韓国サムスン電子の業績が好調な理由と今後の展望は?

コロナ禍で飛躍的に業績を伸ばしているのが韓国のサムスン電子である。

その背景は何だったのだろうか。

今後の展望はどうなっているのだろうか。

韓国サムスン電子が第3四半期売上高で過去最大

サムスン電子の業績がどれほど好調なのかを示す数字が2021年10月28日に発表された。

サムスン電子によると、2021年第3四半期(7~9月)の業績(連結ベース)において73兆9,800億韓国ウォン(日本円で約7兆1,761億円、1ウォン=約0.097円で計算)の売上高を記録した。

これは前年同期比10.5%の増加で、同社の四半期ベースにおける過去最高の売上高であった。

2021年の第1四半期(4月発表)、第2四半期(7月発表)に続いて過去最高の売上高を更新する快進撃ぶりである。

業績好調の背景にコロナ禍の需要

このように好調に売上高を伸ばしている韓国のサムスン電子だが、その背景には何があるのか。

コロナ禍によって、テレワークの急激な増加や巣ごもりといった新たな需要が生まれた。

サムスン電子はこれらの需要に素早く対応することで業績を伸ばしたのである。

コロナ禍で需要が増加したパソコンやDRAMなど半導体、液晶、有機ELパネルはサムスン電子が得意とする製品だ。

これらの売れ行きがサムスン電子の業績を引き上げたわけだ。

業績好調でも不安定に推移するサムスン電子株価

一方で、業績が好調であるはずのサムスン電子の株価は不安定な推移を見せている。

その主な理由は2つある。

まず1つ目はDRAM価格が下落していることだ。

新型コロナの感染急拡大が落ち着き、需給バランスが正常化しつつあるためで、これがサムスン電子の収益を不安定化させる要素になると懸念されている。

もう1つは、液晶パネルの主要な消費国であるアメリカと中国の経済が不安要素を抱えていることである。

アメリカ経済にはガソリン価格の上昇などによるインフレへの懸念があり、他方の中国経済には成長の鈍化によって人々の消費熱が冷めつつある。

業績好調も前途多難なサムスン電子

業績が好調でありながらも前途多難なサムスン電子。

この状況を克服するには、新製品の開発により新たな需要を創出していくよりほかないだろう。

文・国山 浄

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