老後2,000万円問題が話題になって久しいが、そうした折退職金が1,000万円も減少しているという話がある。どういったことだろうか。その内容を確認し、損をしないためにはどうすべきか考えていこう。

退職金はなぜ減っている?

いわゆる退職金には退職時に一括してもらえる「退職一時金」と年金形式でもらえる「企業年金」がある。

退職金が減っている理由のひとつに「企業の退職給付制度の変化」が挙げられる。マイナス金利政策の長期化により運用自体がうまくいかないこと、転職をする人が増え、ひとつの企業に長くとどまる人が減っていることなど要因はさまざまだ。そもそも退職金自体無いという企業も少なくない。

損をしないためにすべきこと

定年後、退職金の少なさに泣く前に何をすればいいのだろうか。チェックポイントを確認しよう。

転職の際は良く考える

終身雇用制が崩壊したと言われる現代、若い世代では3年で転職するという人も多いだろう。働き方も多様化し、フリーランスとして活躍する人も多くそれ自体は前向きな考えでもある。

ただ、退職金という視点で考えれば、それは少し違ってくる。一般的に退職金の額は勤続年数をもとに算出するケースが多い。転職を頻繁にする場合は退職金以外の老後資金を検討するべきだろう。

自分の退職金の額を把握する

そもそも自分の退職金の額を把握している人はどれだけいるだろうか。さすがに50代以降は把握している人も増えてくるだろうが、若い世代では考える人は少ないだろう。もし、自分が今いる会社に長く務めることを想定しているならば、一度試算してみよう。

iDeCoなどの活用も考える

退職金が少ない、もしくは無いという場合に考えたいのがiDeCoだ。iDeCoは自分で運用し資産を形成する個人型確定拠出型年金。60歳まで拠出、60歳以降に老齢給付金の受け取りを開始する(※加入時期によっては60歳から受給できない場合あり)。

原則として20歳以上60歳未満のすべての人が加入できる。また税制面でも有利な制度となっている。

早いうちからマネープランの検討を

「くらしとお金に関する意識調査2020(FP協会)」によれば、将来のお金に対する不安を抱えている人は66.6%と高い数字となっている。定年になった時点で、もしくは働けなくなった時点で、手元にいくらのお金を残せるのか、また年金などの収入はどれくらいあるのか、将来のためにも早いうちにしっかりとマネープランを検討していこう。

文・しらいはるか

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