航空業界の華やかさといえば、パイロットやキャビンクルーを思い浮かべるかもしれません。しかし、それ以外にもやりがいのある仕事は数多くあります。その一つがディスパッチャーという仕事です。あまり馴染みのない仕事かもしれません。しかし、よく考えてみると、航空業界で最も重要な仕事の一つなのです。今回は、ディスパッチャーの仕事内容や必要な資格、給料などを総合的にご紹介します。

目次
ディスパッチャーとは?
ディスパッチャーの仕事内容

ディスパッチャーとは?

【ディスパッチャー】とは?仕事内容から必要な資格まで詳しく解説!
(画像=引用:ana、『工具男子』より引用)

ディスパッチャーとは、航空機の運航に関わる情報を収集し、適切なフライトプランを作成するスペシャリストのことです。「地上の機長」と呼ばれることもあるほどその仕事内容は重要であり、この職務を行う人がいなければ安全な飛行は成立しません。乗客の命がかかっているので、強い責任感とプレッシャーに耐える精神力が求められる仕事といえるでしょう。

ディスパッチャーの仕事内容

【ディスパッチャー】とは?仕事内容から必要な資格まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

ディスパッチャーは24時間365日、空港で情報収集や監視を行う仕事です。運航管理業務には、目的地までの飛行情報を分析し、最も安全で効率的な飛行コースと高度を決定し、フライトプランを作成する業務と、 飛行機が飛び立ったあとも機内と連絡を取り合いながら安全に飛行を支える業務があります。詳しく見ていきましょう。

仕事内容①飛行計画の作成

【ディスパッチャー】とは?仕事内容から必要な資格まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

まずフライトプランの作成に関わる作業からみていきましょう。フライトプランを決定する際には、飛行経路上の気流や雲の状況、目的地の飛行場での風向・風速、さらには自衛隊の訓練情報、乗客・貨物重量など、運航に関わるあらゆる情報を収集・分析し、航空機の運航に役立てています。

毎日の定期便でも、天候は刻々と変化し、乗客の数も便によって異なります。そこで、飛行中の天候を予測し、飛行コースや高度を設定し、乗客と貨物の総重量や輸送する燃料の量を計算して飛行計画を作成するのです。

こうしてフライトプランができあがったら機長に飛行計画の説明を行います。機長の同意が得られると正式にプランが承認され、国土交通省の航空管制センターに送信されます。

仕事内容②離陸後の機長のサポート

【ディスパッチャー】とは?仕事内容から必要な資格まで詳しく解説!
(画像=引用:peach、『工具男子』より引用)

ディスパッチャーの仕事は、フライトプランが完成し、航空機が安全に離陸した後も続きます。最新の空模様を把握し、飛行中は無線で飛行ルートの気象状況や予想される乱気流などを機長に伝える必要があります。

また、航空機が安全に目的地に到着できるよう監視・支援することも重要な仕事です。フライトの前後には、必ず機長とディスパッチャーの間で「ブリーフィング」が行われ、フライトに問題や異常がないことを確認します。