スマートフォンの所有が当たり前になって久しい。最近では、シニア向けに最初から大きな文字に設定されているスマホをはじめ、ウェブサイトによっては、文字の拡大や縮小ができるページも存在している。では、シニア世代はどれくらい割合がガラケーからスマホへ切り替えているのだろうか?

今回は、MMD研究所が公表した「2021年シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンの利用に関する調査」の結果を紹介しよう。

2021年のスマホ利用率80%超!年々上昇傾向にある

シニアのスマホ乗り換えが増加中! その意外な理由とは?
(画像=シニアのスマホ利用率は84.7%。前年より7.7%アップしている、『オトナライフ』より引用)

 スマホの利用率を紹介する前に、シニアのモバイル端末の所有についての調査結果をお伝えしておこう。シニア世代のモバイル端末の所有率は93.8%で、メインで利用しているモバイル端末の内訳は、スマホ84.7%、フィーチャーフォン(ガラケー)11.4%、ガラホ3.9%だった。ちなみに2020年の調査時には、スマホ77.0%、フィーチャーフォン17.3%であり、スマホの利用率が7.7ポイントアップしていることがわかる。

 実は、2012年の時点で、スマホの利用率12.7%、フィーチャーフォンの利用率87.3%と、現在とはまったく逆の数値であった。しかしそこから毎年、スマホが5~10ポイント程度のアップを続け、2017年には、スマホ51.3%、フィーチャーフォン48.7%となり、スマホがフィーチャーフォンを逆転した。なぜこれほど、スマホ利用者が増えたのだろうか。

 スマホ利用者への「スマホを利用し始めたきっかけ(複数回答可)」という質問に対し、回答の第1位は「LINEなどのコミュニケーションツールを使いたかった」の25.8%、第2位は「家族に勧められた」22.4%、第3位は「地図、ナビゲーションを利用したかった」19.8%。4位以下には、「外出先でインターネットがしたかった」「世間のスマホ人口が増えた」などが並んだ。スマホならではの使い方ができることや、周りや家族の影響が利用への後押しとなったようだ。