率といっていいだろう。年会費無料の高還元率カードには、「dカード」「楽天カード」「リクルートカード」「Orico Card THE POINT」「ヤフーカード」などが、条件付きで年会費無料になる高還元率カードとしては「au PAYカード」がある。

このうち、クレジット決済ポイントとして「Pontaポイント」が付与される「au PAYカード」と 、「Pontaポイント」への交換が容易な「リクルートカード」は 、ポイントをまとめる上で特に便利だろう。

各カードのポイント還元率は次のとおり 。

カード名 ポイント還元率
dカード 1%
楽天カード
Orico Card THE POINT
ヤフーカード
au PAYカード
リクルートカード 1.2%
(※各カード会社のホームページを元に筆者作成)

電子マネーの支払いでポイント獲得

トモズで支払いに使える電子マネーは、交通系電子マネー(Suica 、PASMO 、manaca 、SUGOCA 、TOICA 、nimoca 、Kitaca 、ICOCA 、はやかけん )のほか、後払い式電子マネーの「iD」「QUICPay」だ。

いずれもトモズでの支払い時にポイントは付与されない。ただし、交通系電子マネーではカードへのクレジットチャージ時に、クレジット決済ポイントを獲得可能。「iD」「QUICPay」では、ひも づけしたクレジットカードの決済ポイントを獲得できる。

ここに挙げた電子マネーへのチャージ・ひも づけにおすすめのクレジットカードを2つ紹介しておこう。この2つのカードは、特定の電子マネーとの組み合わせでポイントアップが適用される。

・ビックカメラSuicaカード

「ビックカメラSuicaカード」で「Suica」にチャージすると、1.5%還元のクレジット決済ポイントを獲得できる。これは、JR東日本発行のクレジットカード「ビューカード」に共通のポイントアップ特典だが、「ビックカメラSuicaカード」には年会費実質無料の大きなメリットがある。

・セゾン・パール・アメリカン・エキスプレス・カード

実質年会費無料の「セゾン・パール・アメリカン・エキスプレス・カード」のポイント還元率は通常0.5%だが、「QUICPay」の加盟店で、「Apple Pay」「Google Pay」「セゾンQUICPay」のいずれかで支払うと3%の還元率となる。なお、所定の条件を満たすと、2022年1月31日まで「QUICPay」利用分が5%還元となるキャンペーンも実施されている。

QRコード 決済(スマホ決済)で多重取り

QRコード決済(スマホ決済)は、「LINE Pay 」「PayPay」「メルペイ 」「d払い」「au PAY」などを利用可能。このうち、ポイント2重取りが可能なのは「d払い」と「au PAY」となる。一方、「PayPay」は2重取りができないが、条件クリアにより最大1.5%(通常0.5%)還元となる。

名称 還元率 備考
d払い 1.5% 「dカード」を登録した場合の
クレジット決済ポイント(1%)との合計還元率
au PAY 1.5% 「au PAYカード」を登録した場合の
クレジット決済ポイント(1%)との合計還元率
PayPay 基本0.5%~
最大1.5%
条件クリアで最大1.5%。
1回7,500円相当/回、
1万5,000円相当/月までが付与上限となる
(※各カード会社のホームページを元に筆者作成)

プリペイドカード「Kyash」について

国際ブランドの付いたプリペイドカードは、店頭ではクレジットカードと同様に利用できる。そうしたカードのうちポイント多重取りでよく用いられるのが、VISAブランドの付いた「Kyash」というプリペイドカードだ。

店頭での決済が可能な「Kyash Card Lite」は発行手数料として300円がかかるが、オンライン決済のみの「Kyash Card Virtual」なら年会費無料で金銭的負担はない。そこで、クレジットカードからまず「Kyash」へチャージし、「Kyash」からさらに、支払い時にポイント付与のあるQRコード決済にチャージ(あるいはひもづけ)する形での3重取り手法が広まっている。

「Kyash」決済で得られるポイントは0.2%還元相当、月間の上限は100ポイント(100円相当ポイント)と、獲得可能なポイント数は大きくはない。しかし、少しでも多くのポイントが 欲しい人には重要な「ポイ活」手段だ。

トモズでポイント多重取りする6つの方法

それではトモズでポイント多重取りする方法について、主な具体例を挙げてみよう。

【トモズポイント+Pontaポイント】で2重取り

「トモズポイントカード」と「Pontaポイントカード」を提示し、現金など決済時にポイントの 付かない方法で支払う場合、ポイント2重取りとなる。還元率は「トモズポイント」1%、「Pontaポイント」0.5%で合わせて1.5%。

