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ショートムービーからの脅威
まとめ

ショートムービーからの脅威

近年、douyin(中国版Tik Tok)をはじめとするショート動画サイトは中国だけでなく、世界中からも脚光を浴びた。これにより、人々も従来の横向きの動画から縦向きの動画の視聴に慣れてきたようだ。こういった変化は長編動画サイトにとって悲報と言えるだろう。

iQIYIからみる中国長編動画サイトの苦境と挽回策
(画像=『チャイトピ!』より 引用)

2021年10月のアクティブユーザー数は、douyinがiQIYI、テンセントビデオ、youkuなどの長編動画サイトを超過。KuaishouもiQIYI との差を縮めてきている。

また、ショートムービーアプリでは、iQIYIなどのサイトからドラマや映画の名シーンを編集してアップされた内容が多く見られる。忙しい現代人も、ショートムービーアプリでドラマを見ることを好む傾向にあり、iQIYIとってかなりの痛手となった。

しかし、最近になり中国のネットコンテンツ協会がこれを著作権侵害にあたるとして、ドラマの編集を禁止。iQIYIにとって唯一の朗報となった。

まとめ

中国では、「1,000元の服なら迷わず買うけど、20元の動画サイト会員費は絶対に支払いたくない」というネタが流行している。会員料金は他国と比べると、まだまだ安い方だが、消費者のコンテンツ課金の習慣はまだ浸透していないようだ。

長編動画サイトは以前、赤字を出し続けても、ユーザー数だけは伸び続けていたが、今はユーザー成長の鈍化とショート動画による脅威の二重のプレッシャーをかけられている。今後、生き延びるために、有料会員の増加、もしくは既存の有料会員に引き続き良質なコンテンツとサービスを提供することでの料金の値上げ、この2択という窮地をどう乗り切るか注目だ。

提供・チャイトピ!

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