【トモズポイント+Pontaポイント+クレジット決済ポイント】で3重取り

「トモズポイントカード」と「Pontaポイントカード」を提示し、さらに、クレジットカードで支払うと、クレジット決済ポイントも合わせた3重取りとなる。代表的な高還元率クレジットカードでのポイント獲得例は次のとおり。

《トモズでのポイント獲得例》
クレジットカード名 「トモズポイント」
還元率
「Pontaポイント」
還元率
クレジット
決済還元率
合計還元率
dカード 1% 0.5% 1% 2.5%
楽天カード
Orico Card THE POINT
ヤフーカード
au PAYカード
リクルートカード 1.2% 2.7%
(※各カード会社のホームページを元に筆者作成)

【トモズポイント+Pontaポイント+クレジット決済ポイント+クレジット特典ポイント+(電子マネー決済)】で4重取り

先に紹介したとおり、電子マネーとクレジットカードの組み合わせ次第では、通常のクレジット決済ポイントのほかにクレジット特典ポイントが付与されるので、「トモズポイント」と「Pontaポイント」のほかにそれもカウントすると4重取りとなる。

ただし、トモズでは支払い時にポイントが付与されるタイプの電子マネーは使えないので、5重取りにはならないことは留意したい。ポイント獲得例は次のとおり。

《トモズでのポイント獲得例》
「トモズポイント」
還元率
「Pontaポイント」
還元率
クレジット
決済還元率
クレジット特典
ポイント還元率
合計還元率
ビックカメラ
Suicaカード
1% 0.5% 0.5% 1% 3%
セゾン・パール・
アメリカン・エキスプレス・
カード
2.5% 4.5%
(※各カード会社のホームページを元に筆者作成)

【トモズポイント+Pontaポイント+クレジット決済ポイント+QRコード決済ポイント】で4重取り

「トモズポイントカード」と「Pontaポイントカード」を提示し、さらに、クレジットカードでチャージ・ ひもづけしたQRコード決済で決済ポイントを獲得することで4重取りとなる。獲得例は次のとおり。

《トモズでのポイント獲得例》
「トモズポイント」
還元率
「Pontaポイント」
還元率
クレジット
決済還元率
QRコード
決済還元率
合計還元率
dカード /d払い 1% 0.5% 1% 0.5% 3%
au PAYカード /
au PAY
(※各カード会社のホームページを元に筆者作成)

【トモズポイント+Pontaポイント+クレジット決済ポイント+Kyash決済ポイント+QRコード決済ポイント】で5重取り

「トモズポイントカード」と「Pontaポイントカード」を提示し、クレジットカードでチャージした「Kyash」からさらにチャージ・ひもづけしたQRコード決済で支払い、決済ポイントを獲得すると5重取りとなる。なお、「Kyash」から「au PAY」へのチャージはできない 。獲得例は次のとおり。

《トモズでのポイント獲得例》
クレジット
カード名
「トモズポイント」
還元率
「Pontaポイント」
還元率
クレジット
決済還元率
Kyash
決済還元率
「d払い」
還元率
合計還元率
dカード 1% 0.5% 1% 0.2% 0.5% 3.2%
楽天カード
Orico Card
THE POINT
ヤフーカード
au PAYカード
リクルートカード 1.2% 3.4%
(※各カード会社のホームページを元に筆者作成)

前述のように「Kyash」決済で得られるポイントは0.2%還元相当、月間の上限は100ポイント(100円相当ポイント)となる。これは月に5万円の決済分までしかポイントが付与されない ということだ。そこで、これを超える分は「Kyash」を経由する必然性はないといっていいだろう。

【トモズポイント+Pontaポイント+クレジット決済ポイント+Kyash決済ポイント+QRコード決済ポイント+楽天Pasha】で最大6重取り

「楽天Pasha」とは、全国のコンビニエンスストアやドラッグストアなどで対象商品を購入し、そのレシートを撮影・送信すると、各商品に設定された「楽天ポイント」が付与されるサービス だ 。そこで、対象商品を購入した場合は、その部分はポイント6重取りも可能となる。

トモズをよく使うなら最低でも3重取りは狙いたい

「トモズポイントカード」と「Pontaポイントカード」さえそろえてしまえば、あとはクレジットカードで支払うだけで3重取りとなる。これは比較的簡単なポイント多重取りの組み合わせなので、まずはそこを狙ってみよう。

執筆・モリソウイチロウ(ライター)
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

【関連記事】
仕事のストレス解消方法ランキング1位は?2位は美食、3位は旅行……
日本の証券会社ランキングTOP10 規模がわかる売上高1位は?
人気ゴールドカードのおすすめ比較ランキングTOP10!
つみたてNISA(積立NISA)の口座ランキングTOP10
【初心者向け】ネット証券おすすめランキング